■大阪慕情 / 渚ゆう子 (東芝)
大阪と言うと、何故か今では「コテコテ」というイメージが強いわけですが、実際の関西人の皆様がどのように思っておられるのか、そうではないサイケおやじには知る由もありません。
しかし個人的には大阪は決して嫌いな街ではありませんし、むしろハートウォームな雰囲気や雑多なパワーには感じ入るところが少なくありません。
もちろん関東甲信越に生まれ育ちの皆様であれば、薄味と言われる食べ物についても、サイケおやじはそれほど合わないとは思いませんし、所謂「くいだおれ」と称賛される「大阪の味」、「大阪の食べ物」には好きなものがどっさりあります。
あぁ、そういえば現在放送中のNHK連続朝ドラ「ごちそうさん」は、大阪に嫁いだ東京生まれの新妻が、いろんな味を探求する苦労話ということで、舞台設定の大正時代の風俗世相も含めて、なかなか興味深いところもあるみたいなんですが、当然ながら、ほとんど観ていないので、これは後々のお楽しみでしょうか。
さて、そこで取り出したのが本日掲載のシングル盤で、A面収録曲「大阪慕情」そのもののイメージを描いたイラストは、ご存じ、滝田ゆう♪♪~♪
また歌っている渚ゆう子にとっては、十八番の「慕情」シリーズのひとつとして昭和52(1977)年に出した、これがなかなか粋なジャズ歌謡なんですねぇ~♪
全く冒頭に述べた「コテコテ」なんてイメージとは程遠い、オールドタイミーな歌謡スイングとでも申しましょうか、それは作詞作曲を担当したみなみらんぼうの得意技でもありますし、千代正行のアレンジも正統派ですから、大阪ミナミの飲み屋の雰囲気が温かく滲む、せつない人情の一場面を演出していますよ♪♪~♪
というか、実はそのオチも楽しく、ありがちで、実はそんなには有り得ない歌の世界の哀しき面白さという事でしょうかねぇ~~♪
思えばサイケおやじは昭和50年代末頃、年間を通じて80日ほど、大阪や神戸あたりに出張していましたので、共感もあるわけですが、それにしても渚ゆう子の物分かりの良い歌い回しは、流石と思うばかりです。
ということで、何を基準(?)に「コテコテ」と言うのか?
そもそも「コテコテ」という言葉は関西弁なのか?
等々の素朴な疑問が解消されずとも、実は特有の「粋」が「浪速の人情」という素敵な世界を作り出す源と思えば、この「大阪慕情」もシミジミと身に滲み入るのでした。
コメント&解説、ありがとうございます。
お好み焼きのヘラを大阪では「コテ」というのは、知りませんでした。
そういえば、焼く時にヘラが1本か2本か?
という疑問もありますよ。
大阪は1本、広島あたりは2本とか、そんな地域性も追求出来るかと(笑)。
大阪の言葉は映画やテレビで接するのと現実社会では違ってあたりまえという感覚が私にはあるんですが、キツイ話もホンワカして受け取れるのは長所と思っています。
コメント感謝です。
滝田ゆうのコレクターは大勢存在しているので、それだけでレコードが売れるはずと勘違いしている評論家の先生もいらっしゃいましたよ、当時(笑)。
庶民の暮らしを描いた絵には、ある意味で「古びない良さ」みたいなものがあるように思います。
それが懐古趣味を呼び覚ますのであれば、絵心も刺激されるんでしょうねぇ~。
大阪というか、浪花は特有のの「味」が素敵です♪
思い浮かべるほどチャキチャキの江戸っ子の
イメージがありますが
まさか大阪の町並みを描かれていたとのには驚きました。
以前に僕の大好きな漫画家・永島慎二も東京の方ながら
西川のりおのEP「ガンバレたこ焼きタイガース」
のジャケットに、
大阪の風情を感じさせる"たこ焼き屋のスナップ"を
描かれておられましたが、
画風は違えどともに良い味を出されておりますね!
今回はジャケ買いのノリででも欲しいと
思ってしまいました