■夕陽の恋 c/w チャームで踊ろう / ジュディ・オング (日本コロムビア)
欧陽菲菲以前の台湾系スタアと言えば、ジュディ・オングが一番有名なところでしょう。
もちろん彼女も、今となっては昭和54(1979)年の「魅せられて」のウルトラメガヒットによって、昭和歌謡曲史にその名を刻しているわけですが、少なくともデビュー当時というか、昭和30年代後半からの映画やテレビでのチャーミングな活躍、そして歌手としての安定感は優れたタレント性の証として、なかなか幅広い人気を集めていました。
しかも外国語に堪能であったことから、テレビの歌番組等々で一緒に出演した外タレの通訳もやっていましたし、当時は珍しかった海外レポート番組に登場しても、全くソツの無い存在感は流石でしたねぇ~♪
実は後で知った事なんですが、ジュディ・オングは出身地の台湾では芸歴が無かったそうで、本格的に芸能界へ入ったのは日本に移り住んだ幼少の頃だったそうですよ。
うむ、そう思ってみれば、彼女の子役としての活動にも記憶があるサイケおやじは、中華系の衣装やボーイッシュなスタイルで明るく躍動していたジュディ・オングには刷り込まれているものが、少なからず有ります。
さて、そこで本日掲載のシングル盤は昭和42(1967)年秋に発売された人気作♪♪~♪
それはA面の「夕陽の恋」が当時流行の最先端であったエレキ~GS歌謡の味わいも深い、これがドドンパのリズムも取り込んだようなノリの良さなんですねぇ~~♪ 特にシンプルなエレキとミュートのトランペットがニクイばかりですからっ!
ジュディ・オングのボーカルが真正面から聴かせてくれる歌謡フィーリングの素晴らしさは言うまでもなく、絶妙に用いられたエコーが効果的なのは、彼女の幾分太い(?)声質にはジャストミートのプロデュースかと思います。
ちなみに曲を書いたのは作詞:白鳥朝詠&作曲:市川昭介という、失礼ながら、なんとなく今では旧態依然の先入観しかないコンビなんですが、実はなかなかモダンな感じが滲んでいるのは、河村利夫のアレンジが面白いからなんでしょうか。
と言うよりも、真相はジュディ・オングの芸能センスの良さかもしれません。
また、B面の「チャームで踊ろう」も同じ制作陣トリオが、むしろ本領発揮の隠れ名曲で、現在ではジャズロック調の演奏パートに顕著な、如何にも昭和の懐古趣味が人気の秘密かもしれませんが、個人的にはちょいと「外した」感じのボーカルこそが、ジュディ・オング真骨頂の魅力のように思います。
あぁ、今はこういうフィーリングで歌えるボーカリストが、歌謡曲のフィールドには存在しませんからねぇ~~~。
思わず嘆き節が出てしまうほど、これは素敵な仕上がりと思うばかりです♪♪~♪
ちなみに「チャーム」とは山野愛子が指導する「美と健康のビューティダンス」の相称なんでしょうか、細かい写真解説による振り付けもあるんですが、どのぐらい流行ったかは定かではありません。
ということで、掲載のジャケ写からも一目瞭然、ジュディ・オングの現在と比べても、そのイメージの変わらなさは世界の七不思議のひとつじゃ~ないでしょうか。
すると今日でも、当時のヒット曲を歌って違和感の無さは圧倒的なはずですから、ぜひとも「魅せられて」以外のご披露もお願いしたいですねぇ~~。
そういう期待から、拙プログでは少しずつではありますが、ジュディ・オングのレコード紹介は続けたいと思っています。
コメント感謝です。
当時の日本のシングル盤はピクチャースリーヴが豪華で、AB面の区別無く、リバーシブル仕様が特に日本コロムビア盤は力が入っていました。
そしてレコード屋の店員の判断で、どちらかが表扱いにそれていたように思います。
スクールメイツの存在感、今となっては大きなイメージですよねぇ~♪
しかしそれにしても「チャームで踊ろう」についての貴兄の思い入れには!?!
正直、笑いが止まりませんでした♪