落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

寿司食いねェ

2008年09月24日 | movie
『次郎長三国志』

無実の罪を着せられて清水を離れていた次郎長(中井貴一)を3年間待ち続けていた恋女房お蝶(鈴木京香)。帰郷早々、子分の石松(温水洋一)の旧友政五郎(北村一輝)が連れて来た相撲取りの久六(蛭子能収)一家を引き受けて興行を打つことになるのだが、次郎長の台頭をよく思わない黒駒(佐藤浩市)一家など手強い敵が彼らの前に立ちはだかり・・・。

えーと最初に断っときますが、ぐりは清水の次郎長とか森の石松のことはゼーンゼン知りません。時代劇好きでもないし、マキノ雅弘や工藤栄一監督の次郎長ものも1本も観たことない。
それでもこの作品は「次郎長を知らない若い世代でも楽しめる」とずいぶん早くから評判だったし、観とこっかな?と思って行ってみたんだけど。
んー。レディースデーで正解・・・だったかも。
イヤおもしろいよ。うん。わかりやすいし、笑いあり涙ありアクションあり、一種の様式美といっていいくらい娯楽時代劇の各要素がたっぷりこってり詰まってて。
けどやっぱり、これって時代劇が好きで、次郎長の世界が好きな人の方が、観ててずっと楽しいだろうなと思う。そんなの当り前なんだけどね。

ただし、義理と人情と愛と侠気がすべてとゆー、一種のファンタジーそのもののような世界観は心ゆくまで楽しめるし、次郎長になんの思い入れもなくても充分感情移入できる作品にはなってます。完成度にまったく文句はない。
あとキャストがむちゃくちゃ豪華で、ワンシーンしか出てこないチョイ役に至るまで全員が超メジャーな俳優ばっかり。しかもそれがいちいち気持ちいいくらいハマってる。出演者全員がここまでおいしい映画がつくれるのは監督が俳優だからかなー?まあでも結局は竹内力=三馬政が最終的に全部持ってっちゃうんだけど。この人キョーレツ過ぎるわあ。笑えるけどー。
それと、ぐりは中井貴一って今まで俳優としてあんまり評価できなかったんだけど、コレ観ちゃうと「この人はこれでいいんだ」って気持ちになるね。こんな冗談みたいな王子様キャラを、この歳で何のムリもなく表現できちゃう俳優って他に思いつかないもん。何やっても万年好青年でも、他に誰もできない芸があるってのは素晴しいことだ。

演じてる皆さんがひとり残らずこんなに楽しそうな映画なんてそうそうないし、観てる方も楽しい映画ではあるんだけど、ぐりがコレはムリ!と思ったのは宇崎竜童の音楽。
この方、けっこう映画音楽いっぱいやってるんだけど、失礼ながら毎度なんでこの人?この音楽でいいのマジで?と思う。くどいんだもん。そんなこと、ないですかー?

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