■今宵だけのパートナー / フランク永井&田代美代子 (日本ビクター)
男性歌手とのコラボが上手い女性シンガーと云えば、田代美代子を忘れてはならないでしょう (^^)
なにしろ最初にブレイクしたのが昭和40(1965)年、和田弘とマヒナスターズにジョイントした「愛して愛して愛しちゃったのよ」のメガヒットでしたからねぇ~~♪
しかも翌年には、再びのコラボヒット「ここがいいのよ」も出しているんですから、その歌唱表現の素晴らしさはフェロモンと慎みのバランスが最高だった事が、サイケおやじには大人になるにつれ、しっかりと惹きつけられる魅力になっているわけですが、そこで本日ご紹介させていただくのが、昭和41(1966)年9月に発売された掲載のシングル盤A面曲「今宵だけのパートナー」でして、もちろんジャケ写からも一目瞭然、フランク永井とのデュエットで聴かせてくれる、これがジャジーなムード歌謡の決定版 (^^♪
当然ながら、フランク永井と云えば説明不要、低音ボイスを活かした上手すぎる節回しとジャジーなフェイクが持ち味のクルーナーという、つまりは低い声で囁く様な歌唱方を歌謡曲に結び付けた第一人者として絶大な人気を得ていたスタアでしたから、やはりシャンソンやジャズの素養がある田代美代子との相性が悪いはずもありません。
ですから、作詞:原由記&作曲:利根一郎が提供の「今宵だけのパートナー」に猪俣公章が附したフルバンによる正統派のジャズサウンドが企図されたとて、それは望むところだったんのでしょうか、歌詞の世界には所謂「人妻の火遊び」という甘くて危険な香りが滲むだけに、フランク永井のダンディな歌唱と田代美代子の儚げな可愛さがニクイばかりにジャストミート ♪♪~♪
う~ん、現在の歌謡界に、こ~ゆ~楽曲をここまで演じられるデュエットが結成出来るのか、ちょいと確信が持てないほどですよ、サイケおやじは。
ということで、田代美代子は歌手活動と並行して、女優やバラエティタレントしても人気を集めていたところに病魔に侵され、何時しかフェードアウトしてしまったのは残念……。
近年は再び、歌手として表舞台に登場する機会も増えておりますので、往年のコラボヒットを現在活躍中の男性歌手と演じて欲しいものです。
また、本格的な男女ユニットというか、デュエットヒットも待ち望んでいるのでした。