■べじたぶる c/w 夢にあなた / 高見恭子 (ポリスター)
高見順の小説はかなり読んでいたので、所謂非嫡出子の愛娘という高見恭子がマスコミや芸能界に登場した時、サイケおやじは、なかなか妄想をたっぷり含んだ興味を抱いてしまいました。
なにしろ、あえて詳らかには書きませんが、彼女の存在そのものが、父親の小説の中のリアルな現実ですからねぇ~。
失礼ながら、そういう観点で彼女に接していた者は少なくなかったと思っています。
しかし彼女は、そんなこんなを置き去りにするような感性の持ち主として、鮮やかに芸能界を駆け抜けながら、多くの著作や公私の区別がつき難い行動で、確固とした個性を発揮してきました。
そして現在では、元プロレスラーで代議士の馳浩夫人である事は言うまでもないでしょう。
さて、そこで本日掲載のシングル盤は、昭和58(1983)年に発売された、エロジャケ特集には欠かせない1枚であり、それゆえに今では「無かった」事にされているという噂の傑作♪♪~♪
あぁ、何んと言っても、この男好きのするポーズが、エロいですよねぇ~♪
思わず別角度から凝視したくなるのが、欲望のスイッチ直前の衝動でありましょう。
さらに中身の歌が収録両面共に、実はサイケおやじが苦手なテクノポップな歌謡曲でありながら、このジャケットを愛でながら聴けば、それほどの苦痛にならないという魔法があるんですから、たまりません♪♪~♪
まずアップテンポのA面「べじたぶる」が作詞:島武実、作曲:南志亜恋、編曲:国吉良一という、個人的には馴染みの無い制作陣とはいえ、スピードがついた如何にも当時の流行最先端というべきなんでしょうねぇ、とにかくこれはこれで今となっては懐かしいサウンドだと思います。
些かノリ遅れ気味の彼女のボーカルが、逆にい良い感じなのも計算された仕掛かもしれません。
しかし一方、B面「夢にあなた」は、これが悔しいんですが、リアルタイムで相当にサイケおやじのツボにジャストミート!
そのエキセントリックなラテンビートのスカスカな用い方が、何故かジョン・ウェットン(b) とビル・ブルフォード(ds) が在籍していた時期のキング・クリムゾンみたいに感じられ、すると随所で目立つギターがフリップ御大、バイオリンチックなシンセ系キーボードが、ディヴィッド・クロスに聞こえてくるんですから、あ~ら、不思議♪♪~♪
もちろん無機質な高見恭子の歌い回しは大正解というところでしょうが、当然ながら、作詞の眞太朗も、また作編曲の国吉良一にしても、全くの埒外であったはずです。
ということで、こんな事ばっかり書いてしまっては、ご亭主の裏投げや各方面からお叱りは覚悟しておりますが、それもこれも、痛烈なジャケ写のイメージ故の事とご理解いただきとうございます。
う~ん、エロスには、それだけのパワーがあるんですよっ!
新年早々、独断と偏見の強烈な勘違い、失礼致しました。