OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

クリスマスの博多みれん

2019-12-25 17:15:19 | 歌謡曲

博多みれん / 野口五郎 (ポリドール)

我が国歌謡界の大スタアとしてヒット曲もどっさり放って来た野口五郎が、そのデビュー作はド演歌「博多みれん」であった事は有名過ぎる逸話ですから、お題にするにも特筆すべき事も無いんですが、やはり全くヒットしなかった件のシングル盤の現物を目の前しては、中古であるほどにゲットせざるを得なかったという、なかなか強烈なインパクトが眩しいばかり!?

説明不要ではありますが、野口五郎は次作からポップス歌謡へと路線を変更し、「青いりんご」のメガヒットで一躍男性アイドルスタアの仲間入りを果たしたとはいえ、そ~なればなるほどに「デビュー曲がド演歌だった!」という事実がネタになり続けて今日に至っている事は、なにやらリジェンド的扱いとも思えます。

で、昭和46(1971)年5月に発売されたデビュー曲「博多みれん」は作詞:鳳司哲夫&補作詞:大日方俊子、そして作曲:荒井英一が提供した、これがちょいと森進一っぽい感じで、竹村次郎のアレンジがベタなもんですから、野口五郎も声質は違いますが、節回しが森進一に近づいているあたりは、なかなか起用な歌唱力を披露しているんですねぇ~~!?!

ご存知のとおり、野口五郎は両親が歌謡曲のローカルスタア、そして実兄が作編曲家&マルチプレイヤーという音楽一家に育ちましたから、幼少期から音楽的な才能は開花していた事が知られていた期待の星でありながら、デビュー曲がド演歌であった事で当時の芸能週刊誌の中には「長良川にロックを捨てた」というタイトルのグラビアが掲載されたという伝説も残されています。

そして野口五郎本人も、正統派歌謡曲が好きだったと云われていますから、デビュー当時の路線はそれほど的ハズレではないのかもしれませんが、やはり恵まれたルックスと歌唱力があるのですから、歌謡ポップスにシフトしての大ブレイクは必然でしょう。

繰り返しますが、今となってはネタ扱いのデビュー曲「博多みれん」ではありますが、これがあったからこそ、後の大ヒット曲「私鉄沿線」等々における純粋な歌謡曲の魂が「作り物」に感じられなかったのだと思うばかりです。

さて、本日はクリスマスでありながら、何故にド演歌「博多みれん」の掲載か?

という真相は現在、仕事で来日している関係者が西洋人でありながら日本の歌謡曲に惹かれ、特に野口五郎のレコードを欲しているというので、サイケおやじとしてはクリスマスプレゼントに供したのが、この「博多みれん」のシングル盤です。

もちろん、皆様ご推察のとおり、サイケおやじは朝イチで針を落とし、別れを惜しんだのでした。

メリークリスマス ♪

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