『泥棒村』
福岡県にかつて実在した泥棒部落を題材にした物語。
窃盗団の“真打ち”後継者に選ばれたモモ(川畑智子)は世界的都市デザイナー金田一郎(木村準)に求愛されるが、泥棒の過去を理由にプロポーズを固辞する。金田は童話作家の宮沢賢治を敬愛し新しくオープンしたレストランにも「イーハトーブ」と名づけていた。
結城昌治の小説『白昼堂々』に描かれ、松坂慶子主演で1987年に『女咲かせます』というタイトルで映画化されたこともある泥棒部落。
ぐりはこの舞台を観るまで知らなかったのだが、どうもコレ現在の福岡では若干センシティブな話題になってるみたいですね。まあね、映画やお芝居なんかで描かれるのはフィクションに都合のいい部分だけですから。
けど古今東西フィクションに描かれる泥棒は庶民のヒーローだった。鼠小僧に石川五右衛門、怪盗ルパンに怪人二十面相、三億円事件の犯人だって捕まってないのに何度も映像化される人気者だ。彼らは庶民の「持てる者」への消化不可能な嫉妬心に想像力で報いてくれる。それなのに現実の泥棒は触れるのも穢らわしいような差別を受ける。このギャップってなんだろう?
このお芝居では地域まるごと窃盗団というモチーフをベースに、ここ数年で極端に保守化した日本の価値観の壁に思いっきり正面から疑問を投げかけている。
登場するのは窃盗団だけではないし、その窃盗団にしても歴史や成り立ちからきちんと説明がある。誰もが国語の教科書で習う宮沢賢治の功罪についてもかなりはっきり言及される(どうでもいいことだがぐりは宮沢賢治がどうしても好きになれない。子どものころからダメである。でもそんなこと口に出していえないという場の空気の方がもっと嫌いだった。言葉にして書くのはこれが初めてである)。秋葉原通り魔事件の犯人が投稿していた掲示板のログがそのまま朗読されたりもする。
要するに「スジが通ってる=正しい」って思いこみは怖くないかい?ってことが、妙に堂々とした窃盗団の結束力を背景に描かれてるてワケです。えーと、たぶん。
着眼点には非常に共感するしテーマもいいし途中まではホントにおもしろかったし、いいたいことはすっごくよくわかるんだけど、残念ながら盛り過ぎ。
8割方はよかったんだけどね。お店広げ過ぎて収拾つかなくなってなかったですかねー?それともぐりがついてけんかっただけかしらん?小劇場はこんなもんでえーんですかねー?
しかしぐりは小劇場ファンじゃないんで、もーちょっとカタストロフとゆーか、〆で「観た!」とか「終わった!」とかそーゆー達成感が欲しかったかも。
けどキャストはすごくよくて、香川耕二(時代劇によく出てる。声が個性的)とか根本和史とか伊藤紘(このふたりはCMとか連ドラでよく見る脇役俳優)とか激シブなオトナの出演者が多くて、オトナ大好きなぐりはひとりでにまにましちゃってました(キモ)。スイマセン・・・。
福岡県にかつて実在した泥棒部落を題材にした物語。
窃盗団の“真打ち”後継者に選ばれたモモ(川畑智子)は世界的都市デザイナー金田一郎(木村準)に求愛されるが、泥棒の過去を理由にプロポーズを固辞する。金田は童話作家の宮沢賢治を敬愛し新しくオープンしたレストランにも「イーハトーブ」と名づけていた。
結城昌治の小説『白昼堂々』に描かれ、松坂慶子主演で1987年に『女咲かせます』というタイトルで映画化されたこともある泥棒部落。
ぐりはこの舞台を観るまで知らなかったのだが、どうもコレ現在の福岡では若干センシティブな話題になってるみたいですね。まあね、映画やお芝居なんかで描かれるのはフィクションに都合のいい部分だけですから。
けど古今東西フィクションに描かれる泥棒は庶民のヒーローだった。鼠小僧に石川五右衛門、怪盗ルパンに怪人二十面相、三億円事件の犯人だって捕まってないのに何度も映像化される人気者だ。彼らは庶民の「持てる者」への消化不可能な嫉妬心に想像力で報いてくれる。それなのに現実の泥棒は触れるのも穢らわしいような差別を受ける。このギャップってなんだろう?
このお芝居では地域まるごと窃盗団というモチーフをベースに、ここ数年で極端に保守化した日本の価値観の壁に思いっきり正面から疑問を投げかけている。
登場するのは窃盗団だけではないし、その窃盗団にしても歴史や成り立ちからきちんと説明がある。誰もが国語の教科書で習う宮沢賢治の功罪についてもかなりはっきり言及される(どうでもいいことだがぐりは宮沢賢治がどうしても好きになれない。子どものころからダメである。でもそんなこと口に出していえないという場の空気の方がもっと嫌いだった。言葉にして書くのはこれが初めてである)。秋葉原通り魔事件の犯人が投稿していた掲示板のログがそのまま朗読されたりもする。
要するに「スジが通ってる=正しい」って思いこみは怖くないかい?ってことが、妙に堂々とした窃盗団の結束力を背景に描かれてるてワケです。えーと、たぶん。
着眼点には非常に共感するしテーマもいいし途中まではホントにおもしろかったし、いいたいことはすっごくよくわかるんだけど、残念ながら盛り過ぎ。
8割方はよかったんだけどね。お店広げ過ぎて収拾つかなくなってなかったですかねー?それともぐりがついてけんかっただけかしらん?小劇場はこんなもんでえーんですかねー?
しかしぐりは小劇場ファンじゃないんで、もーちょっとカタストロフとゆーか、〆で「観た!」とか「終わった!」とかそーゆー達成感が欲しかったかも。
けどキャストはすごくよくて、香川耕二(時代劇によく出てる。声が個性的)とか根本和史とか伊藤紘(このふたりはCMとか連ドラでよく見る脇役俳優)とか激シブなオトナの出演者が多くて、オトナ大好きなぐりはひとりでにまにましちゃってました(キモ)。スイマセン・・・。
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