落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

ローカルブルース

2009年09月06日 | diary
もともとはあまり国内旅行をしないぐりですがー。
ここ半年ほどは例年になくあっちこっち行ってるよーな。転職したり、転職前の長い休み中に旅行したり、出張したり。
まあたいしたとこにゃー行ってませんけども。

それでひしひしと思うのですが。
なんかあのー、こーゆーこと書くと地方在住の方にはご不快に感じられるかもしれないんですけど。
去年からの金融危機以前の好景気ってやっぱ、ごく一部の都市部以外の地域にはほんとに関係なかったんだなあって。今さらだけど。
5月に地元に帰ってあちこち見てまわったときも、ぐりが住んでたころよりもはっきりと寂れてる感じがせつなかったけど、ぶっちゃけこの半年で行ったどの地域も似たり寄ったりな気がする。20年前(バブル期)はそれなりだったけど、あとのデフレ以降は・・・・・・みたいな。
繁華街には活気がない。開いてる店より閉まってる(とゆーか潰れた)店の方が多い。住宅街には空き地や廃屋が目立つ。道にクルマは走ってても人影がない。たまに見かける人の年齢層は異様に高い。町中の看板や広告も、若者世代よりも中高年や高齢者層ターゲットのジャンルばかりが目につく。

こういう地域の子どもたち─十代の子たちが、どこで何をして遊んでるのかがすごく気になる。
ぐりが十代のころは、田舎でも田舎なりに親や学校の目の届く範囲内に楽しめるところが少しはあった。でも、今の地元にはもうそういう場所はなくなっている。たぶん他の地域もそんな感じじゃないかと思う。子どもの数が減って、学校帰りのティーンエイジャー相手の商売ではビジネスが成り立たなくなっていったんだろうと思う。
ちなみにぐりはいわゆる団塊ジュニア世代、今のハイティーンと比較すると単純計算で1.5倍も人口が多かった。ゲームやケータイなど、子どもたちの小遣いを食う商売もあれこれと増えてきたのに、小遣いをやる親の収入ははかばかしく増えない。パイは減ったのに食うメンバーは増えたってところか。

何年か前から「プチ家出」などと称して地方から都市部に泊りで遊びに来る十代が増えている。もちろんちゃんとした宿泊施設に泊るお金なんかない。ファミレスやファストフード店、ネットカフェで夜を明かしているうちはまだいい。そのうち本格的に財布が底を突いたとき、素直に「家に帰ろう」「地元に帰ろう」という気持ちになれなかったら、その子はどうなるだろう。
そういう子をどうにかしたい人間が、都会にはうなるほどいる。
都会に遊びに来ること自体はかまわないと思う。けどお小遣いがなくなったら、自分でどうかしようと思わずに、冷静に事態を見極めるくらいの判断力は学校や家で育ててほしいと思う。
そしてできるなら、「地元もわるくない」と思える環境をつくることにも、オトナは努力しなきゃいけないんじゃないかなと思う。
少なくとも、不景気は子どもたちの責任じゃないんだからさ。


今にも陳文彬(チェン・ウェンピン)が出てきそうな、漁港のボロ小屋。
千葉県某所にて。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿