【わんちゃんの独り言】

毎日の生活の中で見たこと、聞いたこと、感じたこと、思いついたこと等々書き留めています
(コメント大歓迎デス・・・・・)

加茂の里山~後篇~

2009-10-21 | 木津川市植物同好会
葉の付き方は互生、対生、輪生。
互生の場合には3分の1互生、5分の1互生、2列互生などがあり、
対生の場合は十字対生、二列対生これらの違いをしっかり観察しましょう
が、その日の観察会の課題でした。

蓬の葉っぱとイボクサ(可愛いピンクの花で水田雑草の一つ)の葉っぱは互生
アメリカアゼナは対生、良い匂いのキンモクセイは十字対生
などと、言い合ってる声を聞きながら・・・・・
私ときたら、葉っぱの付き方の観察はそっちのけで、お花の写真ばっかり撮ってました。

ツリガネニンジン(釣り鐘人参) キキョウ科


ツリガネニンジンは輪生ですね。

薄紫の小さなベル形(円錐花序)の花をつけます。
うつむいて咲いてる様子はなんともカワイイです。
お花の先は5浅裂、雄しべ5、雌しべは花びらの、外へ飛び出しています。
N先生が「山で旨いはオケラにトトキ(ツリガネニンジン)、嫁に食わすにゃおしゅうござる」
と、サラサラサラ~~と唱えられました。
春の若芽、若苗、葉はおひたしに、あえ物に、油炒めに、汁の実に・・・・と美味しいそうです。
花は酢の物、サラダに。
根っこはきんぴらとかが美味しいそうです。

サクラタデ(桜蓼) タデ科



その日、一番の人気はサクラタデ、群生してました、カンゲキ~~
葉っぱは互生で~す。

前にねサクラタデには雌花と雄花があるって聞いたことがあったんです
そよかぜさんにお尋ねしたところ、
雌花はメシベの3本に分かれた花柱が長く突き出しています。 
オシベは短く、葯はピンク色をしています
雄花はメシベが小さく、8本のオシベが長く突き出していますが、花粉は白っぽいので、突き出したメシベと雰囲気は似ている(ようです)。 
突き出したものの本数で区別するのが、雌花と雄花を簡単に見分ける方法のようですね。

あれほどいっぱい咲いてたサクラタデ、
いっぱい撮ってたのですが、私が撮ったのは全部雄花のようでした。

【おまけ】
たかがツユクサされどツユクサ



その日もう一つ(私的には)珍しいお花、 2輪くっついてる(初めて見ました)のが結構、多くあって、そのどれもがこんな状態でした

Re:そよかぜ
咲きはじめにはよくあります。

Re:わんちゃん。
検索入門野草図鑑によると、
ツユクサは オシベ6は花糸の短いもの3、中ぐらいのもの1、長いもの2
私にはオシベの大中小がわからないのですが・・・
花は左右相称形(これはナットク)
がく片3、花弁3、オシベ6、メシベ1
と、ありますが、上の方のはメシベは無い?
そんなワケ無い??ですよね。

Re:そよかぜ
送ってもらった写真に名前を入れたものを添付します。


花粉を出すのは長い2だけ、
後の4本は花粉がなく仮オシベ
仮オシベのやくは鮮黄色・・・・

私のブログに時々コメントをいただくなかなかさんが、HPにこのことについて調べた記事を載せておられます。
[ツユクサの仮雄しべ]

結論だけ書きますと、
中の長さの仮オシベといわれていたものは、ちゃんと受粉能力のある花粉を作る、ということです。

Re:わんちゃん。
ビックリしたんは、青の2枚のが花弁だとずっと思ってました、下の方の白い真ん中のも花弁なんですねぇ・・・

Re:そよかぜ
ツユクサも単子葉類で、単子葉類には3を基本数としたものが多いということですね。
がく片3 花弁3 オシベ3×2 です。

Re:わんちゃん。
露草をこんなにじっくり見たのは初めてです。

Re:そよかぜ
身近な植物でのおもしろい発見、それが単子葉類の基本数は3が多いなど、本質的なことにつながれば、いっそう興味が湧くのではないでしょうか。



ついでのことに・・・・

ツユクサの古名は、ツキクサ(着草)と呼び、古くは万葉時代にはすでに摺染(すりぞめ)に用いられていました。
ツユクサの花汁で染めた布は水に浸すと簡単に色が抜けることがわかり、友禅や紋染めの下絵に用いられるようになりました。

摺染(すりぞめ)とは
摺染め(すりぞめ)は、原始的な染色法の一つで、草や木の葉、花などを置き、上からたたいてその形を布に染めつけたり、葉や花の汁を摺りつけて染めることを言います。

また、露草の花摺は、露草の花汁を摺り染めしたものを指します。

これは、万葉集に「月草に衣は摺(す)らむ朝露に濡れてののちはうつろひぬとも」と詠まれていることからうかがえます