プーチンが連呼する「非ナチ化」の意味がいまいち理解できなかったのですが、産経新聞論説顧問の斎藤氏の解説で理解することが出来ました。
在日ウクライナ人国際政治学者、グレンコ・アンドリー氏は、プーチンのことを、「スターリンの生まれ変わり」と呼んでおられるのだとか。
スターリンはヒトラーと野合して1939年8月に結んだ独ソ不可侵条約に基づき翌9月、ほぼ同時に東西からポーランドに侵攻。これが大戦の始まり。
しかし、ヒトラーが41年6月、同条約を破ってソ連電撃侵攻。プーチンは、こちらが大戦の始まりだと歴史を歪(ゆが)めていると。
スターリンが実施した、外貨を輸出で稼ぐためにウクライナから穀物を強制徴用して300万~400万人もの餓死者を出した、「ホロドモール」といわれる大飢饉。
この直後だった独ソ戦勃発。ウクライナ、とりわけ西部では侵攻してきたナチス軍を歓迎し、一時的とはいえナチスに協力した勢力が確かに存在したのだそそうです。
反ソ勢力は共産主義独裁体制への激しい敵意でソ連からの独立を目指してナチスの協力を求めた。しかし、結局はナチスに拒否され、ウクライナはその後、「反ソ」「反ナチス」両様で戦う羽目になったのだと。
スターリンは「ナチスへの協力」を「国家への裏切り」として反ソ勢力の指導者を暗殺し、ソ連全土でもクリミア・タタール人など多くの少数民族を中央アジアやシベリアに強制移住させた。今回のウクライナ侵略で東部マリウポリなどの住民がロシアに強制連行される図式に似ている。
今、遊爺の未熟な理解ですが、プーチンが目指しているのは、スターリン。
ところが、プーチンは、スターリンを毒殺したベリアの組織の後継者。。
プーチンの末路3つのパターン - 遊爺雑記帳
在日ウクライナ人国際政治学者、グレンコ・アンドリー氏が「スターリンの生まれ変わり」と呼ぶプーチン氏の暴挙は、「21世紀最大の地政学的秩序の大破壊」として世界史に刻まれるのは確実だと。
プーチン氏は、来たる 5月 9日、第二次大戦(ロシアでは「大祖国戦争」)でナチス・ドイツを破った「戦勝記念日」の式典演説で、今回の開戦での、国民に披露する成果が必要で、首都キーウ(キエフ)攻略に失敗した軍事戦略・戦術の稚拙さを蔽う為、すでに「独立」を承認した東部2州からロシアが併合したクリミア半島への「陸の回廊」を占領する算段。
マリウポリ陥落「時間の問題」 攻撃激化は東部攻勢の準備―元英参謀長:時事ドットコム
ウクライナ兵「弾薬がない。今日が最後の戦いになる…」 マリウポリ陥落間近か(日テレNEWS) - Yahoo!ニュース
マリウポリの製鉄所の地下にこもっている、アゾフ連隊や市民は、再度の投降を呼びかけられていますが。。
ロシア軍からの投降呼びかけ拒否、徹底抗戦の構え マリウポリのアゾフスタリ製鉄所に立てこもるウクライナ兵(ABEMA TIMES) ウクライナ南東部マリウポリで、立てこも…|dメニューニュース(NTTドコモ)
5月9日の演説で、プーチンは、特にウクライナ侵攻の理由としてその存在をでっち上げた「ネオナチ」を懲罰(非ナチ化)し、2014年 3月のクリミア併合以来 8年間、東部で続いた親露派住民へのジェノサイド(集団殺害)を停止した-と、大戦終結以来77年の時を超えた「2度目の対ナチス戦勝利」を強調し、愛国心を最高潮にまであおりたい魂胆だろうと、斎藤氏。
ところが、現実には今のウクライナに反露的な「ネオナチ」など存在せず、ウクライナによるジェノサイドの証拠もない。プーチン氏の主張は世界を欺く悪辣(あくらつ)な歴史戦の武器なのだと。
軍民合わせて2700万人もの途方もない犠牲を払った対独戦の勝利は、プーチン氏が国民を束ねてきた唯一の錦の御旗。
グレンコ氏は、プーチン氏がやっていることはスターリンと(KGB議長を15年務めてプーチン氏が師と仰ぐ)アンドロポフ氏のまねだ」と指摘。
「プーチン氏にとって国家とは他国に恐れられる独裁国家でなければ駄目なのだ」と。
プーチン氏はウクライナ侵略の正当化のため、「ネオナチ架空物語」に加えてスターリン同様、ロシア正教会を味方につけたと斎藤氏。
ロシア正教会には「ロシア語を話し、正教を信仰する人々がいる世界は精神的に一体であり、政治的な国境も認めない」とする「ロシアの世界(ルースキー・ミール)」という概念がある。プーチン氏はこの〝国家観〟の守護神としての存在を国民に印象づけたのだそうです。
2018年にはウクライナ正教会がそれまで約330年も一体だったロシア正教会との関係を断ち切り、独立する大事件が起きた。今回の侵略の裏には両正教会の再統一というロシア側の宗教的懲罰の意味合いもある。ロシア正教会のキリル総主教は侵略を「高らかに祝福」したのですね。
スターリンは独ソ戦勝利で戦後、「地上の赤い神」となり、東欧の衛星諸国まで共産化して地球の半分を強権支配した。逆にスターリンになろうとして世界を敵に回したプーチン氏には、暗黒の末路が待つのみだと斎藤氏。
中立を保っていた、フィンランドとスウェーデンがNATO入りを申請するのは、その一例ですね。
フィンランドとスウェーデンがNATOに加盟か 夏にも正式申請と報道 | 情報速報ドットコム
# 冒頭の画像は、ロシア黒海艦隊旗艦「モスクワ」撃沈
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在日ウクライナ人国際政治学者、グレンコ・アンドリー氏は、プーチンのことを、「スターリンの生まれ変わり」と呼んでおられるのだとか。
スターリンはヒトラーと野合して1939年8月に結んだ独ソ不可侵条約に基づき翌9月、ほぼ同時に東西からポーランドに侵攻。これが大戦の始まり。
しかし、ヒトラーが41年6月、同条約を破ってソ連電撃侵攻。プーチンは、こちらが大戦の始まりだと歴史を歪(ゆが)めていると。
スターリンが実施した、外貨を輸出で稼ぐためにウクライナから穀物を強制徴用して300万~400万人もの餓死者を出した、「ホロドモール」といわれる大飢饉。
この直後だった独ソ戦勃発。ウクライナ、とりわけ西部では侵攻してきたナチス軍を歓迎し、一時的とはいえナチスに協力した勢力が確かに存在したのだそそうです。
反ソ勢力は共産主義独裁体制への激しい敵意でソ連からの独立を目指してナチスの協力を求めた。しかし、結局はナチスに拒否され、ウクライナはその後、「反ソ」「反ナチス」両様で戦う羽目になったのだと。
スターリンは「ナチスへの協力」を「国家への裏切り」として反ソ勢力の指導者を暗殺し、ソ連全土でもクリミア・タタール人など多くの少数民族を中央アジアやシベリアに強制移住させた。今回のウクライナ侵略で東部マリウポリなどの住民がロシアに強制連行される図式に似ている。
今、遊爺の未熟な理解ですが、プーチンが目指しているのは、スターリン。
ところが、プーチンは、スターリンを毒殺したベリアの組織の後継者。。
プーチンの末路3つのパターン - 遊爺雑記帳
【斎藤勉のソ連崩壊と今】「非ナチ化」偽りの大義 プーチン氏連呼、歴史戦の武器 - 産経ニュース 2022/4/18 斎藤 勉
1922年はソ連の独裁者スターリンが4月に共産党書記長となって実権を握り、12月にはソ連が正式成立した年だ。それから100年。ロシアのプーチン大統領は大義なきウクライナ侵略で「焦土化作戦と無慈悲な虐殺」(在京外交筋)を続けている。一方で、徹底的な言論弾圧と反体制派粛清、米欧諸国の経済制裁による国民の生活困難などで、ロシアをソ連史上最も苛酷なスターリン時代に逆戻りさせた。国際的孤絶が進む中で「プーチンの戦争犯罪」は自身とロシア双方の破滅への道となろう。
在日ウクライナ人国際政治学者、グレンコ・アンドリー氏が「スターリンの生まれ変わり」と呼ぶプーチン氏の暴挙は、本人が何度も口にする「ソ連崩壊は20世紀最大の地政学的大惨事」との論に倣うなら、「21世紀最大の地政学的秩序の大破壊」として世界史に刻まれるのは確実だ。
ウクライナの首都キーウ(キエフ)攻略に失敗したプーチン氏は軍事戦略・戦術の稚拙さを残忍さで補うように、すでに「独立」を承認した東部2州からロシアが併合したクリミア半島への「陸の回廊」を占領する算段だ。そのためにシリア内戦への露軍介入で「シリアの虐殺者」と恐れられたドボルニコフ将軍を作戦の総司令官に抜擢(ばってき)した。
プーチン氏はその戦果を来たる5月9日、第二次大戦(ロシアでは「大祖国戦争」)でナチス・ドイツを破った「戦勝記念日」の式典演説で国民に誇らしげに披露する思惑だ。
演説では特にウクライナ侵攻の理由としてその存在をでっち上げた「ネオナチ」を懲罰(非ナチ化)し、2014年3月のクリミア併合以来8年間、東部で続いた親露派住民へのジェノサイド(集団殺害)を停止した-と、大戦終結以来77年の時を超えた「2度目の対ナチス戦勝利」を強調し、愛国心を最高潮にまであおりたい魂胆だろう。
ところが、現実には今のウクライナに反露的な「ネオナチ」など存在せず、ウクライナによるジェノサイドの証拠もない。プーチン氏の主張は世界を欺く悪辣(あくらつ)な歴史戦の武器なのだ。
スターリンはヒトラーと野合して1939年8月に結んだ独ソ不可侵条約に基づき翌9月、ほぼ同時に東西からポーランドに侵攻、大戦が始まった。これがヒトラーのホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)の導火線となったが、プーチン政権はスターリンの戦争犯罪すべてを隠蔽(いんぺい)している。おまけに、同条約を破ったヒトラーの41年6月のソ連電撃侵攻こそが大戦の始まりだと歴史を歪(ゆが)めている。
独ソ戦勃発当初、ウクライナでは、とりわけ西部で侵攻してきたナチス軍を歓迎し、一時的とはいえナチスに協力した勢力が確かに存在した。スターリンが32~33年、重工業化に必要な外貨を輸出で稼ぐためにウクライナから穀物を強制徴用して300万~400万人もの餓死者を出した、「ホロドモール」といわれる大飢饉(ききん)の記憶が当時はまだ、生々しかったからだ。
反ソ勢力は共産主義独裁体制への激しい敵意でソ連からの独立を目指してナチスの協力を求めたのだ。しかし、結局はナチスに拒否され、ウクライナはその後、「反ソ」「反ナチス」両様で戦う羽目になった。
スターリンは「ナチスへの協力」を「国家への裏切り」として反ソ勢力の指導者を暗殺し、ソ連全土でもクリミア・タタール人など多くの少数民族を中央アジアやシベリアに強制移住させた。今回のウクライナ侵略で東部マリウポリなどの住民がロシアに強制連行される図式に似ている。
軍民合わせて2700万人もの途方もない犠牲を払った対独戦の勝利は、プーチン氏が国民を束ねてきた唯一の錦の御旗である。
「プーチン氏はウクライナのゼレンスキー政権を大戦時にナチスに協力した勢力と直結するネオナチだと決めつけ、あたかもホロコーストのようなジェノサイドをやっているとの架空の物語を作り上げた。それによって国民の憎悪をあおっって戦争に結束させ、侵略を正当化し、どんな残忍な攻撃も許されると国民を洗脳している」(在京外交筋)
グレンコ氏は「プーチン氏の出身のKGB(ソ連国家保安委員会)のスパイは一切の人間性をなくして、目的達成のためにはいかなる残虐な手段も平気でやるよう訓練されている。プーチン氏がやっていることはスターリンと(KGB議長を15年務めてプーチン氏が師と仰ぐ)アンドロポフ氏のまねだ」と指摘する。
アンドロポフ氏はソ連時代の民主化への蜂起「ハンガリー動乱」(56年)でハンガリー大使として鎮圧を現場指揮した。チェコスロバキアの民主化運動「プラハの春」の弾圧(68年)、米国寄りに傾きかけたアフガニスタン共産政権への軍事介入(79年)はKGB議長として決断した。
「プーチン氏にとって国家とは他国に恐れられる独裁国家でなければ駄目なのだ」とグレンコ氏。プーチン氏のすさみ切った心象風景を見るような数々の侵略現場の惨状に「ウクライナの民主化をたたき潰そうとするプーチン氏の凄(すさ)まじい復讐(ふくしゅう)心の爆発を思い知らされる」と語る専門家もいる。
スターリンは徹底した宗教弾圧で4万近いロシア正教の教会を破壊した。ところが、独ソ戦が始まると一転、国民に愛国心と団結心を蘇らせ、「母なる祖国のための戦争」に駆り立てるため正教を復活させた。
プーチン氏もウクライナ侵略の正当化のため、「ネオナチ架空物語」に加えてスターリン同様、ロシア正教会を味方につけた。
ロシア正教会には「ロシア語を話し、正教を信仰する人々がいる世界は精神的に一体であり、政治的な国境も認めない」とする「ロシアの世界(ルースキー・ミール)」という概念がある。プーチン氏はこの〝国家観〟の守護神としての存在を国民に印象づけた。
ウクライナをはじめ旧ソ連あるいは帝政ロシアの領土の奪回には都合がいい考え方だ。特に2018年にはウクライナ正教会がそれまで約330年も一体だったロシア正教会との関係を断ち切り、独立する大事件が起きた。今回の侵略の裏には両正教会の再統一というロシア側の宗教的懲罰の意味合いもある。ロシア正教会のキリル総主教は侵略を「高らかに祝福」した。
スターリンは独ソ戦勝利で戦後、「地上の赤い神」となり、東欧の衛星諸国まで共産化して地球の半分を強権支配した。逆にスターリンになろうとして世界を敵に回したプーチン氏には、暗黒の末路が待つのみだ。
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さいとう・つとむ 1949年生まれ。東京外大ロシア科卒、産経新聞入社。モスクワ支局長、ワシントン支局長、東京編集局長などを歴任。現在は論説顧問。90年2月のスクープ「ソ連、共産党独裁を放棄へ」で新聞協会賞受賞。
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1922年はソ連の独裁者スターリンが4月に共産党書記長となって実権を握り、12月にはソ連が正式成立した年だ。それから100年。ロシアのプーチン大統領は大義なきウクライナ侵略で「焦土化作戦と無慈悲な虐殺」(在京外交筋)を続けている。一方で、徹底的な言論弾圧と反体制派粛清、米欧諸国の経済制裁による国民の生活困難などで、ロシアをソ連史上最も苛酷なスターリン時代に逆戻りさせた。国際的孤絶が進む中で「プーチンの戦争犯罪」は自身とロシア双方の破滅への道となろう。
在日ウクライナ人国際政治学者、グレンコ・アンドリー氏が「スターリンの生まれ変わり」と呼ぶプーチン氏の暴挙は、本人が何度も口にする「ソ連崩壊は20世紀最大の地政学的大惨事」との論に倣うなら、「21世紀最大の地政学的秩序の大破壊」として世界史に刻まれるのは確実だ。
ウクライナの首都キーウ(キエフ)攻略に失敗したプーチン氏は軍事戦略・戦術の稚拙さを残忍さで補うように、すでに「独立」を承認した東部2州からロシアが併合したクリミア半島への「陸の回廊」を占領する算段だ。そのためにシリア内戦への露軍介入で「シリアの虐殺者」と恐れられたドボルニコフ将軍を作戦の総司令官に抜擢(ばってき)した。
プーチン氏はその戦果を来たる5月9日、第二次大戦(ロシアでは「大祖国戦争」)でナチス・ドイツを破った「戦勝記念日」の式典演説で国民に誇らしげに披露する思惑だ。
演説では特にウクライナ侵攻の理由としてその存在をでっち上げた「ネオナチ」を懲罰(非ナチ化)し、2014年3月のクリミア併合以来8年間、東部で続いた親露派住民へのジェノサイド(集団殺害)を停止した-と、大戦終結以来77年の時を超えた「2度目の対ナチス戦勝利」を強調し、愛国心を最高潮にまであおりたい魂胆だろう。
ところが、現実には今のウクライナに反露的な「ネオナチ」など存在せず、ウクライナによるジェノサイドの証拠もない。プーチン氏の主張は世界を欺く悪辣(あくらつ)な歴史戦の武器なのだ。
スターリンはヒトラーと野合して1939年8月に結んだ独ソ不可侵条約に基づき翌9月、ほぼ同時に東西からポーランドに侵攻、大戦が始まった。これがヒトラーのホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)の導火線となったが、プーチン政権はスターリンの戦争犯罪すべてを隠蔽(いんぺい)している。おまけに、同条約を破ったヒトラーの41年6月のソ連電撃侵攻こそが大戦の始まりだと歴史を歪(ゆが)めている。
独ソ戦勃発当初、ウクライナでは、とりわけ西部で侵攻してきたナチス軍を歓迎し、一時的とはいえナチスに協力した勢力が確かに存在した。スターリンが32~33年、重工業化に必要な外貨を輸出で稼ぐためにウクライナから穀物を強制徴用して300万~400万人もの餓死者を出した、「ホロドモール」といわれる大飢饉(ききん)の記憶が当時はまだ、生々しかったからだ。
反ソ勢力は共産主義独裁体制への激しい敵意でソ連からの独立を目指してナチスの協力を求めたのだ。しかし、結局はナチスに拒否され、ウクライナはその後、「反ソ」「反ナチス」両様で戦う羽目になった。
スターリンは「ナチスへの協力」を「国家への裏切り」として反ソ勢力の指導者を暗殺し、ソ連全土でもクリミア・タタール人など多くの少数民族を中央アジアやシベリアに強制移住させた。今回のウクライナ侵略で東部マリウポリなどの住民がロシアに強制連行される図式に似ている。
軍民合わせて2700万人もの途方もない犠牲を払った対独戦の勝利は、プーチン氏が国民を束ねてきた唯一の錦の御旗である。
「プーチン氏はウクライナのゼレンスキー政権を大戦時にナチスに協力した勢力と直結するネオナチだと決めつけ、あたかもホロコーストのようなジェノサイドをやっているとの架空の物語を作り上げた。それによって国民の憎悪をあおっって戦争に結束させ、侵略を正当化し、どんな残忍な攻撃も許されると国民を洗脳している」(在京外交筋)
グレンコ氏は「プーチン氏の出身のKGB(ソ連国家保安委員会)のスパイは一切の人間性をなくして、目的達成のためにはいかなる残虐な手段も平気でやるよう訓練されている。プーチン氏がやっていることはスターリンと(KGB議長を15年務めてプーチン氏が師と仰ぐ)アンドロポフ氏のまねだ」と指摘する。
アンドロポフ氏はソ連時代の民主化への蜂起「ハンガリー動乱」(56年)でハンガリー大使として鎮圧を現場指揮した。チェコスロバキアの民主化運動「プラハの春」の弾圧(68年)、米国寄りに傾きかけたアフガニスタン共産政権への軍事介入(79年)はKGB議長として決断した。
「プーチン氏にとって国家とは他国に恐れられる独裁国家でなければ駄目なのだ」とグレンコ氏。プーチン氏のすさみ切った心象風景を見るような数々の侵略現場の惨状に「ウクライナの民主化をたたき潰そうとするプーチン氏の凄(すさ)まじい復讐(ふくしゅう)心の爆発を思い知らされる」と語る専門家もいる。
スターリンは徹底した宗教弾圧で4万近いロシア正教の教会を破壊した。ところが、独ソ戦が始まると一転、国民に愛国心と団結心を蘇らせ、「母なる祖国のための戦争」に駆り立てるため正教を復活させた。
プーチン氏もウクライナ侵略の正当化のため、「ネオナチ架空物語」に加えてスターリン同様、ロシア正教会を味方につけた。
ロシア正教会には「ロシア語を話し、正教を信仰する人々がいる世界は精神的に一体であり、政治的な国境も認めない」とする「ロシアの世界(ルースキー・ミール)」という概念がある。プーチン氏はこの〝国家観〟の守護神としての存在を国民に印象づけた。
ウクライナをはじめ旧ソ連あるいは帝政ロシアの領土の奪回には都合がいい考え方だ。特に2018年にはウクライナ正教会がそれまで約330年も一体だったロシア正教会との関係を断ち切り、独立する大事件が起きた。今回の侵略の裏には両正教会の再統一というロシア側の宗教的懲罰の意味合いもある。ロシア正教会のキリル総主教は侵略を「高らかに祝福」した。
スターリンは独ソ戦勝利で戦後、「地上の赤い神」となり、東欧の衛星諸国まで共産化して地球の半分を強権支配した。逆にスターリンになろうとして世界を敵に回したプーチン氏には、暗黒の末路が待つのみだ。
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さいとう・つとむ 1949年生まれ。東京外大ロシア科卒、産経新聞入社。モスクワ支局長、ワシントン支局長、東京編集局長などを歴任。現在は論説顧問。90年2月のスクープ「ソ連、共産党独裁を放棄へ」で新聞協会賞受賞。
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在日ウクライナ人国際政治学者、グレンコ・アンドリー氏が「スターリンの生まれ変わり」と呼ぶプーチン氏の暴挙は、「21世紀最大の地政学的秩序の大破壊」として世界史に刻まれるのは確実だと。
プーチン氏は、来たる 5月 9日、第二次大戦(ロシアでは「大祖国戦争」)でナチス・ドイツを破った「戦勝記念日」の式典演説で、今回の開戦での、国民に披露する成果が必要で、首都キーウ(キエフ)攻略に失敗した軍事戦略・戦術の稚拙さを蔽う為、すでに「独立」を承認した東部2州からロシアが併合したクリミア半島への「陸の回廊」を占領する算段。
マリウポリ陥落「時間の問題」 攻撃激化は東部攻勢の準備―元英参謀長:時事ドットコム
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マリウポリの製鉄所の地下にこもっている、アゾフ連隊や市民は、再度の投降を呼びかけられていますが。。
ロシア軍からの投降呼びかけ拒否、徹底抗戦の構え マリウポリのアゾフスタリ製鉄所に立てこもるウクライナ兵(ABEMA TIMES) ウクライナ南東部マリウポリで、立てこも…|dメニューニュース(NTTドコモ)
5月9日の演説で、プーチンは、特にウクライナ侵攻の理由としてその存在をでっち上げた「ネオナチ」を懲罰(非ナチ化)し、2014年 3月のクリミア併合以来 8年間、東部で続いた親露派住民へのジェノサイド(集団殺害)を停止した-と、大戦終結以来77年の時を超えた「2度目の対ナチス戦勝利」を強調し、愛国心を最高潮にまであおりたい魂胆だろうと、斎藤氏。
ところが、現実には今のウクライナに反露的な「ネオナチ」など存在せず、ウクライナによるジェノサイドの証拠もない。プーチン氏の主張は世界を欺く悪辣(あくらつ)な歴史戦の武器なのだと。
軍民合わせて2700万人もの途方もない犠牲を払った対独戦の勝利は、プーチン氏が国民を束ねてきた唯一の錦の御旗。
グレンコ氏は、プーチン氏がやっていることはスターリンと(KGB議長を15年務めてプーチン氏が師と仰ぐ)アンドロポフ氏のまねだ」と指摘。
「プーチン氏にとって国家とは他国に恐れられる独裁国家でなければ駄目なのだ」と。
プーチン氏はウクライナ侵略の正当化のため、「ネオナチ架空物語」に加えてスターリン同様、ロシア正教会を味方につけたと斎藤氏。
ロシア正教会には「ロシア語を話し、正教を信仰する人々がいる世界は精神的に一体であり、政治的な国境も認めない」とする「ロシアの世界(ルースキー・ミール)」という概念がある。プーチン氏はこの〝国家観〟の守護神としての存在を国民に印象づけたのだそうです。
2018年にはウクライナ正教会がそれまで約330年も一体だったロシア正教会との関係を断ち切り、独立する大事件が起きた。今回の侵略の裏には両正教会の再統一というロシア側の宗教的懲罰の意味合いもある。ロシア正教会のキリル総主教は侵略を「高らかに祝福」したのですね。
スターリンは独ソ戦勝利で戦後、「地上の赤い神」となり、東欧の衛星諸国まで共産化して地球の半分を強権支配した。逆にスターリンになろうとして世界を敵に回したプーチン氏には、暗黒の末路が待つのみだと斎藤氏。
中立を保っていた、フィンランドとスウェーデンがNATO入りを申請するのは、その一例ですね。
フィンランドとスウェーデンがNATOに加盟か 夏にも正式申請と報道 | 情報速報ドットコム
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