OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

乙女のワルツに夢中

2013-08-30 15:32:41 | 歌謡曲

乙女のワルツ / 伊藤咲子 (東芝)

さてさて、旅に出ている間に頼んでいたカーオーディオの大幅増強が出来たというので、昨夜は早速、意味も無くあっちこっちを走り回り、いろいろと鳴らしてみたんですが、仕上がりは、まあまあそれなりでしょうか。

そして皆様ご推察のとおり、通常はデジタルピートの歌や演奏を多く聴くことが無いサイケおやじですから、ソフトコアな音質に拘りたわけで、当然ながら女性歌手の「さしすせそ」発音が歪まないように注文を出していたのですが、結局はリスナー個人の好みの問題と話をそらされ(?)、微細な調整に時間を取られそうな嬉しい予感♪♪~♪

もちろん車内ですから、ソフトはCDということで、しかも昔の音源がメインのサイケおやじ嗜好にあっては、自ずと結果は知れているんですが、それでもあれこれ引っ張り出した昭和歌謡曲の中、まずは伊藤咲子でご機嫌伺いと相成りました次第です。

いゃ~、それにしても彼女の歌唱力の素晴らしさ、さらにはオリジナル楽曲の充実度には震えがきますねぇ~~♪

特に本日掲載のシングル盤A面曲「乙女のワルツ」は、導入部の厳かなオーケストラとコーラスのコラポレーションから穏やかな情熱を燃やすが如き伊藤咲子の節回しが絶品で、日本人ならきっと、どっかで聞いたことのある郷愁の曲メロとせつなさ満点の歌詞共々、完全に惹きこまれる世界ですよ♪♪~♪

当然ながら本来の目的であるカーオーディオの調整においても、この「乙女のワルツ」は最適で、もう何度聴いても飽きない真実に加えて、今を生きている実感に感謝であります。

ちなみに発売された昭和50(1975)年夏以降、ずぅ~~~っと長い人気を保ち続ける名曲ということで、作曲した三木たかしの元ネタ探しもあれこれ言われてきましたが、「琵琶湖周航の歌」と「ゴンドラの唄」の巧みに折衷の様でもあり、もっと深いモードに根ざしたメロディであるとすれば、やっぱりそれは三木たかしの天才性の証と思います。

しかし、そういう観点で言えば、これを露骨にパクった谷村新司の某曲は、如何にも芸がありません。

そしてもうひとつ、阿久悠が綴った歌詞の本気度の高さというか、綺麗事よりも本音、せつなさや悲しさも人生の味わいと思わざるをえない言葉選びの天才性も、特筆されるべき!

うむ、これはやっぱり伊藤咲子が歌ってこその名曲なんでしょうねぇ~~♪

ということで、本日も夜明け前から起きて、車内であれこれ「オーディオいじり」でありましたが、伊藤咲子を聴いていると、すっかり聴く方に気持が入ってしまうという、別の楽しみにどっぷり♪♪~♪

一応、私有のアナログ盤を室内オーディオで鳴らし、その耳ざわりを頼りにカーオーディオを調整する作業が、なにか瑣末な事に思えるほどです。

最後になりましたが、伊藤咲子は説明不要「スター誕生!」出身組ではトップの実力と人気を兼ね備えたアイドルでありながら、二十歳を過ぎたあたりから低迷……。

ご存じのとおり、そこにはプライベートな恋愛問題や周囲の音楽環境の変化等々、やはりアイドルが齢を重ねる中にあっての紆余曲折と言えば、あまりにも簡単過ぎるでしょう。

特に彼女が昭和59(1984)年、ロマンポルノ「刺青(曽根中生監督)」に出た事をアイドル決別宣言と受け取るファンも多く、いよいよ伊藤咲子が本物の大人の歌を聞かせてくれるにちがいない!

そう、確信していたのは、サイケおやじばかりでは無いはずです。

しかし結果的にフェードアウト……。

その後の彼女は結婚し、六本木でクラブのママを生業に、芸能界からは引退したのですが、四十代で難病を患い、闘病生活を送った事は、今や本人の告白がマスコミで流布されている現実です。

ところが、そうした人生の機微が、現在は再び歌手活動に復帰されている伊藤咲子の音楽的実力に味わい深い彩りを滲ませた事も、時々は出演されるテレビの懐メロ特番で我々は堪能出来るのです。

特に現在、相変わらずの人気で歌ってくれる「乙女のワルツ」は、リアルタイムよりも数段素晴らしいと感じていますが、いかがなものでしょう?

名曲とは演じる側の諸々があってこそ、リアルタイムの奇跡が続くもの!

と一概に決めつける事は出来ませんが、「伊藤咲子の乙女のワルツ」は、そうした稀有の名曲名唱でしょう。

そして当分の間、サイケおやじの車の中には、それ一色というわけです。

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3 コメント

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ミスマッチ感覚 (アンディP)
2013-08-31 10:18:10
荘厳な演奏・哀切のメロディに、ミモフタモない歌詞。
このミスマッチ感が、こたえられません。出だしが一瞬似てるということで、JEFF BECKの「恋は水色」を思い出してしまいましたが、こちらも、微妙に外した感じが、いい味出してました。ところで。
伊藤咲子さんが「青い麦」を歌っていると知り、てっきりこちらのカバーかと思いましたが、違いました。
http://www.youtube.com/watch?v=Vb9yI0a6hvk
機会があれば、この伊丹幸雄さんやあいざき進也さん等、男性アイドルも採り上げていただけると、嬉しいです。
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気になるアイドル (サイケおやじ)
2013-08-31 11:26:57
☆アンディP様
コメント&リスクエスト、ありがとうございます。

この「乙女のワルツ」は、やはり伊藤咲子以外、歌ってはならないような気がしています。
なにしろ、「つらいだけの初恋」ですからねぇ……。

男性アイドルというか、歌謡曲の男性ボーカリストやグループも追々ご紹介させていただく所存です。

そういえば、あいざき進也、先日某所でライブイベント出演のポスター見ましたけで、今でも例の超ハイヒールブーツ、履いているのか、気になってます(笑)。
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前夜 (トモアキーニ)
2013-09-02 10:46:33
伊藤咲子さんは、何気に好きな歌手でした。
彼女は僕が高校に入学する前後のデビューだったと思います。

僕にとっては、その後のピンクレディ以降の、アイドルブーム前夜のアイドルという印象がとても強いです。
実際には、アイドルブームというのは、以前から続いていたのでしょうが。(キャンディーズも活躍中でしたし)

でも歌唱力のある歌手でしたよね。
岩崎宏美→伊藤咲子という流れは些か強引でしょうか?
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