OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

黙っていても、ねっ

2020-04-18 19:52:25 | 歌謡曲

美・サイレント / 山口百恵 (CBSソニー)

最近の世界ではマスク姿が常態となり、それゆえに目元が尚更に目立つもんですから、所謂「目は口ほどに物を言う」が必要以上に罷り通っているんじゃ~ないでしょうか。

同時に、「目が笑ってない」とか、あるいは逆に「目が笑っている」という心の動きがストレートに伝わり過ぎるのも、なかなか怖いものがあります。

例えば東京都の小池百合子知事は花柄と思しき模様が薄く入った大きなマスクを着用されていますが、時局柄厳しい談話を出しつつも、サイケおやじには「目が笑っている」様に見えてしまうんですが、いかがなものでしょう。

これは、あくまでもサイケおやじの主観なんですけどねぇ~~。

そこで思い出したのが、山口百恵が昭和54(1979)年春に出した本日掲載のシングル盤A面曲「美・サイレント」で、これは今や伝説のヒット曲と申しましょうか、リアルタイムで大騒ぎされたのが、なんとっ!

歌詞の一節、つまりは曲の途中で肝心な部分が「無音」となり、その言葉のパートがレコード音源でもライブ音源でも、リスナーには聞こえないという大胆な演出&プロデュースだったんですねぇ~~!?

それを提供したのは作詞:阿木耀子&作曲:宇崎竜童という、山口百恵とは切っても切れない夫婦ソングライターコンビですから、制作過程においては、しっかりとした企画方針が定められていたと思いますし、アレンジを担当した萩田光雄も、また然り?

とにかく、ちょい聴きには地味でありながら、それがヒット歌謡にありがちな下世話さとは逆のハイブラウな感覚にも繋がり、疑似スパニッシュ歌謡(?)を彩るアコースティックギターも効果的ですから、曲の流れの山場で「あなたの●●●●が欲しい」と、殊更テレビ出演やライブステージで無音のままに歌われるというか、演じられる時、それに接している視聴者や観客は一様に惹きつけられてしまったのですから、興味本位とか思わせぶりな仕掛けという批判や誹謗中傷よりは、そんなこんなを逆手に活かした快挙と言えなくもありません。

具体的には、件のパートでの山口百恵が全く黙っているか、あるいは少しばかり唇だけを動かすという「口パク」演技を見せるか、その時々の現場の状況で違っていた様で、サイケおやじの記憶だけでも、全くの無表情の時もあれば、なにか呟き気味に「口パク」を見せる時もあったんですから、まさに世間の注目は、そこが最大の焦点でありましたですねぇ~♪

そして当然ながら、その部分に対する追及はエスカレートし、テレビの歌番組では、勝手に歌詞を推理した企画もあったと記憶しています。

ただし、山口百恵本人からも、また制作スタッフからも、その正解は現在に至るも明かされていないのは、結果オーライってやつでしょうか。

で、そ~ゆ~楽曲ですから、シングル盤ジャケ写に用いられた彼女のポートレートには、持ち前の無表情ながら、所謂「目力」が強く表現されたカットが選ばれたのかもしれません。

ちなみには話しはそれますが、このジャケ写は山口百恵のファンならずとも、腋フェチ御用達の逸品になっているとかっ!?

う~ん、そ~言われれば、確かにムチムチした腋の下には思わず惹きつけられるものがありますねぇ~~♪

また、雰囲気としては競泳選手とか、そんなアスリートフェチ(?)的な刺激があるのかもしれません (^^;

閑話休題

ということで、感染防止の推奨もあっては、世間全体が妙に無口になっているとすれば、「語るに落ちる」は減少するとしても、冒頭に述べた「目は口ほどに~」が大いに気にかかってしまいます。

それは、ど~にかすると、なかなかに「目つきが悪い」サイケおやじにとっては致命傷にもなりかねず、それならサングラスは?

なぁ~んていうのは、大愚問!

だって、それじゃ~、つまりサングラスにマスク姿は不審者の定番スタイルですからねぇ~~。

和やかな目をしていられる日々が戻るまで、せめても「美・サイレント」で過ごす所存であります。

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