鳩山内閣が、行きづまり瀕死の状態にあることは、諸兄がご承知の通りです。
何故行き詰ったのか。ひとつの解として「政治主導」にこだわりすぎ、官僚の知識や経験を遠ざけたからとする記事がありました。内容は、みるだに恐ろしい、国=国民の安全保障を、未熟な政府がゲームで遊んでいるか、米紙に指摘された、現実から遊離した自分だけの世界を漂っている政権運用の実態が明らかにされています。
そして、切羽詰まって官僚に助けを求め、答えは、13年間かけて叡智を尽くした現行案に戻ったのでした。
政治主導にこだわり、「夢物語」にこだわり、「普天間って知ってましたか」と自分の無知をマスコミのせいにし、12月に決断すべき解を約半年事態を悪化させ続ける発言や行動を繰り返し、今頃たどりついたのですが、取り返しのつかない事態を招いてしまっていました。
なにか、確たる政治理念や国益があったわけではなかったのです。
辺野古など地元3地区の方々、普天間基地周辺の方々をはじめとする国民を愚弄し、世界からも日本の国の信頼を失った、史上最低の総理と政党は、座に居続けることが国民と国に不幸をもたらします。
すべてのメディアの世論調査が、退場を求める国民の意思をあらわしています。
潔く、速やかに退場するのが、せめてもの民意への対応なのですが、もう民意より今の座にしがみつくことばかりが優先しているようです。
それも、選挙が行われるまでのあいだの命ですが...。
↓ よろしかったら、お願いします。
何故行き詰ったのか。ひとつの解として「政治主導」にこだわりすぎ、官僚の知識や経験を遠ざけたからとする記事がありました。内容は、みるだに恐ろしい、国=国民の安全保障を、未熟な政府がゲームで遊んでいるか、米紙に指摘された、現実から遊離した自分だけの世界を漂っている政権運用の実態が明らかにされています。
そして、切羽詰まって官僚に助けを求め、答えは、13年間かけて叡智を尽くした現行案に戻ったのでした。
普天間座礁4 官僚生かせぬ「政治主導」 (4/29 読売朝刊)
ワシントンの日本大使館から届いた公電の一文を見て、鳩山首相に近い関係者は、まゆをひそめた。
「同席した藤崎一郎大便は、佐野秘書宮が会談で機微に触れる発言をすると、『安全保障の専門家ではないから』と補足した」
公電は、鳩山の政務秘書官・佐野忠克が、ワシントンで14日に米国務副長官のジェームズ・スタインバーグと会談した記録だった。
佐野は、首相や平野官房長官の信頼が厚い。しかし、出身は経済産業省で、安全保障の専門家として政府に仕えた経験はない。藤崎の言葉には、外務官僚としての意地がにじんでいた。
米海兵隊の普天間飛行場は、日米両政府が1996年に全面返還で合意した。しかし、返還は飛行場が別の場所に移設されることが前提で、その作業は、海兵隊の運用要求を満たすことや、沖縄の地元感情への配慮など、複雑な利害が絡み合う「方程式」だ。
首相官邸、外務、防衛両省などで過去にかかわった官僚たちは一様に、「沖縄との対話や、米側との駆け引きを繰り返して培ったノウハウや人脈をもとに、ガラス細工を扱うように『解』を求めてきた」(防衛省幹部)と語る。
ところが、鳩山政権は「政治主導」の名の下に、官僚によるこうした蓄積をむしろ遠ざけ、あるいは、逆の道を取る手法をとった。背景には、自民党政権時代のものは疑ってかかる、という姿勢がある。
「自民党政権下で担当してきた方がいると、政策転換できません」
昨年12月、普天聞問題がまだ「年内決着」をめぐって紛糾していたころ、社民党の福島党首は平野らにこう訴えた。事実上の外務、防衛両省幹部の「更迭」要求だった。結局、防衛省で最も長く普天間闇題にかかわり、米側の信頼も厚い防衛政策局長・高見沢将林らが直接の担当から外された。
同じころ、平野は政府・与党の「沖縄基地問題検討委員会」を発足させた。官房副長官・滝野欣弥が事務局長に就いたが、協議の現場では要所要所で退室を求められ、議論に加われなかった。
「僕らは官邸からのこ下間に答えるだけ。米国と交渉する権限も与えられてないし」。両省では、幹部らがこう自嘲する場面が増えた。
だが、普天間の移設先は、鳩山や平野が期待したようには、簡単に見つからなかった。3月下旬、米側にようやく示された政府案は「グーグルの地図に線を引き、文献を複写したようなもの」(米政府関係者)で、米側は「まじめな提案でなく、アイデアのようなもの」(キャンベル国務次官補)と突き放した。
外務省筋は「普天間移設に関する日米協議の記録は、積み上げれば高さ30~40センチ。首相も関係閣僚も読んでいないのだろう」と嘆く。
そうした中、鳩山が目指す「5月末決着」が座礁に近づき、平野らは官僚に頼らざるをえなくなってきた。
平野と岡田外相が直接会う代わりに、滝野と外務次官の藪中三十二がひそかに協議するようになった。2人は27日、鳩山、平野、岡田が国会内で会談した際も同席した。
しかし、官僚の知恵が入れば入るほど、案は現実的、具体的なものになる。鳩山が主張する「米国、移設先、連立与党の3者が必ず同意する決着」は、「夢物語」(日米関係筋)に近く、現実との乖離は一段と鮮明になっている。
「首相は最近、孤立しているのではないか」
政府・民主党内でそんなささやきが漏れるようになった。「夢物語」を捨てない鳩山を平野すら見限った、との見方さえ流れた。同じ頃、政府内では、米国が「唯一実現可能」としてきた日米合意に基づく現行計画の修正案が浮上しだ。
「最後は私が決める」と繰り返しながら、首相としての指導力を全く発揮できずにきた鳩山。その結果が招いた現在の混乱は「政治主導」の空虚さを浮き彫りにした。
ワシントンの日本大使館から届いた公電の一文を見て、鳩山首相に近い関係者は、まゆをひそめた。
「同席した藤崎一郎大便は、佐野秘書宮が会談で機微に触れる発言をすると、『安全保障の専門家ではないから』と補足した」
公電は、鳩山の政務秘書官・佐野忠克が、ワシントンで14日に米国務副長官のジェームズ・スタインバーグと会談した記録だった。
佐野は、首相や平野官房長官の信頼が厚い。しかし、出身は経済産業省で、安全保障の専門家として政府に仕えた経験はない。藤崎の言葉には、外務官僚としての意地がにじんでいた。
米海兵隊の普天間飛行場は、日米両政府が1996年に全面返還で合意した。しかし、返還は飛行場が別の場所に移設されることが前提で、その作業は、海兵隊の運用要求を満たすことや、沖縄の地元感情への配慮など、複雑な利害が絡み合う「方程式」だ。
首相官邸、外務、防衛両省などで過去にかかわった官僚たちは一様に、「沖縄との対話や、米側との駆け引きを繰り返して培ったノウハウや人脈をもとに、ガラス細工を扱うように『解』を求めてきた」(防衛省幹部)と語る。
ところが、鳩山政権は「政治主導」の名の下に、官僚によるこうした蓄積をむしろ遠ざけ、あるいは、逆の道を取る手法をとった。背景には、自民党政権時代のものは疑ってかかる、という姿勢がある。
「自民党政権下で担当してきた方がいると、政策転換できません」
昨年12月、普天聞問題がまだ「年内決着」をめぐって紛糾していたころ、社民党の福島党首は平野らにこう訴えた。事実上の外務、防衛両省幹部の「更迭」要求だった。結局、防衛省で最も長く普天間闇題にかかわり、米側の信頼も厚い防衛政策局長・高見沢将林らが直接の担当から外された。
同じころ、平野は政府・与党の「沖縄基地問題検討委員会」を発足させた。官房副長官・滝野欣弥が事務局長に就いたが、協議の現場では要所要所で退室を求められ、議論に加われなかった。
「僕らは官邸からのこ下間に答えるだけ。米国と交渉する権限も与えられてないし」。両省では、幹部らがこう自嘲する場面が増えた。
だが、普天間の移設先は、鳩山や平野が期待したようには、簡単に見つからなかった。3月下旬、米側にようやく示された政府案は「グーグルの地図に線を引き、文献を複写したようなもの」(米政府関係者)で、米側は「まじめな提案でなく、アイデアのようなもの」(キャンベル国務次官補)と突き放した。
外務省筋は「普天間移設に関する日米協議の記録は、積み上げれば高さ30~40センチ。首相も関係閣僚も読んでいないのだろう」と嘆く。
そうした中、鳩山が目指す「5月末決着」が座礁に近づき、平野らは官僚に頼らざるをえなくなってきた。
平野と岡田外相が直接会う代わりに、滝野と外務次官の藪中三十二がひそかに協議するようになった。2人は27日、鳩山、平野、岡田が国会内で会談した際も同席した。
しかし、官僚の知恵が入れば入るほど、案は現実的、具体的なものになる。鳩山が主張する「米国、移設先、連立与党の3者が必ず同意する決着」は、「夢物語」(日米関係筋)に近く、現実との乖離は一段と鮮明になっている。
「首相は最近、孤立しているのではないか」
政府・民主党内でそんなささやきが漏れるようになった。「夢物語」を捨てない鳩山を平野すら見限った、との見方さえ流れた。同じ頃、政府内では、米国が「唯一実現可能」としてきた日米合意に基づく現行計画の修正案が浮上しだ。
「最後は私が決める」と繰り返しながら、首相としての指導力を全く発揮できずにきた鳩山。その結果が招いた現在の混乱は「政治主導」の空虚さを浮き彫りにした。
政治主導にこだわり、「夢物語」にこだわり、「普天間って知ってましたか」と自分の無知をマスコミのせいにし、12月に決断すべき解を約半年事態を悪化させ続ける発言や行動を繰り返し、今頃たどりついたのですが、取り返しのつかない事態を招いてしまっていました。
なにか、確たる政治理念や国益があったわけではなかったのです。
辺野古など地元3地区の方々、普天間基地周辺の方々をはじめとする国民を愚弄し、世界からも日本の国の信頼を失った、史上最低の総理と政党は、座に居続けることが国民と国に不幸をもたらします。
すべてのメディアの世論調査が、退場を求める国民の意思をあらわしています。
潔く、速やかに退場するのが、せめてもの民意への対応なのですが、もう民意より今の座にしがみつくことばかりが優先しているようです。
それも、選挙が行われるまでのあいだの命ですが...。
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