■燃えつきそう c/w 行きずりの二人 / 山本リンダ (キャニオン)
また本日もリオ五輪が熱く、日本の夏も殊更に暑いということで、掲載したのは山本リンダが昭和48(1973)年に出した十八番のアクション歌謡、それもご丁寧にリオでレコーディングされたという人気のシングル盤です。
もちろん、それゆえにA面「燃えつきそう」は強烈なサンバのリズムを歌謡ロック系の音作りに応用した狙いがドンズバッ!
作詞:阿久悠&作編曲:都倉俊一が企図したところを忌憚の無い姿勢で歌いまくる山本リンダは、やっぱり凄いと思います。
なんたって、この歌の主人公は発情した女性というよりは、この世に生を受けた動物としての本能と正直な人間性を隠そうとしない素直な存在ですからねぇ~~!?!
そういう物語(?)を堂々とグリグリに演じてしまう歌手は、今も当時も山本リンダでしかありえません。
そして都倉俊一ならではの分かり易いメロディラインは、失礼ながら逆に言えば些かフックが足りないような気もするんですが、アップテンポでの演奏パートのノリの凄さは流石に本場の底力かもしれません。
ちなみにリアルタイムの彼女はテレビ出演等々でこの「燃えつきそう」を披露する時には、所謂ヘソ出しルックというか、それなりに露出が派手な衣装とメリハリの効いたアクションが強い印象でしたから、レコードに刻まれた正規音源がちょっぴり物足りないという感じが無きにしもあらず……。
なぁ~んていう不遜な感想をその頃のサイケおやじは抱いていたんですが、久々に私有のシングル盤に針を落としてみれば、強烈なラテングルーヴに完全KOされましたですよ♪♪~♪
一方、同じ作家コンビが提供のB面収録曲「行きずりの二人」は、山本リンダにしては地味な仕上がりとはいえ、ソフトロック調のボサノバ歌謡というその真相は、むしろ現代の耳には新鮮でオシャレなフィーリングに思えるんですから、時の流れは偉大です。
残念ながらサイケおやじは、この隠れ名作をライブステージやテレビ等々の生歌で聴いた記憶が無いんですが、機会があれば、そ~ゆ~素敵な場面を体験したいものです。
ということで、カレーは辛いからこそ美味いという論法が成立するとすれば、夏には尚更ホットな歌や演奏を聴くというのも、スカッとします。
熱帯のラテンバーカッションとか、炸裂するテンションの高いホーンセクション、ド派手なアクション、さらには露出度の高い衣装で魅せる美女の饗宴♪♪~♪
そんな諸々はサイケおやじの夏の大好物ですから、グッと盛り上がって過ごしたいものです。