OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

ロック史上最高の演歌

2014-01-12 15:14:42 | 歌謡曲

旅がらすロック / 井上宗孝とシャープ・ファイヴ (日本コロムビア)

「ロック」のルーツのひとつには、黒人音楽を搾取した「ロックンロール」という白人音楽がそのメインでありましょうが、それゆえに誕生した時から、汎用性と雑食性を兼ね備えた、ある意味では懐の深いジャンルだと思います。

と、ノッケから大上段に構えて書いてしまったのは、世界各国でそれなりに解釈された「ロック」が存在してきたという歴史的事実があるからで、例えば本日掲載したシングル盤A面曲「旅がらすロック」はっ!?!?

「演歌」なんですねぇ~~♪

もちろん演じているシャープ・ファイヴは我国芸能史にその名を刻する名門バンドであり、特にエレキインストの分野では寺内タケシが率いたブルージーンズ、あるいはパニーズと並び立つ存在なんですが、些か過小評価されてきた現実は否めません。

その要因は様々にあろうかと思いますか、個人的には決定的なシングルヒットが無かったという部分は大きいのかもしれません。

しかし、シャープ・ファイヴには、彼等が残した世評の高い名盤LP群と同等に、決して忘れられないシングル曲もあって、特にサイケおやじは「旅がらすロック」が最高に好きでたまりません♪♪~♪

なにしろ基本が「演歌」ですらかねぇ~、それを「ロック」に仕立て上げる意気込みや、良し!

しかも作詞:橋本淳&作曲:市川昭介という、当時のコロムビアがど真ん中の昭和歌謡曲フレイバーは強烈ですし、古谷紀のアレンジが自らの弾くオルガンをソウルフルに活かした、なかなか楽しいものなんてすよっ!

ちなみに当時のシャープ・ファイヴのメンバーは少し流動的だったとはいえ、リーダーの井上宗孝(ds) 以下、三根信宏(g)、既に述べたアレンジを担当した古屋紀(org) 、そして前田旭(g)、伊藤昌明(b) という布陣じゃないでしょうか。

そして気になる、ここでのボーカルは三根信宏と言われていますが、ご存じのとおり、この天才ギタリストはディックミネの息子ですからねぇ~、その歌唱センスは認められていたと思われますが、それでも「旅がらすロック」おける粘っこく、ヌメヌメした節回しが演奏の要に使われている尺八にジャストミート♪♪~♪

古谷紀の楽しげなオルガンとの三竦みのコラポレーションが、実に味わい深いと思うばかりで、もちろんきっちりヒットしていたんですから、流石に昭和43(1968)年春の発売という、昭和元禄GSブームの真っ只中の勢いは侮れませんねぇ~~♪

ということで、ごちゃごちゃと屁理屈を積み重ねてしまいましたが、「演歌ロック」でも、いいじゃ~なぁ~い♪♪~♪ 決して[ロック」をコケにしているはずはないし、サイケおやじが今でも「ロック」を聴き続けていられるのは、そういう度量の大きさに甘えられるからかもしれません.

コメント (2)
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