■Soul Of The Ballaad / Hank Crawford & The Marty Paich Orchestra (Atlantic)
A-1 Blueberry Hill
A-2 I Left My Heart In San Francisco
A-3 Stormy Weather
A-4 Sweet Slumber
A-5 If I Didn't Care
A-6 Stardust
B-1 Any Time
B-2 Whispering Grass
B-3 Time Out For Tears
B-4 I'm Gettin' Sentimental Over You
B-5 There Goes My Heart
B-6 Have A Good Time
帰宅するのは、ほぼ連日午前零時を過ぎた深夜なので、その後のリラックスタイムに自室で鑑賞する音楽にしても、音量を抑えて聴きつつ、心に染み入るレコードを取り出す事が多く、本日掲載のLPは最近のヘビロテ盤であります。
それはタイトルもスバリとそのまんま、ソウルジャズ派のサックス奏者としては名前を知られているはずのハンク・クロフォードが、有名スタンダード曲をマーティ・ベイチが編曲指揮したオーケストラをバックに、じっくりと吹いてくれるという、本当に偽りの無いアルバム ♪♪~♪
いゃ~~、なにしろ上記した演目をご覧下さいませ。
このアルバムが世に出たのは1963年と思われますが、それゆえにジャズ者やポップス愛好者にはお馴染みの曲が選ばれていますし、例え知らない曲名であっても、実際にハンク・クロフォードが吹いてくれるメロディに接すれば、あぁ~~、この歌はっ!
と感じ入る事は必至でありましょう。
しかも、ここでのハンク・クロフォードはテーマの原メロディを素直に吹いているだけで、そのフェイクは聞かせても、アドリブなんて無粋なものは、すっぱりと切り捨ている潔さは最高 ♪♪~♪
そ~ゆ~演奏に対し、イノセントなジャズファンからは、これはジャズじゃ~なくて、ムードミュージックだっ!
という烙印が押される事も、そりゃ~確かにあるでしょう。
それはマーティ・ベイチのアレンジによるストリングスが本当に美しく、同時にリズム隊が慎ましいという仕上がりがアルバム全篇の味わいを決めている結果にもポイントはあるかもしれません。
しかし、他のジャズミュージシャン、例えばジョン・コルトレーン(ts,ss) にしても、スタンダード曲のスローな演奏においては、ほとんど素直にメロディを吹奏するだけでリスナーを気持ち良くする結果を鑑みれば、ハンク・クロフォードをジャズの世界から疎外する必要も無く、当然ながらジャズだのソウルだのというジャンルに拘泥するのは愚の骨頂!?
このアルバムは、それをサイケおやじに教えてくれましたですねぇ~~♪
美しく魂の入ったハンク・クロフォードのアルトサックスの音色と紡ぎ出されるお馴染みのメロディに酔わされつつ、その日を終えるのが、最近のサイケおやじの日常であります。