今日はヌカ喜びの連続……。褌とアテは向うから外れるというやつです。
そんなことに期待していた自分も哀しいですね。
ということで、本日は――
■Roundabout / Yes (Atlantic)
大衆音楽の中でも飛びぬけて技巧に優れた集団が、所謂プログレパンドのイエスでしょう。
その音楽性はクラシックも現代音楽もジャズもロックもゴッタ煮でありながら、極めて明快な曲想と澄み切った演奏が人気の秘密でしょうか。
当然、製作されるアルバムは大作志向であり、反面、シングルヒットも狙えるキャッチーなメロディやリフと仕掛けの大サービス♪ それを超絶のテクニックで聞かせるのですから、レコードもライブもほとんど同等のレベルで楽しめるという恐さがあります。
さて、このシングル曲はイエスが人気を決定的にした名作アルバム「こわれもの:Fragile」の冒頭に収められていた名曲の編集バージョンで、オリジナル演奏の良いところばかりを凝縮・再構成した美味しい1曲♪
イントロの生ギターが爽やかに響いた次の瞬間、眩暈がしそうなエレキベースの猛烈なリフと重くてシャープなドラムスが入って、透明感に満ちたボーカルが♪ という展開は極めてメロディアスで、しかもロックの迫力が表出しています。
あぁ、初めてこれを聴いたのは高校生の時、ラジオの深夜放送から流れてきた途端にシビレたのが、昨日の出来事のようです。
そしてその時の印象は、ザ・フーとキング・クリムゾンのミックスと思えたのですが、それよりもずっと洗練されたカッコ良さを感じましたですね。実際、ビル・ブラッフォードのドラミングなんか計算されたヤケッパチみたいなところもありますし、スティーヴ・ハウのギターは正確無比、さらにリック・ウェイクマンのキーボードはクラシックとジャズの奇妙な融合とはいえ、全体の纏まりは完璧!
で、早速、このシングル盤を買ったわけですが、つまりアルバムはお金が無くて買えなかったというのが、結果オーライとなるのです。
それは後にアルバムバージョンを聴いた時の冗漫な雰囲気に??? という気持ちが抑えきれず、それゆえにイエスをイマイチ好きになれないと……。
はっはっはっ、まあ、そういう事です。シングル盤、万歳!
ところで、このバージョンってCD化されているんでしょうか? ベスト盤なんかでも、アルバムバージョンが優先されているみたいですが……。
イエスを聞くなら、まず、このシングルバージョンだと思いますよ。
イエスはこの時のメンバーが最強だと思っていますのが、聴き始めた高校生の頃実際のグループは既にドラムがアラン・ホワイトに替わっていました。ですから、最新版の「海洋地形学の物語」より「こわれもの」や「危機」を聴くことが多かったのですけれど、ラウンド・アバウトにシングルバージョンがあるとは知りませんでした。
聴いてみたいですねぇ~♪
コメントありがとうございます。
このシングルバージョンは本当に編集が素晴らしく、良いとこ取りの決定版ですよ!
CD化されているという情報もあって、今、探索中です。
イエスはビル・ブラッフォードが叩くと、よい恐い感じが魅力ですね。アラン・ホワイトは安定した上手さで、スリルも作り物という……。いや、それでも凄いですけど(苦笑)。
イエスの魅力のひとつに、カバーバージョンの素晴らしさがあります。
ビートルズやサイモン&ガーファンクルの曲あたりは、オリジナルより好きなほどです。
それとイエスって、けっこうシングルバージョンが多いですよ。というか、発売されたシングル盤が少ないので、どうしてもアルバム優先になるんですが。