Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

フィリップ、きみを愛してる!

2011-01-28 | 外国映画(は行)
★★★★ 2009年/アメリカ 監督/グレン・フィカーラ
「ユアンのはにかんだ微笑み」

愛する家族より自分らしく生きることを選んだ警官のスティーヴン(ジム・キャリー)。しかし、ボーイフレンドと派手な生活をするために詐欺師となり、あえなく刑務所行きに。そこで今度はフィリップ(ユアン・マクレガー)に一目ぼれし、自分は弁護士だとうそをつく。釈放後、晴れて幸せを手に入れた二人だったが、スティーヴンはさらなるうそと不正を重ねていき、再び刑務所に入れられるのだが…。

刑務所で初めてスティーブンがフィリップに会った時のユアン・マクレガーのはにかんだ微笑み。そのかわいらしいことと言ったら!実話が元になったドタバタゲイ・コメディーと思って見始めたけど、ユアンのかわいらしさにノックアウトされてしまった。ジム・キャリーの弾けた演技もとっても笑わせてくれるのだけど、ユアンのラブリーさがあまりに期待以上で驚いちゃった。

ただひたすら好きな人のために、詐欺と脱獄を繰り返す。その破天荒ぶりがとことんおかしい。こんなこと、ホントにあったわけ!?とビックリだよ。わたしゃ、事前情報を知らずに観ていて、このスティーブンってヤツは何て頭がいいんだろう!と思ったら、IQ163なんだって!知能が高ければ、勉強してなくても弁護士になれちゃうの?CEOになれちゃうの?ツッコミどころ満載なんだけど、実話だって言うんだもんね。ほんとにあったんだよね?脚色してないの?いや、ホント疑いたくなるくらいスティーブンのやってること無茶苦茶なんだって。

スティーブンって頭はいいけど、この惚れ込みようはちょっとアブナイ。思い込みが激しすぎて、かなりイタイ男だ。このドギツイ愛を受け入れ続ける課程も、ほんとはもっといろんなことあったんじゃないかしら。でも映画では、全編「愛こそ全て」で突っ走っていて、イケイケドンドン。ゲイカップルらしい赤裸々なラブシーンはちょっと引いちゃうんだけど、もうこの勢いに押されっぱなしで、楽しむが勝ちな作品であります。