OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

今でも大好きな和泉友子

2016-08-20 18:00:56 | 歌謡曲
青い水平線 c/w 秋の気配 / 和泉友子 (CBSソニー)
 
最近の拙ブログのテーマである「夏~秋のアイドル歌謡」というお題に準ずれば、本日掲載のシングル盤は、まさにストライクゾーンのど真ん中!
 
なぁ~んて、初っ端っから思い込み全開のご紹介ではありますが、これは今や「幻のアイドル」のひとりとして根強いファンも多い和泉友子が昭和56(1981)年に出したデビュー作であり、サイケおやじが心底好きな楽曲のカップリングはニクイばかり♪♪~♪
 
なにしろA&B面両曲共、作詞:片桐和子&作編曲:穂口雄右の提供となれば、その品質の良さは既にして説明不要の保証付と書く他はないんですが、あえて以降、サイケおやじが稚拙な筆を弄したくなるのは、主役たる和泉友子の声質や節回しそのものが大好きなもんですからっ!
 
で、まずはA面「青い水平線」は、若すぎるがゆえに叶わぬ恋に焦燥する乙女の心情が綴られた歌詞に附されたメロディの凝った展開が素晴らしく、イントロから哀愁が滲む女性コーラスと幾分オールディズっぽいリズムアレンジに導かれたマイナーな曲調がサビで一転、そのメジャー進行からまたまたマイナーに収束という、なかなか上手い構成和音の使用こそはプロフェッショナルの手際の素晴らしさと思うばかりで、実際にギターでコードを探ってみれば、決して一筋縄ではいきません。
 
そしてさらに素敵なのが和泉友子の歌いっぷりの良さで、失礼ながら決して最高の歌唱力とは言い難いんですが、それでも若さゆえの青春ど真ん中みたいな、ちょっぴり眩しい味わいがたまりません♪♪~♪
 
それは極論、あるいは暴論だとは思いますが、太田裕美から甘さを程好く抜いて、松田聖子のぶりっ子節をスパイスにしたかのような雰囲気なんですよねぇ~~♪
 
そのあたりが好き嫌いの分岐点かもしれませんが、なによりも「声」そのものの「芯」がしっかりしていますし、その意味でB面収録の「秋の気配」は全く松田聖子が歌っても違和感が無いほどの作風が全開ながら、しかし絶対にあのような下心が滲まないというところこそが、和泉友子の大きな魅力だと思います。
 
また実際、彼女は大手の渡辺プロから相当に力を入れて売り出されていたわけで、テレビの歌番組やバラエティにもしっかりと出演していましたし、妙に男好きのするムチムチした肢体も注目され、当時のテレビ業界では夏の風物詩のひとつだった「芸能人水泳大会」、あるいは男性誌のグラビア等々でも人気を集めていたんですが……。
 
それでも大きなブレイクが無かったのは、それだけ同時代の芸能界にはスタア候補生が溢れていた証でもあり、業界そのものが好景気というか、毎月のように発売されるレコードの新譜は夥しくて、正統派歌謡曲やニューミュージック、アイドル歌謡に日本のロック、さらには洋楽のドメスティックな流行等々が普通にあったんですから、実情は厳しかったのでしょう。
 
そして実は残されている音源も、この他にシングル盤がもう1枚、それとカセット企画(?)と思われるミニアルバム、あと未聴ではありますが、アニメ関連の楽曲も吹き込んでいるらしく、これでは彼女単位で纏まった復刻が進まないのもしょ~がないのかもしれません。
 
ただし、この「青い水平線」、そして2作のシングル盤A面曲「街角ロンリネス」は以前にアイドルのオムニバス盤に収録されて復刻CD化されていたので、気になる皆様には探索をオススメ致します。
 
ということで、和泉友子は既に述べたとおり、アイドルとしてはブレイク出来ませんでしたが、それでも前述したグラビアでの活動ではヌードに近い頑張りを見せていましたし、「芸能人水泳大会」ではギリギリの脱ぎ要員みたいな事までやれた、その根性は流石であり、そんなこんなもサイケおやじの大いに好むところです。
 
あぁ……、「昭和のアイドル」は魅力がいっぱいでしたねぇ~~~♪
コメント (2)
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