百島百話 メルヘンと禅 百会倶楽部 百々物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

ドン坂(どんさか)

2012年07月30日 | 百伝。
百島の泊地区で使う言葉です。

「どんさか」は、漢字で書くと・・「堂ン坂」、「殿坂」かな?

ドンと坂になっているから、この呼び名になっているのかなと考えていました。

でも、泊には、「殿山(とのやま)」があるから、「殿坂(どんさか)」が、正しいのかもしれません。

海岸から、沖合いに向かっていくと、急に水温が下がり、潮の流れが速くなる場所があります。

そこの地点を潜ると、緩やかな砂地から、一気に深い坂になり、海底に続きます。

その海中の境界地点を「どんさか」と呼んでいました。

子供心に、もっと深く潜ると、戻って来れないような恐怖心もありました。

ブラックホールのような世界に映りました。

昔から、子供は、「どんさか」で泳ぐな・・という教えもあったような気もします。

夏休み・・百島で海水浴を楽しむ子供たちは、「どんさか」に注意してくださいね。

ソーシャル・ビジネス

2012年07月30日 | 千伝。
今日の日経新聞の春秋コラムを読んで・・。

社会問題をビジネスで解決する社会的起業(ソーシャル・ベンチャー)に関して、興味があります。

以前にも紹介したような気もしますが、仕事を探す社会的弱者や障害者への研修や生活困難な方へ向けての安価なサービス提供(健康診断等)をするビジネスです。

社会と会社との関わり方と巡り合わせの新たな社会イノベーションが起こりつつあるようです。

その社会的起業の先進国が、産業革命を起こし、ビートルズ、ローリングストーンズ、クーインを生んだ英国だというコラム記事でした。

この頃、欧米から、この日本の経済力が、再評価されているようです。

バブル以降の世界からの日本の印象が「失われた20年」から「何とか保たれた20年」という意識変化になりつつあるようです。

バブル最盛期の日本は、世界どこへ行っても・・誇らしい気分があったというのが正直な気持ちです。

日本の世界的な企業名を、到る所で目にしました。

他国の企業で思い浮かぶのは、シーメンスやらボーイングやらフォードやら薬品企業やら僅か。

Japan as No.1・・圧倒的に日本企業が世界を席巻する勢いでした。

オリンピックを経済として例えるならば、ほとんどの金メダルを日本が独占しようとするかの勢いでした。

当時の中国を引き合いに出して、申し訳けないのですが、「先進国の富裕な日本人」「後進国の貧困な中国人」というイメージが強く残っています。

この20年間で、そのイメージは大きく変わりました。

国内での社会意識、貧富の格差が、大きなストレス、歪みを生んだ社会なったのではないのでしょうか?

「何とか保たれた20年」は、成長から現状維持へ。

成長できなかった部分が、衰退という貧困増加となりました。

社会的起業もしくは起業家は、これからの時代を照らすコンビニのようなネットワークの社会の中心的な存在になるかもしれません。

若者が、何度も挑戦できる社会へ。

何度失敗しても、やり直せる社会へ。

自己責任という言葉で、果たせない夢が無残に散るような社会は、閉塞感があります。

夢は大きくて、多いほど、楽しいものです。

その日暮らしのように今、僕も何とか生きていますが、思うのに、ビジネスは、物の単純な売買ではありません。

ソーシャル・ビジネスは、幸福になるための売り買いに映るのです。