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落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

受験の季節

2006年02月26日 | movie
『遠い空の向こうに』
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99年の作品。これも確か公開当時に観ようと思いつつ結局観ずじまいだった映画。原作があるのだね。今度読んでみよう。
すごくよく出来てます。1957年にソ連が打上げた人工衛星に憧れたアメリカの少年たちの青春ドラマ。子どもたちには炭坑夫かその妻になる以外に将来のない町で、夜空に遥かに光る衛星を夢みるとはまさに「絵空事」としかとらえない大人がほとんどだろう。そうした背景の描写と、どれだけ挫折しても決して諦めない少年たちのガッツが、淡々としたなかに丁寧に丁寧に描きぬかれている。少年たちと学校や家庭といった周囲との葛藤も、類型にはまらないよう誠意をもって表現されている。
でもまあ映画としてはちょっと地味だね(爆)。真面目にきちんとやりすぎてかたくなっている感じはしますよ、やっぱり。いい映画だけどね。感動もあるしね。けど地味。
音楽が『スタンド・バイ・ミー』に思いっきりカブッてて、しょっちゅう『スタンド〜』のワンシーンを思いださせられてしまった。そのたびに入りこんでみていた集中力が途切れるぐり。うぬぬぬぬー。時代背景の演出としては効果的なんだろうけどねえ。

アメリカでも好評を博したこの映画で有名になった主演のジェイク・ギレンホールは撮影当時17〜18歳くらいか。ぜんぜんそんなトシにはみえません。背は高いのにカオがまったくの子ども。中学生か、ヘタすると小学生みたい。声もまだ幼くて、‘俳優’というより子役っぽいです。演技はうまいけど。
少年たちを励ます教師役のローラ・ダーンは『ジュラシック・パーク』シリーズに出てる人ですね。オタク少年役のクリス・オーウェンがいい味だしてました。すっごいヘンな顔なんだけどね。
顔といえばこの映画、親子兄弟役がまるっっきり似てなくておかしかったです。ハリウッド映画ってわりとそういうとこいつも気つかってるじゃん。髪の色とか目の色とかは一応なんとなくあってるんだけど、にしても主人公のにーちゃんの顔はオモシロすぎですから。

受験の季節

2006年02月26日 | movie
『ラストエンペラー』
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最初に観たのは高1のときだったか。こないだTVのドキュメンタリーを観?ト、『流転の王妃の昭和史』『溥傑自伝』を読んでたら急にまた観たくなったのだ。
改めて豪華な映画だと思う。映像はとにかく唖然とするくらい華麗だし、音楽も非常に美しい。ちなみにこの映画は1987年度アカデミー賞の作品賞・監督賞・脚色賞・撮影賞・作曲賞・美術賞・衣裳デザイン賞・編集賞・録音賞を受賞している。確かに天晴れな出来栄えの一大歴史スペクタクルだ。
だが史実があまりに波瀾万丈であったがために、ストーリーが煌やかな映像の添え物になっているような印象はもうひとつ拭えない。
163分という長い映画でありながら、これはこれでとてもよくまとまっているし、エンターテインメントとしてはまったく過不足のない作品だと思う。20年近く経った今観ても古さはほとんど感じないし、初めて紫禁城で撮影をし、中国映画界に大いなる変革をもたらしたという意味でも、映画史に残る大作であったことは間違いないだろう。
でもそれはそれとして、個人的には、皇帝溥儀(ジョン・ローン)の内面をもう少しきちんと描けていれば、確実に「名作」の域に到達できたのではないかと思う。この脚本では主人公の精神的な部分がかなりおざなりになってしまっている感は否めない。

今観るとジョン・ローンも陳沖(ジョアン・チェン)も呉興國(ヴィヴィアン・ウー)も坂本龍一もみんな若い!です。当り前だけど。最近では「ハリウッド映画に出てくる東洋人」といえば、とゆーくらいよくみるケリー・タガワもいたよ(最近だと『SAYURI』に出ていた)。陳凱歌(チェン・カイコー)もどこに出てたかちゃんとわかったです。すっ?ォり。
子役がどの子もやけにかわいくみえるのはぐりがトシをとったからでしょーね。婉容(陳沖)の赤ん坊がまるっきりの白人だったのには笑ったなー。
あと台詞が北京語と中国語訛りの英語、日本語訛りの英語が混在していて、意外に聞き取りやすかったです(爆)。北京語部分は中華電影を見慣れてると簡単な短いセンテンスはわかるし(北京語パートは字幕なし)、英語もかなりゆっくり喋ってるから。てゆーかこの映画、けっこー台詞少ないです。やっぱハナシじゃなくて映像を見せるための映画だったのかな・・・?