落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

大後悔の巻

2008年09月14日 | play
『双頭の鷲』

結婚式当日に夫である王を喪った王妃(美輪明宏)。10年めの命日に旅行先のクランツ城で王の思い出をよすがにひとり晩餐を楽しんでいると、おりから王妃を批判する詩を出版していた無政府主義者スタニスラス(木村彰吾)が窓から飛び込んでくる。
王妃の暗殺を目論んでいたスタニスラスだが、警察に追われ傷を負った彼の容貌が亡き王にうりふたつであることから、王妃は彼を匿い、新しい読書係として召抱えることにしてしまい・・・。

あのー。
今日のレビューは毒吐きます。なので美輪先生とか木村彰吾氏のファンの方は読まないで下さい。すいません。

年間通してそんなに演劇は観ないぐりですが。それでも一応、それなりの入場料を払って時間を割いて劇場に来たからには、どーにかこーにかして楽しもう、理解しようとはして観てるつもりなんだけどー。
これは・・・・・・・・・・・・・ムリ!!!!
絶対、ムリ!!!!!
ゴメンナサイ!!!!!
いや、話は面白いはずなんだよね。映画も確か大学時代に一度観てるし、舞台でも94年のデヴィッド・ルヴォー版は観てます。ジャン・コクトーですし。そりゃおもろくないワケがない。
けーどーねー。やっぱ同じ芝居でも演出と出演者によっては全然ダメ!!!ってことも起こり得るんだね。勉強になりましたよ。つかそんなん勉強したないわい。

とりあえず何がダメってねえ、スタニスラス役の木村彰吾氏の演技がもーーーーーーーーーーーー問題外っす。
ぐりはこの方まったく存じ上げないんですがー。このヒトの芝居は芝居じゃないーーーーーーーよね?演説?すんごい重低音な舞台向きの声なのに、どんだけもったいつけて大時代な台詞を必死にふりまわそうが、まったくなんの感情も伝わってこない。てゆーかむしろもしやギャグなの?ってくらい超サムいのに、でも周りの観客は誰ひとりくすりとも笑ってない。
そしてこれはいってもしょうがないんだけど、美輪先生は美輪先生であって“三十路の高貴な未亡人”には見えないし、そう見ようとしても物理的に厳し過ぎ。あの独特の台詞廻しも聞いててしんどい。何いってんのか意味不明な箇所も多々あり。
ぶっちゃけ始まって15分後には「アタシなんしにここへ来たんやろ?」な大後悔状態でひっじょーーにツラかったっす。
あー失敗した。

しかしナニが驚いたって全三幕のこの芝居、幕が降りるたんびに観客全員大喝采。終演後のカーテンコールはスタンディングオべーションで「ブラボー」とか叫んでる観客までいてー。ここはドコ?アタシはダレ?みたいなキモチでめっちゃ不安になりましたん。
うっかり「美輪先生の芝居観たことないし一回くらい」程度の気分で来てしまった自分を恨む。S席¥10,500は高くついたわあ・・・。

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