■凍土シティー c/w ザ・プライベート / 山内恵美子 (ビクター)
朝は、そ~でもなかったんですが、昼過ぎ頃から急に寒くなったなぁ~~、と感じたのはサイケおやじだけでしょうか。
やっぱり、いよいよ冬なんだなぁ~~、と思えば、本日は寒さも身に染むクールな歌を!
ということで、ご紹介するのは、昭和54(1979)年に発売された山内恵美子のAOR演歌「凍土(ツンドラ)シティー」であります。
もちろん、彼女は女優が本業ではありますが、実は歌謡曲愛好者には嬉しくなるレコードを幾枚も出している事は、知る人ぞ知る傑作に結実しており、だからこそ、決して大衆ヒットは放ってはいないところが、ファンには逆に喜ばしいというか (^^;
ですから、前作「太陽は泣いているセンセーション'78」が強烈な「夏歌」であったところから一転、今度は真冬がド真ん中みたいな冬歌が「ツンドラ」とは、恐れ入り谷のなんとやら!?!
それが作詞:ちあき哲也&作編曲:馬飼野康二というヒットメーカーコンビからの提供なんですから、思わずワクワクさせられるのは必定!
そして出来上がった「凍土シティー」はフュージョンサウンドと正統派演歌のミスマッチが妙に心に残るという、なかなかマニアックな裏名作になってしまったと思うんですが、いかがなものでしょう。
実際、山内恵美子の節回しには随所で演歌丸出しのコブシが効きまくりながらも、演奏パートでは如何にもシティミュージック系のフュージョンギターや変則(?)ラテンビートをメインに組み立てられたアレンジもキャッチーなんですが、ここに収録のミックスがボーカルを前面に出し、バックの演奏が薄くで隙間だらけというのは、ちょいと勿体ないなぁ~~、と個人的には思うんですよ……。
まあ、それゆえに所謂「寒い」感じが滲み出ていると言えば、贔屓の引き倒しになりましょうか (^^;
全ては十人十色の好き嫌いということで、後は自ずと聴き込んでしまう魅力だけは、確かにあるんですが (^^;
その意味からも作詞:ちあき哲也&作曲:川口真が提供のB面曲「ザ・プライベート」も同じ路線を狙ったにちがいない都会派ニューミュージック歌謡なんですが、こちらは山内恵美子の芝居っ気の強い囁き唱法がジャストミートしておりまして、松井忠重のアレンジ共々、派手さは控えめながらも、なかなか味わい深い仕上がりになっていますよ (^^♪
う~ん、やっぱり川口真の十八番という欧州ポップス系のメロディラインは、たまりませんねぇ~~♪
ということで、もっともっと、本当は温まる様なレコードを取り出せば良かったのかもしれませんが、今日の気分は「寒い」の一言……。
ジャケ写に登場している彼女の薄着も、気になるばかりでございます (^^ゞ