OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

ゼップのデビューシングルは最高ジャケット

2011-01-06 15:57:09 | Rock

Good Times Bad Times c/w Communication Breakdown
                                  / Led Zeppelin
(Atlantic / 日本グラモフォン)

連日のトホホ系ジャケットとは正反対!

これぞっ、わざわざロゴまで付けてアピールしまくったアートロックなデザイン!!

そうして売り出されたレッド・ツェッペリンの本邦デビューシングルです。

しかも、これが「日本グラモフォン」「洋楽」「昭和44(1969)年発売」という、サイケおやじの独断と偏見から導いた例の三題話を見事にクリアしていたのですから、いゃ~、正直言って、手持ちのレコードを探索しながら、これは驚愕の新事実というか、自分の不明を恥じいるばかりです。

まあ、苦しい言い訳ではありますが、そのあたりをサイケおやじはリアルタイムで入手した当時、そこまで考えていなかったわけですし、それよりも最高に凄いハードロックの新星バンドとして登場したゼップに完全KOされての購買意欲でした。

とにかく洋楽マスコミが挙っての絶賛とラジオから流される楽曲のハードな衝撃は、本当に強烈だったのです。

ご存じのとおり、レッド・ツェッペリンはヤードバーズの後継バンドであり、1968年になって本家のヤードバーズが立ち行かなくなった時、残されたメンバーのジミー・ペイジ(g) とクレス・ドレア(b) がニュー・ヤードバーズとしてスタートさせたのが、その始まりだと言われています。

しかしクレス・ドレアが写真家へ転身するために脱退したことから、既に流動的だったバンドメンバーの人選が縺れ、ジミー・ペイジがスタジオミュージシャン時代からの仲間だったジョン・ポール・ジョーンズ(b,key) を誘い、またジョン・ボーナム(ds) とロバート・プラント(vo) を発見して組んだのがレッド・ツェッペリンという経緯は、当時の洋楽マスコミによって知らされてはいたものの、その時点でスタアと呼べるのはジミー・ペイジだけだったと思いますし、その点を我国の洋楽ファンが、どの程度認識していたのかは、ちょいと定かではありません。

少なくともサイケおやじは、そんな新しいバンドがどれほど凄いのか!?

実際に音を聴くまでは、なんの期待もしていなかったのが本当のところでした。

ところが前述したようにラジオから「Good Times Bad Times」が流れて来た瞬間、その絶妙のブレイクを利用したイントロからヘヴィなビートと妙にメロディアスな曲調、さらにドカドカ煩いながらも実にカッコ良いドラムスとベースの存在感の強さ、短いながらショッキングなギターソロ!

そして何よりも熱いリフの構成と粘っこくてシャープなボーカルの対比が作り出す妖しい雰囲気が最高でした。

一方、「Communication Breakdown」が、これまた強力で、シンプルなリフとアップテンポのロックビートの中でエキセントリックにシャウトするボーカルが激ヤバのR&R! もちろんそれが当時の如何なるバンドよりもハードな感性を持っていたことは言わずもがな、間奏のギターソロも瞬発力があって、尚更に完成度が高いのですから、たまりません。

両曲とも、リアルタイムの洋楽番組では忽ちヒットしましたが、どちらかと言えば、「Communication Breakdown」の方がウケていたと記憶していますし、プロはもちろん素人バンドでも、コピー演目のひとつとなりましたですねぇ~♪

ということで、本当はこの2曲が収録されたデビューアルバムが欲しかったサイケおやじではありますが、しかしそんな経済的な苦境も、この如何にも素敵なジャケットデザインをレコード屋の店頭で見せられては、充分に満足♪♪~♪

そのジャケ写が反転映像になっているのは、まさに「逆もまた真なり」というサイケおやじが好きな言葉を体現していて、本来ならば新人バンドですから、メンバーの顔が分からないのはマイナス要因であるはずが、逆にミステリアスな凄みを強調するという狙いが大成功じゃないでしょうか。

極言すればゼップはアイドル系のビジュアルバンドではありませんが、それでも洋楽には女性ファンも少なからず存在しているわけですし、デビュー盤という実態を考慮しても、そのあたりの担当者の匙加減は素晴らしいと思います。

そして以降、ゼップは我国でも絶大な人気を獲得するわけですが、そう思えば以前に掲載した「Living Loving Maid」のシングル盤ジャケットも、なかなかカッコ良かったですよねぇ~♪

う~ん、日本グラモフォンという会社の謎は深まるばかり……。と言えば大袈裟かもしれませんが、これはますます要注意だと思うばかりです。

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4 コメント

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Unknown (アンディP)
2011-01-06 22:11:56
ビートルズ亡き後、ロック界の頂点に君臨したのは、間違いなくツェッペリンだと思ふのですが、サイケ先輩の記事中、意外なほど登場回数が少ないですね。てっきり先輩のお嫌いなヘヴィ・メタルに分類されているのかと思っておりました。
それにしてもこのジャケットは・・・トホホ系ですよね!?メンバー全員、カツラ着用してるように見えます。
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ゼップの存在感 (サイケおやじ)
2011-01-07 14:57:27
☆アンディP様
コメント、ありがとうございます。

うむ、確かに仰るとおり、カツラに見えますねぇ(苦笑)。
まあ、最高と最低は「紙一重」ということでしょう。

ちなみにビートルズをトップから退かせた存在として、ゼップとクリムゾンは双璧でした。1970年前後の事です。
しかし、後が続かないというか、ロックが多様化した所為もあり、イエスやクイーンも人気がありましたし、ストーンズが世界一のR&Rバンドになれたのも、この頃だと思います。

で、ゼップについては、おそらくサイケおやじの世代だと4枚目のアルバムで終わった感があるんですよね……。

また、個人的には以前プログに書きましたが、ちょいとしたトラウマがありますので、そこんとこ、よろしくです。
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以外と新鮮…かもです(u_u) (ともり~)
2015-01-02 22:43:38
こんな感じのジャケットだったんですね~!
曲名がカタカナのデザイン文字?で書かれてるのが渋い!

この曲を聴くとテンション上がります。
なんかワクワクするような不思議な気持ちに♪
自分が生まれる前に存在していた曲を今聴いてもかっこいいなぁ~っ 出逢えて良かったぁ~って感じられる(≧∇≦)

音楽♪っていいですね
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慶春 (サイケおやじ)
2015-01-04 10:27:37
☆ともり~様
謹賀新年、コメントありがとうございます。

全く知らず、それでもワクワクさせられる音楽に出会う喜びは、それを趣味にしている人だけではありません。
出会いの素晴らしさがあるのですから、それが「良い」と言える幸せは大切にしたいものです。

拙ブログも、そんなお役に立てていただければ幸いです。

今年もよろしくお願い致します。
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