Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

ブリグズビー・ベア

2019-06-21 | 外国映画(は行)
★★★☆ 2017年/アメリカ・イギリス 監督/デイブ・マッカリー

(WOWOW録画)

「ルーム」みたいな隔離されてた子どもが世の中と折り合いをつけていく話かと思ったら違うのよね。映画愛についての作品。友情物語と言ってもいい。

最近つくづく思うのですよ。人生に必要なのは理解者だと。自分の好きなものを理解してくれる人、共感してくれる人が1人でもいれば人生は満たされる。本作で言うと、パーティーで知り合った男の子スペンサー。作中ではあまりクローズアップされないけどこの子が最高。ずっと監禁されてた子が自分のためだけに作られたビデオを渡されたら普通ギョッとするもんだけどね。ジェームズを好奇の目で見ることなく、サラリと映画作りに誘うのがいい。自分の息子もこういう人であって欲しいと強く思った。 
     
ほとんど悪い人が出てこない。だから、癒されたいときに見るのにピッタリの作品。しかし、あんな見てくれでも(失礼)、ホームパーティに行けば素敵な女の子と知り合えるのはちょっと出来過ぎだけど。そこも含めて、どんな悲惨なことがあった人も人生をやり直せるし、どんな人も自分の人生を楽しく生きる権利があるということを実に優しい語り口で伝えてくれる作品。誘拐した夫婦の動機や彼らがどういう意図で「ブリグズビーベア」という映像作品を作り、ジェームズに見せていたのかが明かされずそこに少し物足りなさを感じた。