OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

あの時代、このジャケ写とサウンドに…

2024-09-14 16:46:57 | 歌謡曲

ブインブインブイン / キララとウララ (ビクター)

今にして思えば、昭和60年代のキーワードは「バブル」と「ハイテク」だった様な気がするサイケおやじとって、とにかく周囲のあらゆる事象が、それによって浮かされていたという感慨でしかありません。

ですから、必要以上の派手好みが今となっては懐かしくもあり、殊更昔っから、それが当たり前だった芸能界においては尚更に顕著な流行として、例えば昭和61(1986)年4月に発売された本日掲載のシングル盤ジャケ写のイメージには、デビュー当時からハイテク&デジタルテクノ歌謡で売っていたウララとキララと名乗る女の子アイドルデュオが極みつきとも思えるスタイルで登場しているんですから、ど~ですかぁ~~!?!

当時を実体験されていない、お若い皆様にとっては幾分の滑稽さを感じられるかもしれませんが、これこそ、あの狂乱に夢現だった頃を今に伝える証拠写真のひとつかもしれません (^^;

もちろん、演じているキララとウララには全く何の罪も責任も無いわけで、むしろ、そ~ゆ~歴史を彩った存在感に感謝するべきと思っているのが、サイケおやじの偽りのない本心であります。

さて、そこで肝心のレコード収録音源は特に作詞:所ジョージ&作編曲:新田一郎が手掛けたA面曲「ブインブインブイン」が紛うことなきアップテンポのデジタルディスコ歌謡であり、キーボード主体で作られた演奏パートには、ブラスセクションでさえも、それに埋もれたサウンド作りが完全に当時の流行であり、ですから、キャッチーなメロディラインと現実味の薄い歌詞の世界には、それこそがジャストミートじゃ~なかろうか!?

―― なぁ~んて納得させられるわけですが、主役のキララとウララの歌唱にもアクが無いという、その無機質なアイドル唱法は、それなりに魅力的なんですから、これはこれで成功作なんでしょうねぇ~~ (^^;

告白すれば、サイケおやじにとっては決して好きなサウンドや曲調ではありませんが、このジャケットイメージにして、この楽曲と音作りには、あのバブル期にあれやこれやと自身に降りかかっていた諸々を否が応でも思い出させるものがあります……。

それは所謂若気の至り、前向きに浮かれているバブル経済に疑問を抱き、やるべき仕事に公然と異を唱えてばかりいたもんですから、これまでも度々述べてきたとおり、挙句果てに異郷の地へ島流しという顛末がですねぇ…… (>_<)

ですから、サイケおやじにとっての昭和60年代は決して良い思い出のある時期ではありませんでした。

しかし、それもまた、今となっては人生の味わいだと、自分に言い聞かせている次第です (^^;

最後になりましたが、キララとウララは確か昭和59(1984)年頃にデビューした大谷香奈子=キララと天野なぎさ=ウララの友達デュオと記憶しておりますが、残念ながら、サイケおやじには名前と顔が一致せず、派手にテレビ等々で売り出されていたという印象ですが、ほどなくフェードアウト……。

そこで掲載のシングル盤は、その活動末期に制作された1枚だとすれば、なにやら仇花という扱いにもなりかねませんが、流行物という観点からすれば、なかなかの秀作だと思っております。

うむ、あの時代……。

コメント
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