日本の政治の現状は「回転木馬」

　民主党代表選は、一回目の投票で二位になった人が決戦投票を制するとの予測通り、昨夜の前評判で頭ひとつ抜け出していると言われた野田氏が、102票と前原氏の74票を大きく上回り代表の座を射止めました。
　遊爺は、手のひらの文字をテレビ画面に見せたり、更迭でもなんでもない官僚人事を菅と競って更迭とぶち上げたり、国会で泣き出すとの論外の海江田氏だけは選出されないことを願っていましたが、1回目の投票で過半数を目指しているとの報道があり、中継の壇上の票がやたら多く見え肝を冷やしましたが、なんとか海江田氏の選出が阻止されたことでひと安堵しています。
　民主新代表に野田氏　決選投票で海江田氏を逆転　　：日本経済新聞

　これに先立ち、菅の退陣と、約5年で6人の首相が交代することになった日本政治の現状について、ワシントン・ポストが社説で、「回転木馬」と表現したのだそうです。
　

米紙ワシントン・ポスト　日本の政治は「回転木馬」　（8/29 産経）

継続的衰退？「オバマ政権も憤慨」
　【ワシントン＝犬塚陽介】米紙ワシントン・ポストは２７日付の社説で菅直人首相の退陣表明を取り上げ、約５年で６人の首相が交代することになった日本政治の現状を「回転木馬」と表現した。その上で、相次ぐ首相退陣が「より優れたシステムへの移行か、継続的な衰退の兆候なのか、その答えを出せるのは日本だけだ」と指摘した。

　社説は日本の国会も米国と同様に「ねじれ現象」を起こしており、さらに「毎年のように大統領が代わる状態」を想像すれば、機能不全を理解できるだろうと解説。日本は本来なら世界第３位の経済大国として、民主主義を揺るがしかねない中国の台頭に均衡を与える重しの役割を担うべきだが、不安定な政治状況で「能力を下回る仕事しかできていない」と述べ、オバマ政権も水面下で、現状に「憤慨している」と指摘した。
　また、東日本大震災で世界の称賛を集めた日本国民の冷静な対応と対照的に「日本の指導層は混乱し、しばしば姿が見えず、ときに情報不足で、誤った情報を提供していた」と菅政権の対応にも苦言を呈した。

　相次ぐ首相退陣が「より優れたシステムへの移行か、継続的な衰退の兆候なのか」は日本が答えを出すとし、日本の衰退を遠回しに指摘しています。
　また、鳩についで個人的思いをぶち上げる菅についても苦言を呈しています。

　日本の総理大臣が、詐欺まがいの手段を使ったり、国内政治を混乱させる発言を繰り返すことで、どこまでその座にしがみつけるかの歴史に残る実験がようやく終わりました。どこかの解説者が、首相を止めさせるのに3ヶ月かかって、選出は3日かと批判していましたが、それは選出を批判するのではなく、3ヶ月粘った菅や、その状況を産み出した民主党の体質こそを批判すべきでしょう。
　そのTV番組と親会社の新聞の政治部デスクは、国会議員だけでなく地方などの意見も広く取り入れるべきと言ってますが、世論調査などの順番と民主党国会議員の投稿結果が乖離していることを指摘するならともかくも、真意が解りません（この番組や新聞特有の主張なき安直な現象批判）が、民主党の御用宣伝局 & 新聞でありながら、一連の動向が、民主党の崩壊の兆を顕在化させていることへの憤懣を表すと共に、巷（＝世論の結果乖離の批判）のはけ口誘導に言っているのでしょう。

　各世論調査で圧倒的に前原氏がリードしていて、前原氏が野田氏の支持の伸び悩みに危惧を抱いて急遽立候補したにも関わらず、民主党国会議員の投票行動結果が乖離した理由はなになのでしょう。
　外国人献金や、今回追加で発表されたお金の問題だけではなく、仙谷の影が嫌われたと考えるのですがいかがでしょう？
　それにしては、小鳩が表に立った海江田支持が、1回目の獲得数もさることながら、2回目で143票から177票と34票も伸びているのも解せないというか、民主党らしいというか、へんちくりんな先生が多い党ではありますね。

　繰り返しになりますが、海江田氏だけは選出されないでと願っていたことがなんとか叶ったことで安堵したという結果でした。
　ワシントン・ポストに言われるまでもないことですが、これらの議員を選んだことも、その議員が選んだ総理のチェンジの圧力をかけているのも、マスコミの誘導の有無にかかわらず責任は国民にあり、今後を改革するチェンジを招くか、衰退のチェンジを招くのかは国民に責任があるのですが。。

　悲しいことに、消去法で民主党の消去を選ぶことはあっても、熱望し託せる、信頼できる受け皿がない。




　　この花の名前は、ヒオウギ

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