■Happy / The Rolling Stones (Rolling Stones / ワーナーパイオニア)
正月のテーマを「ハッピー」と決めた以上、思いっきりベタですけど、本日はこれっ!
ご存じ、ストーンズが1972年に出した傑作2枚組アルバム「メイン・ストリートのならず者」からカットした人気曲♪♪~♪ なぁ~んていう説明なんか無用のなんとやらでしょう。
ストーンズと言うよりも、今やキース・リチャーズの代名詞ともなっている痛快R&Rとして、本人がリード歌い、メンバーがノリの良いサポートを披露するステージアクトは、常に最もストーンズらしい瞬間を提供してくれるのですから、ここに収められたスタジオバージョンもリアルタイムで「ダイスをころがせ / Tumbling Dice」に続くヒットになっています。
しかもサウンドの作りが、この頃からキース&ストーンズの常套手段となったオープンGチューニングを使うギターのコードカッティングで、それはライプ映像からして一目瞭然! なんとっ! 4フレットにカポタストを装着し、ほとんどBかEのコードしか鳴らしていない、つまりは開放弦優先主義のファジー感が豪気な仕上がりに繋がったとしか思えません。
ですから、彩りとしてのスライドギターや煽りたてるホーンセクション、バックコーラスどころか、終盤ではリードを歌ってしまうミックの堪え性の無さも含めて、これほどストレートにロックを聴く喜びを伝えてくれる歌と演奏もありませんよねぇ~♪
もちろん歌詞だって、如何にもストーンズらしい、モロ出しの欲望の裏側に潜む享楽の機微を表現していると解釈するべきでしょうか。
俺は日銭は持たないぜ
煩い女はお呼びじゃ~ない
二度目のチャンスだって、活かせたためしは無いんだぜ
俺には幸せでいられる 愛が必要
ベイビー 俺を幸せでいさせてくれよ
等々、直訳すれば、そんな感じの歌詞ではありますが、実はスラングや内輪ウケの言葉がぎっしりなんでしょう。とてもここでは書けない、深くて、アブナイ言い回しやフレーズが、それとなくシンプルな英単語から伝わってくるはずです。
おそらくキースは、決して肯定的な幸せを歌っているわけじゃ~ないんだと、サイケおやじは思うのですが、いかがなもんでしょう。
もちろん「幸せ」の定義は十人十色の感じ方であって、環境では幸せになれませんし、時にはマイナスのベクトルを幸せと思う事だって、否定は出来ません。
しかし、であればこそ、幸せを希求する気持ちは常に持ち続けていたいし、生きとし、生けるものは須らく、それを基本としているんじゃ~ないでしょうか。
あっ、いかんっ! またまた今年も屁理屈、書いてしまいましたですねぇ……。
ということで、まあ、音楽聴くには理屈よりも、その場の気分次第っていうのが大切なんでしょう。
その意味で、キース&ストーンズがやってくれる「Happy」は、文字通りの快楽追求であって、楽しむことに理屈は無用!
いゃ~、なかなか楽しい♪♪~♪
それで充分ですっ!