ウクライナの内紛に対するロシアの行動の強硬さと、迅速さには驚きですね。
黒海艦隊の基地であるセヴァストポリを死守せねばならいロシアとすれば、ここは動かねばならないのですね。
ヤルタ会談の密約で、終戦のドサクサで満州や北方領土に攻め込んだソ連時代。北京オリンピック開会式の日のグルジア進攻などが思い浮かびました。
そのロシアのスピードに、EUも米国も口先介入だけで、なされるがままで、ウクライナ軍やEU寄りの国民を護る行動は出来ませんでした。
【モスクワ=佐々木正明、シンフェロポリ(ウクライナ南部)=遠藤良介、ベルリン=宮下日出男】インタファクス通信は3日、ロシア黒海艦隊のビトコ司令官がウクライナ南部クリミア半島に展開する同国軍に対し、投降を求めたと伝えた。4日午前5時(日本時間同日正午)までに従わない場合、「本当の攻撃を始める」と宣告したという。ウクライナ国防省筋の話として報じた。
これに関連し、インタファクス通信は3日、クリミア自治共和国当局者の話として、ウクライナ南部クリミア半島のベルベク軍用空港で同国空軍部隊が親ロシアの自治共和国側に投降したと報じた。空港は黒海艦隊が拠点を置くセバストポリ近郊。ウクライナ海軍トップのベレゾフスキー総司令官も自治共和国に忠誠を表明したという。
自治共和国での報道によると、ロシア側部隊が半島東部ケルチとフェオドシヤの海兵隊部隊を封鎖。ケルチ海峡をまたいだロシア側に3日、装甲車が集結したとの情報もある。ロシアのメドベージェフ首相は3日、海峡両岸を結ぶ橋かトンネルの建設を指示した。
ロシアはクリミア半島を「完全に実効支配下に置いた」(米政府高官)とされる。一方で親露派のデモ隊員約300人が3日、ウクライナ東部ドネツク州庁舎を占拠した。
欧州連合(EU)は3日、ウクライナ情勢に関する臨時の外相理事会をブリュッセルで開催した。
これに先立ち、日米欧の先進7カ国(G7)とEUは2日、ロシアがウクライナの主権と領土的統一を「明確に侵害した」と非難する声明を発表。6月にロシア南部ソチで開かれる主要国(G8)首脳会議の準備会合への参加を当面見合わせると表明した。G7の財務相は3日、「ウクライナに対し強力な金融支援を提供することに結束してコミットしている」とする共同声明を発表した。一方、ドイツのメルケル首相は2日、ロシアのプーチン大統領と電話会談し、欧州安保協力機構(OSCE)主導によるウクライナ調査団派遣を提案。プーチン氏は受諾したという。
世界の警察を放棄したオバマ氏ですから、行動はしないのか。ただ、「ウクライナへのいかなる軍事介入も代償を伴う」「ロシアを孤立させ、国際的な地位にマイナス影響を与える経済的、外交的な措置を検討している」「罰を受けないでいることはあってはならない」などと、口先介入はいろい行っていますね。
このオバマ氏の言動をみていて、背筋がゾクッとしたのは、遊爺が風邪を引いたからではありません。
中国が、オバマ氏の行動を見て、どう思うだろうと考えたからです。
勿論、ウクライナは未だNATOに加盟していませんから、同盟国としての集団的自衛権は発生していないのですから防衛義務はないのでしょう。
ロシア軍に降伏を迫れたウクライナ軍も、首都・キエフで「HELP UKRINE」と掲げる市民も今のところ見殺しです。
尖閣は日米同盟の対象と明言している米国とは、中国による不法侵略があった場合に備え、日米合同訓練は頻繁に行われています。
専守防衛の日本の自衛隊では、攻撃されるまで反撃が出来ません。攻撃された尖閣を奪還するところからの行動というハンディを背負っています。
中国が、偽装漁船にしろ、公船にしろ、軍隊にしろ、電光石火で占領した場合、領土問題には不介入と言っている米国のオバマ氏は、軍に行動命令を出すのだろうかと、疑問がわいてきたのです。
勿論、日本の領土が侵されたら、先ずは日本が護ることが大前提です。
占領された尖閣諸島や、南西諸島を、自衛隊が単独で奪還出来るのでしょうか。
隣り合って行動している米軍の艦船や航空機に、他国が攻撃を仕掛けてきても、何もしないと言っている日本を、命がけで、本気で助けるでしょうか。
急速に中国に頭が上がらなくなりつつあるオバマ政権。中韓の歴史認識プロパガンタに犯されつつあるオバマ政権。疑ってはいけないのでしょうが、いざと言うときに行動が出来るか、ちょっぴり不安になってしまいました。
日本独自での抑止力の向上と、米国一辺倒の依存から、連携国を増やしての、防衛体制強化が急がれます。
ロシアは、クリミア半島を護ったあと、どうするかが注目されますが、プーチン大統領も、振り上げた拳の納め所が必要です。米、EUと露が対立する中、安倍首相の外交手腕を発揮するチャンスでした。
しかし、独・メルケル首相が存在感を示している様ですね。
# 冒頭の画像は、ウクライナの首都キエフの米大使館前に、集まった助けを求める人々
この花の名前は、ゲンノショウコ
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ホワイトハウスの公式ブログで「13億人の人口を抱える中国は世界の舞台で重要な役割を担っている」と指摘して、今回の訪問の意義を強調するとともに、両国の交流に取り組む姿勢を示しているのだそうですね。
習近平国家主席が彭麗媛夫人と共にアメリカを訪れたときにミシェル夫人が面会しなかったことの、中国の国内世論への配慮があるのだそうです。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20140304-OYT1T00848.htm
揺れ動くオバマ政権は、何処へ向かうのでしょう?