落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

黒い王子

2005年12月03日 | movie
『僕の恋、彼の秘密』
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監督が撮影当時23歳とゆーことで驚かれた方が日本では多いみたいですが、ぐりの経験的には映画の演出をする能力に年齢はあんまり関係ないです。必要なのはスタッフ・キャストを最後まで牽引していく力であって、ノウハウとか特殊技能とか経験値とかは二の次だと思う。だから若くたって全然かまわない。
逆にこういう映画は若くないとつくれない。少女マンガが(精神的な)少女にしか描けないのと理屈は似てますね。そういう、恥ずかしいくらいもろにぴっちぴちな若さがみちあふれてます。なにはともあれある種の勢いはすごく感じる。

ストーリーはごく単純な罪のないラブコメ。
ぐりは正直なところあんまりリアリティは感じなかったけど、確かに普通の男の子の等身大の恋愛観や出会いのときめきみたいなものはとてもうまく再現されてるなと思う。
人物造形がどの役もどの役も極端でそこがまたコメディっぽいというかマンガっぽいんだけど、役者はみんなよく頑張ってます。楊祐寧(トニー・ヤン)はカワイイね~。きれいな顔だけにポケッとしたマヌケ面(かなりしつこく何回もやる)がキュート。周群達(ダンカン・チョウ)はあたしゃ及川光博にしか見えなんだよ(爆)。ガングロでちょっぴりまるぽちゃなミッチー。「ベイベ♪」とかいわない王子。似てますよねえ?ふたりとも元モデルだけあってカラダはすごーくキレイだった。
このふたりがひと目で恋に堕ちて、じわじわじわじわと近づいていく心理描写はなかなかステキでした。芝居もよかったし、演出もなんか日本のTVドラマっぽくてロマンチックだった。

これから観る人に注意しておきたいのは、このかわいらしい邦題に騙されてはいけない、ということ。
日本版のポスターデザインや邦題がちょっとポエジーなので、つい情緒的な雰囲気のある世界観を想像しがちなんだけど、そーゆー「わびさび」とゆーか、「空気感」みたいのは求めない方がいいかも。ホントにただただアッケラカンとした青春ラブコメです。
そう思って観れば、ちゃんと笑えます。
ぐりとしてはあのオチが呆気なさすぎて思いっきり拍子抜けだったけど、中華圏独特の感覚ならではのエピソードなのかな?そのへんの中国人の意識に詳しい方の感想も聞いてみたいです。

えー。問題の舞台挨拶。
ダンカンは胸元をはだけた白シャツにグレーのスーツというシンプルなスタイル。映画より髪が短くなって若く見えました。あと意外に華奢で小柄な印象。顔がちいこかった。ついでに声も超ちっさかった。マイクときどき意味なし。
喋る時は通訳(水野衛子氏)の方を向いてひそひそ喋り、水野氏がそれを訳している間は客席の方を向いてへんな顔をしてみせたりミョーなポーズをとってみたり、なかなかおちゃめさんでした。
「トニーの第一印象はとってもクールだったんだけど、現場ではしょっちゅう笑い話ばかりしていてすごくおもしろい人。でもその笑い話がイマイチ微妙で、僕にはあんまりウケなかった(笑)」
「(トニーが「ダンカンのヒゲが濃くてキスシーンが痛かった」といったのに対して)ラブシーンの撮影に5時間もかかったので、撮影前にヒゲを剃っても伸びてきてしまって痛かったのだと思う。でもあまりに何度も長いことキスしていたので、だんだん唇が乾燥してサンドペーパーのようになってしまい、切れてしまった。しまいには唇がしびれて感覚もなくなってしまった」
「参考に『ブエノスアイレス』とタイトルは忘れたけど欧米のゲイ映画を観た」
「プールのシーンでは重りをつけていたので、うまく息継ぎをしないと溺れそうで危なかった」
「やってみたいのは黒社会映画の悪役とか。北野武監督が好き。共演してみたいのも北野武さん。北野武さん。北野武さん(←アピールせよといわれて連呼していた)」
なんてことをいってました。

今日はホントはこの後ワダエミ展と『ブレイキング・ニュース』に行こうと思ってたけど、昨日までに仕事が終わらなかったのでお預け。今日中に一段落させて明日行けるように頑張ろう・・・。

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