Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

透明人間

2020-07-25 | 外国映画(た行)
★★★★☆ 2020年/アメリカ 監督/リー・ワネル

あの手この手の男性支配に苦しめられる女性を描くフェミニズム映画として秀逸。横移動するカメラに何も映らない映像。こちらの予想の斜め上を行く暴力描写。恐怖演出もキレキレ。 また、見えない物の恐怖はSNSの中傷やコロナウィルスにも当てはめられる。間違いなく2020年を代表する一本。

踏み込んだなと思うのは女性の「まだ子供はいらない」という考えが亀裂の一因になっていること。これはどのカップルでも起きうる案件で女性側としても見る人によっては複雑な感情を抱くはず。 男のあまりに異常な精神的な束縛をあのような形で決着させる。危険な情事の現代版アンサーではとも感じた。