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100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

花 とある植物学者。

2023年10月01日 | 萬伝。

今日から十月。

今日、福井県あわらで週末から4日間行われた日本女子オープンゴルフ大会最終日、見応えのあるいいマッチプレイでした。

優勝賞金3000万円、凄いなぁ❗

日本海と芝のグリーンが映えていました。

芝生は、植物名なのかな?

さて、先月末に終わったNHK 朝ドラマ「らんまん」これまた良かったなぁ❗

主人公のモデル牧野富太郎さん、五年に一度ぐらいの割合で、どこかのコラム上でお目にかかりますが、今年ほど牧野富太郎という人物にスポットライトが当たったのは、初めてではないのかな?

どんな人物かというと、独学?の植物学者です。

若い頃、東京大学の植物学教室で学んでいましたが、正規の学生ではなく勝手に入り浸って学んでいたのです。

その後、東京大学の助手、講師、博士の学位も得ましたが、大学制度の中での正式な学者ではありませんでした。

教官たちが、植物が大好きな牧野を、同学の士として受け入れたのです。

しかし、牧野が、研究上で成果を示すようになると、妬みや名誉の争いが起こります。

教官たちとの間で、さまざまな軋轢、葛藤が生じたのです。

彼の正式な学歴は、尋常小学校中退だったのですから・・。

ともあれ、支援者も多く、78歳まで大学に籍を置き、その後も植物研究に没頭できたようです。

「牧野日本植物図鑑」によれば、例えば、バナナの皮をむいて、食べる中身も皮だそうです。

外皮は繊維質、中身は多肉質という内皮質の内部に実という種子があるのです。

つまり、人間は、植物の皮を食べているのです。

牧野富太郎・・92歳の時のエッセイ「花と私 ~半世の記~」からの抜粋。

「花に対すれば常に心が愉快でかつ美なる心情を感ずる。故に独りを楽しむことが出来、あえて他によりすがる必要を感じない。故に仮に世人から憎まれて一人ポッチになっても、決して寂寞を覚えない。実に植物の世界は私にとっての天国でありまた極楽である」

憂鬱は、花を忘れし病なり。(牧野富太郎)