【わんちゃんの独り言】

毎日の生活の中で見たこと、聞いたこと、感じたこと、思いついたこと等々書き留めています
(コメント大歓迎デス・・・・・)

金子園長さんと「季節を歩く」

2011-11-18 | 折々の花~植物園~
11月13日(日)京都府立植物園「金子園長と季節を歩く」に行ってまいりました。



パンフレットの表紙には江戸後期の浮世絵画家・歌川国芳の浮世絵に描かれている 「百種接分菊(ひゃくしゅつぎわけぎく)」が載ってました。
八代将軍吉宗の時代に巣鴨・染井の植木屋今右衛門が作出したという、太い菊の台木に有名な菊を百種類も接ぎ木し、それぞれに花を咲かせた様子を描写してあります。
このころは菊に対して江戸中が盛り上がっていたみたいですね
大菊というのはだいたい18㎝といいますけど、そのころ1尺3寸。
1尺3寸といいますと、だいたい40㎝ですね、40㎝の菊を作って楽しんだという資料が残ってます、江戸時代から繋がっている菊を、もう一回見直したいなと言うことで今回は菊を選ばれたそうです。

世界に植物がだいたい30万種弱ある中で菊の仲間は2万3千種あります。
菊の仲間の一つとしてコスモスがあります

一つのコスモスを手に取られて、
「これは花の集まりで、周りにあるのが8枚で外側に見えてるのは花びら、基本的には花冠(かかん)って言います。」
それから、花冠、舌状花、筒状花と解説されてました。
「あっキレイやな」と思うばかりで花の構造となるとよう解りません・・・のわんちゃんなんですゴメンナサイ




菊花展の会場でのお話
菊については原産地が解ってないそうです。
中国から来たんじゃないかと言われていますがそうでもないみたいです。

京都府立植物園での菊花展は毎年10月20日~11月15日
11月2日に審査があります
11月2日に一番きれいなのが知事賞に選ばれます
10月31日までに鉢の入れ替えが出来るのですがそれ以降は入れ替えはダメ
11月1日に鉢を入れ替えたら失格・・・
賞のトップは知事賞
2位は京都園芸クラブ会長賞、
3位は京都府立植物園協力会会長賞
次に菊花連合会長賞、金賞、

大菊花壇(大菊3本仕立て

大菊とは頭花の直径18㎝以上、厚物(菊花が多弁で半球状に厚く咲くタイプ)の作り
一番手前が1m、ぐぐ~っと上がって行って1メートル70㎝ぐらいまで
横一列には同じ色を入れないこと、斜めに同じ色を入れる
鉢の置き間違いでこのルールから外れると減点されます。
二列目か三列目に管物(くだものと呼び、菊花が細い管状に咲いているもの)を入れる
気候的になかなか大変なところがあります、菊の成長が思いのままにならなかった場合、鉢の下にレンガを置いて高さを調節します、レンガ二段まではOK
高さ調節のためには鉢の下の土を掘って高さを低くする・・・と、いうのは減点
葉っぱの状態、枯れが入ってないか、病気が入ってないか、そういう葉っぱの状態も審査の対象になってます。
モチロン一つの枝から三本上がってます。

鉢の下を掘って低くしてあるのとか、鉢の下にレンガを置いてあるのとかご苦労の後が見受けられましたよ。
斜めに色が通ってないのがありました、こっちの色をあっちに移して・・・とか思うと高さが合わなくなってくるしぃ・・・みたいな、なかなか大変なんだなぁ・・・と感心しきりのわんちゃんでした。

福助花壇

福助人形に見立てた作り
鉢底から花のてっぺんまでを50㎝以下で栽培する最も背丈の低いもの
菊はどんどん成長するので草丈を抑えるために挿し芽時期を遅らせて8月に行います。
ちなみに背丈を高くするのが必要な3本仕立ては4月から5月にかけてが挿し芽時期となります。
異なった品種の5鉢を縦一列に並べる、厚物、管物を混ぜて使うことはしません。

嵯峨菊(七五三仕立て)

一鉢に三本を立て、草位は約2メートル、15花を頂部に7花、少し下って5花、更に下って3花を咲かせます。
(七五三仕立ての花数の位置に誤りがありましたので記事を訂正させていただきました)
奇数ですよね、偶数にしないのは人生は何事も割り切れないという仏教観からきているということだそうです。



小菊花壇(小菊盆栽仕立て)



小菊盆栽では、樹木の盆栽のように何十年もかけて樹形を作るわけじゃないけど、最低でも1年余りかかります、大菊栽培より手間と時間がかかるとか・・・


懸崖菊(懸崖仕立て)

長幹種の小菊を使い、摘心を繰り返すことで枝数を増やし、伸びた枝を枠に止めていく、摘心を繰り返すことで増える枝を止める作業は、定植後から8月末まで続くので、出来上がった作品は大変な時間と根気の結晶・・・ですよね。
ギネスブックには一本で4351個の花をつけたというのが載ってるそうです。

京都府立植物園園内の散策はまだまだ続きます