『流転の王妃の昭和史』愛新覚羅浩著
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=htsmknm-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4101263116&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>
清朝最後の皇帝、いわゆるラストエンペラー溥儀の実弟・溥傑に嫁いだ日本華族の女性・浩の自伝。
なんで今まで読んでなかったのかな?映画化もされたしドラマにもなったし、読む機会はあったよーな気もするんだけど。
すごーく読みやすい本です。華族とはいえごくごく当り前のひとりの日本人女性の目線で描かれた結婚、新婚生活、渡満、出産、子育てといった家庭生活の描写は簡潔で平易で、それだけに背景にある当時の満州での関東軍の横暴と人種差別、国共内戦の悲惨さが如実に伝わります。
それはそれとして、日本と清朝両者の宮廷での特異なしきたりや、階級社会下での上流家庭の生活の様子は、まるで童話にでてくる王子さまやお姫さまのお話のようで興味深かったです。
もっとも新鮮だったのは、義兄夫妻という身内として交際した溥儀と婉容の素顔。
とはいえ溥儀は初め弟嫁を関東軍のスパイと疑ってなかなか心を開いてくれなかったともいい、婉容に至っては既にアヘン中毒で精神も肉体も病んでいたというから、ふつうに健全な親戚づきあいとはいかなかったようだが、それでもやはり混乱の時代の苦労をともにした体験談は貴重なものだろう。ぐりはなんで溥儀に実子がなかったのか、この本を読むまで知りませんでしたです・・・ビックリ。もしかして常識ですか・・・?
それから終戦直後から日本帰国までの逃避行のくだりも、ぐりはよく知らないことが多くて驚きました。また本読まんとなー。国民党軍と八路軍とゆー中国人同士の内戦に旧関東軍まで絡んでるし、浩さんは日本人だけど中国人の奥さんだしダンナさんは元皇弟だし、一体ダレが味方でダレが敵なんだか、読んでる方も混乱します。本人も混乱してたと思うけど。
でも政略結婚とはいえ「一度もこの結婚を後悔したことがない」とまで断言するほど強く結びつきあった溥傑氏と浩さんは、やはりさぞ幸福な夫婦だったろうと思います。歴史に翻弄され離ればなれになっている間に長女慧生さんを喪うなどといったつらいこともいっぱいあったけど、教養もあり精神力もあり人徳もあり運にも恵まれ、結果的には晩年は仲良く添い遂げて天寿を全うしました。
そこは、ぐりも羨ましいと思う。そこまで深く信頼しあえるパートナーに出会えて、しかも最後まで家族でいられるって素敵なことだと思う。すばらしいことだ。
それと満州や日中戦争や国共内戦のことが今の日本でどれだけ知られてないか、改めて痛感しました。ぐり個人ではなんぼか本も読み映画でも見て、中途半端ながらなんとなく知識があるつもりでいたけど、ゼンッゼン問題にならないことが判明。これから勉強します。
上海・外灘の夜景。
梅蘭芳(メイ・ランファン)の伝記映画を準備中の關錦鵬(スタンリー・クァン)だが、撮入まで時間がかかりすぎるため、別の映画を先に撮ることにしたらしい(記事)。
こちらは『花落風流』というタイトルで50年代の香港が舞台。魏紹恩(ジミー・ンガイ)がシナリオを準備している。予算は4000万ドルだが、まだ資金は集まっていないそうだ。
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=htsmknm-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4101263116&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>
清朝最後の皇帝、いわゆるラストエンペラー溥儀の実弟・溥傑に嫁いだ日本華族の女性・浩の自伝。
なんで今まで読んでなかったのかな?映画化もされたしドラマにもなったし、読む機会はあったよーな気もするんだけど。
すごーく読みやすい本です。華族とはいえごくごく当り前のひとりの日本人女性の目線で描かれた結婚、新婚生活、渡満、出産、子育てといった家庭生活の描写は簡潔で平易で、それだけに背景にある当時の満州での関東軍の横暴と人種差別、国共内戦の悲惨さが如実に伝わります。
それはそれとして、日本と清朝両者の宮廷での特異なしきたりや、階級社会下での上流家庭の生活の様子は、まるで童話にでてくる王子さまやお姫さまのお話のようで興味深かったです。
もっとも新鮮だったのは、義兄夫妻という身内として交際した溥儀と婉容の素顔。
とはいえ溥儀は初め弟嫁を関東軍のスパイと疑ってなかなか心を開いてくれなかったともいい、婉容に至っては既にアヘン中毒で精神も肉体も病んでいたというから、ふつうに健全な親戚づきあいとはいかなかったようだが、それでもやはり混乱の時代の苦労をともにした体験談は貴重なものだろう。ぐりはなんで溥儀に実子がなかったのか、この本を読むまで知りませんでしたです・・・ビックリ。もしかして常識ですか・・・?
それから終戦直後から日本帰国までの逃避行のくだりも、ぐりはよく知らないことが多くて驚きました。また本読まんとなー。国民党軍と八路軍とゆー中国人同士の内戦に旧関東軍まで絡んでるし、浩さんは日本人だけど中国人の奥さんだしダンナさんは元皇弟だし、一体ダレが味方でダレが敵なんだか、読んでる方も混乱します。本人も混乱してたと思うけど。
でも政略結婚とはいえ「一度もこの結婚を後悔したことがない」とまで断言するほど強く結びつきあった溥傑氏と浩さんは、やはりさぞ幸福な夫婦だったろうと思います。歴史に翻弄され離ればなれになっている間に長女慧生さんを喪うなどといったつらいこともいっぱいあったけど、教養もあり精神力もあり人徳もあり運にも恵まれ、結果的には晩年は仲良く添い遂げて天寿を全うしました。
そこは、ぐりも羨ましいと思う。そこまで深く信頼しあえるパートナーに出会えて、しかも最後まで家族でいられるって素敵なことだと思う。すばらしいことだ。
それと満州や日中戦争や国共内戦のことが今の日本でどれだけ知られてないか、改めて痛感しました。ぐり個人ではなんぼか本も読み映画でも見て、中途半端ながらなんとなく知識があるつもりでいたけど、ゼンッゼン問題にならないことが判明。これから勉強します。
上海・外灘の夜景。
梅蘭芳(メイ・ランファン)の伝記映画を準備中の關錦鵬(スタンリー・クァン)だが、撮入まで時間がかかりすぎるため、別の映画を先に撮ることにしたらしい(記事)。
こちらは『花落風流』というタイトルで50年代の香港が舞台。魏紹恩(ジミー・ンガイ)がシナリオを準備している。予算は4000万ドルだが、まだ資金は集まっていないそうだ。