Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

Wの悲劇

2021-09-10 | 日本映画(た行)
★★★★  1984年/日本 監督/澤井信一郎

先輩女優のスキャンダルの身代わりを引き受ける薬師丸の陶酔した目。役に飢えていた彼女は千載一遇の汚れ役を演じきる。演技したいという欲望が彼女自身を覆い尽くす。演じることはそんなにも底なし沼の魅力があるのか。演技についての映画だ。

薬師丸ひろ子の魅力を引き出しているのは間違いなく三田佳子。作品内での彼女の挑戦的な態度は、薬師丸ひろ子本人に向けたもののようにも感じられる。アイドル女優が大人の女優として成長することのように、本作は様々なメタ構造を持っている。それも面白さの一つだろう。

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