ふくい、Tokyo、ヒロシマ、百島物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

宮沢 賢治 (1896~1933)

2020年07月13日 | 空木宝剣
天の川 日本丸の 喫水せん


(日本丸)

新型コロナの第2波が警戒される中、日本列島連日の豪雨。

泣きっ面に蜂とは、この事か❔

雨にも負けず 風にも負けず
雪にも 夏の暑さにも負けず
丈夫な体を持ち
欲はなく 決していからず
いつも 静かに笑っている

1日に玄米4合と 味噌と少しの野菜を食べ 
あらゆる事を 自分を勘定に入れず 
よく見聞きし分かり 
そして忘れず 野原の松の林の 
小さな茅葺きの小屋にいて

東に病気の子供あれば 行って 看病してやり 
西に疲れた母あれば 行って その稲の束を負い 
南に死にそうな人あれば 行って 怖がらなくてもいいと言い 
北に喧嘩や訴訟があれば 詰まらないから やめろと言い

日照りの時は 涙を流し
寒さの夏は おろおろ歩き

みんなに 木偶の坊と呼ばれ
褒められもせず 苦にもされず

そういう者に 私はなりたい

弱冠37歳の生涯なれど、この卓越した心の佇まい。

人生100年時代と言えども、損得勘定で奔走させられる時間を差っ引けば、その密度は薄いものかも知れない。

賢治のふるさと岩手県は、今のところ、一人もコロナの感染者を出してないそうな。

明治29年から昭和8年まで生きた賢治スピリットが、今も根ずいているに違いない。

旧暦の七夕の頃には、コロナも洪水も、銀河鉄道に乗って宇宙に還ってもらい、水に流したいものです。


(海王丸)