■東京プレイマップ c/w インスピレーション / 沢たまき (日本ビクター)
古今東西、あらゆる局面において、情報収集の大切さは述べるまでもありませんが、殊更現代においては「ネット」という恐ろしくも深い手段が常態化していますから、油断は禁物!
と、いきなり大上段に構えてしまいましたが、サイケおやじの最近の事象例を平たく告白させていただければ先日、ゴッサムシティからの賓客を接待しようと諸々の予定を組んでいたところ、なんとっ!
先方の第一希望が判明してみれば、それは猫カフェだったんですから、これはやっぱり素直に愕いてもいいんですよねぇ~!?
実はサイケおやじのスタッフの中に、そ~ゆ~方面に長けた者が入っていて、あれやこれやと企画させていたら「猫好き」というキーワードを見つけ、早速の段取りから結果は上首尾でありました。
いゃ~、外人接待なんてものは、少なくとも1980年代頃じゃ~、しゃぶしゃぶ食わしてソープランドというのが定番のひとつだったんですが、流石に現代は遊びも多様化し、それに伴う情報がネットで世界中に溢れているとなれば、係の者も敏感なアンテナが求められるという事でしょう。
件のスタッフは、そんなこんなから自分流儀のPC版接待地図を制作しているという仕事熱心さがあり、サイケおやじは大いに高評価です。
さて、そこで本日は優秀なスタッフに感謝の気持を込めつつ、沢たまきが昭和45(1970)年に出した名曲「東京プレイマップ」をA面に収録したシングル盤のご紹介です。
説明不要とは思いますが、沢たまきは一般的にはテレビアクションドラマ「プレイガール(東京12ch)」のリーダーとしてオネエと呼ばれ、そのクールでハートウォームな存在感は演技と実在の間にあっても強い印象を残した女優でありますが、それ以外にも出演した映画やテレビでの活躍も夥しく、しかも芸能界へのデビューは歌手というのが本来の姿でありましたから、昭和41(1966)年頃からのロングセラーヒットにしている「ベッドで煙草を吸わないで」は良く知られているはずです。
で、この「東京プレイマップ」は作詞:伊藤アキラ&作編曲:小谷充が提供したボサノバ歌謡の傑作で、タイトルどおりに東京の盛り場である青山~赤坂~六本木、渋谷~新宿~池袋が歌い込まれ、そこで展開される男女間の機微が思わせぶりに節回されるんですから、これはまさに沢たまきならではの世界ですよねぇ~~♪
リアルタイムでは前述「プレイガール」のエンディングテーマにも使われていたこともあり、すっかりサイケおやじには刷り込まれているわけです。
ちなみに同曲は昭和52(1972)年、沢たまき畢生のコンセプトアルバム「東京プレイマップ」のタイトル曲として再録され、前田憲男の時代を反映したフュージョン歌謡アレンジで歌ったLPバージョンも存在していますが、そのタイトで力強い仕上がりよりは、こちらのシングルバージョンにおけるムード歌謡的な味わいをサイケおやじは好みます。
気になる皆様は、両バージョン共に現在はCD化され、「沢たまき&プレイガール / ミュージックコレクション(ビクターエンタテインメント)」と題された2枚組に収録されていますので、聴き比べて下さいませ。
さて、その観点から言えば、同じ作家コンビが提供したB面曲「インスピレーション」がこれまた素敵なジャズ歌謡に仕上がっていて、せつない歌詞と儚さが滲むメロディライン、しっとりとしたボサノバ調のアレンジにすんなりと馴染んだ沢たまきの歌唱が、何か「わだかまり」を表出しているようで、たまりません♪♪~♪
この曲も前述の復刻CDに収められていますので、このクセになる余韻の深さは♪♪~♪
ということで、最後にもうひとつ告白させていただければ、サイケおやじにしても猫カフェに行ったのは初体験でありましたが、基本的に猫が好きなもんですから、なかなか和みましたですよ。
う~ん、こ~ゆ~文化はゴッサムシティには無いんですかねぇ~~?
こちらとしては、とにかく賓客をイイ気持ちにさせるのが目的ですから、余計な詮索は不必要でしょう。
さあ、後は仕上げを御覧じろです。