■IN THE ROOM / 松原みき (ビクター)
失礼ながら、ジャケットは些か素っ頓狂なイメージですが、収録A面曲「IN THE ROOM」はプログレ風味のアレンジが面白いブラコン歌謡の決定版という、昭和63(1988)年に出された、おそらくは松原みきにとっては第一線から退く直前の名曲名唱です。
それは作詞:竹花いち子&作曲:林哲司、そして編曲:鷺巣詩郎というプロの手際の素晴らしさであり、加えてクールで熱い彼女の歌いっぷりが素敵なんですねぇ~~♪
ただし、ちょっぴり残念なのが、このスタジオバージョンが聊か生硬な仕上がりというか、実はライブバージョンを聴いてしまうと、そっちにグッと惹きつけられるのも正直な気持ち……。
実はサイケおやじは某ルートから入手した彼女のライブ音源を入れたカセットテープを愛聴していまして、つまり本音としては松原みきの正規ライブ音源を集成発売して欲しいわけです。
既に彼女が鬼籍に入られてから幾年月、今こそ松原みきの真髄とも思えるライブステージの素晴らしさは、彼女のリアルタイムの活動をご存じない後追いの皆様はもちろん、オンタイムで聴いていたファンにしても、発売されるスタジオレコーディングの音源がその時々で統一性が感じられなかったという感想も少なからず抱かれていたと思えば、ライブの現場における松原みきの魅力には完全KOされていたことは言うまでもありません。
本日もサイケおやじの独断と偏見ではありますが、それもこれも松原みきが好きという気持ちの切なる発露とご容赦いただければ幸いでございます。
失礼致しました。