県外、国外の移転を唱える稲嶺氏と、キャンプシュアブへの移転容認派の要請に応えたとする末松氏の一騎打ちになることは確定したのでしょうか。
参院選で自民党が敗北した唯二の県のうちのひとつの沖縄。県連が党本部・政府の普天間移転の方針に逆らった候補を擁立して県外移設を唱えて敗れた反省はされておらず、敗れた時のままの体制が、本部とねじれたままで選んだ候補の末松氏で連敗への道を進んでいます。
日本の国防、日米同盟のカギをにぎる決定が、党本部に逆らう県連の決定で左右されてしまうのでしょうか。移転容認の地元辺野古の意向は、何故反映されないのでしょうか。
■埋め立て反対意見提出阻止 政府・自民は“前哨戦”
来年1月19日投開票の沖縄県名護市長選まで3カ月を切り、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古への移設に対する容認派と反対派の候補者が出そろった。市長選は過去4度も同じ対決構図で普天間移設が争点となった。今回は辺野古の埋め立て承認をめぐる仲井真弘多(なかいま・ひろかず)知事の判断にも影響を及ぼすことから、政府・自民党は市長選を普天間移設実現を左右する天王山と位置付けて「前哨戦」から全力を挙げる。(半沢尚久)
市長選に出馬を表明しているのは、現職で移設反対派の稲嶺進氏(68)=無所属=と、容認派の自民党県議、末松文信(ぶんしん)氏(65)。
末松氏は、出馬を表明した今月24日には移設容認を明言しなかったが、移設を受け入れた3代の市長を助役や副市長として支えた。市長選も条件付きで容認する市議らの要請を受け、出馬を決めた経緯がある。
5月に出馬を表明した稲嶺氏に対し、末松氏は5カ月も出遅れた。普天間飛行場への垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ配備の影響もあり、「反対派に勢いがある」(防衛省幹部)のも実情で、劣勢は否めない。
このため、政府・自民党は、辺野古移設に反対する仲井真氏への市長意見が市長選前に提出されるのを阻止する「前哨戦」に全力を注ぐ構えだ。
仲井真氏が12月以降に埋め立て承認を判断するにあたり公有水面埋立法に基づき稲嶺氏に意見を求めている。期限は11月29日。意見を受理した後、仲井真氏は承認か不承認か決める。
稲嶺氏が反対意見でまとめるのは確実で、提出を阻むには市議会で意見案を否決するしかない。議会は議長を除く25人で採決し、現時点で明確な容認派議員は9人にとどまる。
容認派は保守系ながら稲嶺氏を支持する会派の所属議員を自陣に引き込む算段を描く。この転向工作が奏功し意見提出を阻止できれば、辺野古移設の流れもできてくる。場合によっては、すでに埋め立てに同意している漁協の判断と合わせ、知事が「地元は辺野古容認」と認定して埋め立てを承認する環境も整う。さらに、知事の承認が市長選前になれば辺野古移設を選挙の争点からも外せる。
ただ転向工作に残された時間は約1カ月で、妙手もない。反対意見が提出されても知事判断への法的拘束力はないが、「地元の声を無視して埋め立てを承認すれば、県議会で辞職勧告を決議される政治的リスクを負う」(政府高官)ため、仲井真氏は承認判断を遅らせる可能性が高まる。
末松氏が市長選で辺野古容認の立場を鮮明にできるかも課題だ。末松氏陣営には争点化を避けるため容認色を薄めるべきだとの声がある。一方で、擁立した市議や地元経済界は「条件付き容認を前面に掲げるべきだ」と主張する。
末松氏が敗れれば仲井真氏は埋め立てを承認しにくい状況に追い込まれるが、別の高官は「来年春までに移設のメドをつけることが日米両政府間の暗黙の了解だ」という。つまり承認の遅れや不承認の場合、「普天間固定化」が確定する。
前回の市長選では、民主党が風に乗って政権の座についた勢いが残る(後にこの選挙前後の鳩の言動で今日の崩壊への道を進み始めることになったのですが)ころで、飛ぶ鳥を落とす勢いの民主党の支援も受け楽勝だったはずの稲嶺候補は、島袋氏の善戦で、僅か1,588票差に肉薄されるギリギリの当選でした。
名護市長に稲嶺氏、普天間合意の実現困難に : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
以後、鳩の大迷走があり、市民、県民、国民が愚弄されました。
7月の自民党県連が県外移設を唱えた候補で戦った参議院選挙結果。
選挙区 沖縄 選挙結果 : 参議院選挙(参院選)2013 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
この敗北を反省したのかとおもいきや、自民党と同沖縄県連は名護市長選候補者を絞るのにコロコロ変転しています。
この間の地元情報については、「狼魔人日記」さんが詳しく報じていただいています。以下は関連記述の内の一例。
名護市長選、究極のねじれ現象 - 狼魔人日記
その「狼魔人日記」さんが書いていただいた、「10・27沖縄マスコミ正常化推進大会in辺野古」での島袋氏をめぐる最新の近況。
敵は本能寺ですよ! - 狼魔人日記
辺野古移転容認の最強候補は、前回の選挙での惜敗後も活動を続けて来られた島袋氏であることは、多くの方々が認知されてきたことですし、「狼魔人日記」さんも主張しておられます。
このまま、稲嶺 vs 末松で選挙戦に突入するのか、サプライズがあるのか、注目です。
候補者の乱立は、稲嶺氏を利することになります。そこが島袋氏が一番苦慮されているところなのでしょうか。
名護市民の方々が、地元辺野古の方々の意向を無視するのか、かつて鳩に惑わされた様に、県外から押しかけているプロ市民活動家に惑わされるのか、賢明な選択をされることを願うばかりです。
自民党の本部と県連のネジレ解消が出来るかも肝心です。
# 冒頭の画像は、「2・21危険な普天間飛行場 辺野古地先移設促進 名護市市民大会」
▶ 2・21危険な普天間飛行場 辺野古地先移設促進 名護市市民大会(2/2) - YouTube
この花の名前は、ガクアジサイ
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