OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

素敵なメロディ、自嘲の思い出

2010-09-20 16:52:19 | Pops

小さな恋のメロディ / ビージーズ (Polydor)

言わずと知れたビージーズの大ヒットで、今となっては例の「サタデー・ナイト・フィーヴァー」関連の楽曲と並び、我国では誰もが一度は耳にしたことがあるはずだと思います。

そのきっかけとなったのは、昭和46(1971)年に公開された映画「小さな恋のメロディ」のメインテーマ曲としての人気でしたが、既に原題は「Melody Fair」として、ビージーズが1969年発表のアルバム「オデッサ」に収録されていたものです。

ところが当時のビージーズはメンバーの脱退や兄弟の不仲……、等々から些か落ち目の時期でしたから、前述のアルバムは従来のソフトポップスからクラシックとロックの融合、さらにはプレグレ路線までも含んだ意欲的な2枚組で、なかなか秀逸な仕上がりながら、それほどパッとした名盤という評価では無かったと思います。

そして実は映画そのものも、日本では驚異的な人気で興業成績もダントツでしたが、欧米では全くの空振り状態……。

それゆえにビージーズも、我国では完全に息を吹き返した再ブレイク状態となり、来日公演も盛況だったようですし、確実に次なるアメリカでのステップに勢いがついたことは間違いありません。

ちなみにご存じのとおり、この映画「小さな恋のメロディ」には、CSN&Yの人気曲「Teach Your Children」も使われていて、実はそれさえも件の映画のヒットによって、CSN&Yが広く日本で認知されたのです。なにしろ以前出ていた同曲のシングル盤ジャケットを、わざわざ「小さな恋のメロディ」のスチールを大きく使ったデザインに変えてまで再発した騒動があったんですよっ!

肝心の映画の内容は説明不要かと思いますが、英国を舞台に同じ学校で学ぶ11歳の少年少女、劇中ではマーク・レスターとトレーシー・ハイドが演じる2人が相思相愛から、最後には結婚してしまうという物語でした。

もちろん、そこには生臭さなんか微塵も無い、実にプラトニックな恋愛で、如何にも子供から大人になる事を拒絶するような描写も含めて、なかなかメルヘンチックな青春が日本でウケたポイントかと思います。、

実際、リアルタイムで大ヒットしていた昭和46(1971)年の夏休み、全国の映画館では中高生のカップルがデートで鑑賞する映画のトップだったんじゃないでしょうか? 恥ずかしながらサイケおやじも、グループ交際の一環として、これを観ていますが、その時の野郎どもの言い訳が、前述したCSN&Yやビージーズの楽曲だったという側面も、ご理解願いたいところです。

しかし、そんな云々は別にしても、確かにこの「Melody Fair」は良く出来た優しいメロディが秀逸ですし、クラシック調の弦楽アレンジとビージーズの歌声が、なかなか胸キュンの極みつき♪♪~♪

思わずシングル盤をゲットさせられたほどですが、既に有名なエピソードとして、トレーシー・ハイドが演じるヒロインの役名がメロディというあたりの因果関係も、流石に絶妙だと思います。

そしてマーク・レスターとトレーシー・ハイドの人気も大爆発!

実はマーク・レスターは既に本国イギリスでは子役時代から人気があったと言われていますが、トレーシー・ハイドは、ほとんど「小さな恋のメロディ」が出世作であり、特に我国では老若男女を問わない人気がありましたですね。

それゆえにリバイバル上映も毎年のように行われ、また名画座の定番プログラムとしても切り札的な作品になりました。

ちなみにマーク・レスターは大人になると人気もガタ落ち……。またトレーシー・ハイドも学業優先のために早々と引退してしまいましたが、両者とも日本ではテレビ企画の「あの人は今……」的な番組には数回登場していた記憶があります。

さて、ここまで書いてきて告白するのも申し訳ない気持なんですが、サイケおやじは決してトレーシー・ハイドのファンではありません。

しかし、この映画と曲には、ちょいとした思い出があります。

それはサイケおやじか二十歳の時、後輩の妹、仮にUちゃんとしておきますが、その彼女に妙に懐かれ、それなりに嬉しかった時期がありました。

何故ならば、生来の変態性ゆえに、サイケおやじは女性にモテるということがありません。リアルタイムで一番欲しかった頃に、バレンタインのチョコレートを貰った事もありませんし……。

ただし、この時の彼女は中学1年生で、誓って言いますが、全くロリ趣味の無いサイケおやじは、懐かれたといっても、それ以上の云々はありませんから、面映ゆい気分だった事も確かです。

まあ、今となっては非常に勿体無い事をしたなぁ、と思うばかりなんですが、当時はバチアタリでした。

そんなある日、彼女が「小さな恋のメロディ」を観に連れて行って欲しいとサイケおやじに頼んできたのですが、その上映館が住んでいるところから相当に離れた場所ということで、何時もバイクを足に使っているサイケおやじなら、それが可能という目論見があったのです。

つまりサイケおやじは、アッシー君!

ふっふっふっ……。

結局はサイケおやじも女に利用ばかりされている実態が、既にその頃から表出していたというわけで、それでも彼女を乗せて某地方都市までバイクをブッ飛ばしたのですが、その帰り道、どしゃぶりの雨に遭遇し、ぐしょ濡れになったUちゃんを予定の時間より大幅に遅れて送り届けた時の後輩や彼女のご両親のキツイ目線が、今も忘れられません。

もちろん絶対に何もしていないという事実を主張する気力さえ、無くなったほどです。

そして以降、自然と後輩の家から足が遠のいた事は、言うまでも無いでしょう。

ということで、この「Melody Fair」を聴くと、今でも自嘲を抑えきれないのでした。

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忘れられない梢ひとみ

2010-09-19 16:41:08 | 歌謡曲

明日から愛して / 梢ひとみ (東芝)

既に映画産業が傾いていた昭和40年代、特に後半は各社が大規模なリストラや方針転換を余儀なくされ、なんとか生き残りを図ったことはご存じのとおりでしょう。

中でも日活は一般作品を制作中止にしてまで、成人映画路線へ参入し、それはロマンポルノと称されて幾多の名作を世に送り出したわけですが、その基本は劇場作品黄金期から一貫してのスタアシステムでした。

つまり選ばれたスタアをメインにした作品を連続的に制作し、その中には何時も同じ役者さんがキャスト名だけ違うキャラクターを演じるという、心地良いマンネリが水戸黄門の印籠の如き威力を発揮していたのです。

そして昭和47(1972)年から本格的にスタートしたロマンポルノからは、生え抜きとも言える人気女優が次々にデビューを飾り、本日ご紹介のシングル曲を歌う梢ひとみも看板スタアのひとりとして、絶大な人気を集めていました。

そのプロフィールは岩手県の出身ながら、昭和45(1970)年頃から東京でモデルをやっていたそうで、翌年にはテレビの深夜番組でマスコットガールとして注目された事から日活にスカウトされ、、昭和48(1973)年5月に「女子大生SEX方程式・同棲(小原宏裕監督)」で主演デビューしています。

そしてポスト田中真理の一番手として忽ち人気スタアとなり、数多くの作品に出演していきますが、必ずしも日活専属というわけではなかったようで、テレビや他社の作品にも数多く出演していますから、幅広い人気がありました。

ただし代表作は、やはりロマンポルノ出演作であり、例えば「肉体犯罪海岸・ピアニアの群れ(昭和48年8月・西村昭五郎監督)」や「暴行!(昭和51年10月・沢田幸弘監督)」は個人的に大好きです。

また長谷部安春監督によるアクションハードボイルドの「すけばん刑事・ダーティ・マリー(昭和49年4月)」は賛否両論の人気作♪

しかし昭和52(1977)年、人気絶頂のまま、突如引退! 渡米して結婚したと言われておりますが……。

そこで本日ご紹介のシングル盤は、昭和51(1976)年3月に発売された、彼女にとっては公式に唯1枚だけ残されたレコードです。

しかも作詞:阿木燿子、作曲:宇崎竜童という、まさにリアルタイムでノリにノッテいたソングライター夫婦の手掛けた楽曲は、ちょいと自分勝手な哀しくも純情な女の気持にジャストミートの竜童節! 全く見事な歌謡挽歌の決定版に仕上がっています。

まあ、失礼ながら、彼女の歌は決して上手いとは言えませんが、そこは女優という職業の成せる技というか、実にせつない「味」の世界♪♪~♪

ですからリアルタイムではテレビの歌番組に登場するようなヒットになっていませんが、ラジオの深夜放送や有線の現場では、かなりウケていたような記憶があります。

そして、このシングル曲を出してからの1年後、突如の引退があった時には、尚更に歌詞の内容がジンワリと心に染みるのです。

 約束したから忘れましょう
 溜息まじりの古い恋

 明日から愛して
 今はそれだけ

こうして梢ひとみは芸能界から去っていきました。

現在では彼女が出演したロマンポルノ作品が幾つかDVD化され、十八番だった翳りを秘めた情熱の演技に何時でも接することが出来ます。

しかし、その全盛期の人気の高さは今日、あまり語られることが少なくなっているような……。

それは例えば同じロマンポルノで大スタアだった山科ゆりが、一時は彼女だけを観るために劇場に絶大な集客があった現実と似ています。

テレビとは違う、銀幕のスタアとは本来、そういうものだと思いますねぇ。

また、そうしたスタアシステムを維持していたからこそ、ロマンポルノは当時の日本映画界ではひとり勝ちだったわけですし、ちょい役も含めて登場した大勢の女優さんが、今もファンの心に焼き付いているのです。

現在の我国映画界は、それなりに儲かっているようですが、1本作って、それで終わりでは、決してスタアは育たないでしょう。

さらに歌う映画スタアという存在も、昭和の代名詞だけに終わらせるのは、如何にも勿体無いと思うばかりなのでした。

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GS幻の名盤・ナポレオン篇

2010-09-18 16:54:58 | 日本のロック

逢いたい逢いたい c/w 恋を消すんだ / ザ・ナポレオン (テイチクユニオン)

既に何度も書いていますが、GSブームによって夥しいバンドがメジャーな会社からデビューを果たした現実は、まさに日本のロックが全盛期!

しかもヒットを飛ばしたバンドよりも、有象無象の方が圧倒的に多いというあたりにも、今から思えば凄い景気の良さがありましたですね。

もちろん、最初っから売れない物を作ろうなんていう意図は微塵も無かったはずですから、残されたレコードには全て、何らかの価値があるに決まっています。

という言い訳を弄して、そんなシングル盤を集めているサイケおやじは、ほとほと自分の姑息さに呆れることも珍しくありませんが、やっぱりお目当てのブツを手にする喜びは、やめられません。

例えば本日ご紹介のシングルは、全く売れなかったザ・ナポレオンという5人組のデビュー盤なんですが、バンドそのものは関西を拠点にした人気があったと言われていますし、ジャケ写を見る限りでもルックスには恵まれていたわけですから、所謂ローカルスタアという位置付けでしょうか。

実際、サイケおやじはライプステージはもちろんのこと、テレビでも全く見ることがありませんでしたし、このデビュー曲「逢いたい逢いたい」もリアルタイムでは聴いたことがありませんでした。

ところが後年、それは1980年代前半のある日だったんですが、ひょんな事から某アマチュアバンドコンテストの手伝いに関わった時、当然ながら若者ばっかりの出演グループのひとつが、この曲をやっていたんですよ!?!

というか、そのバンドはご推察のように所謂パンク系のツッコミバンドだったんですが、その直線的なノリで、逢いたいぃ~~、逢いたいぃ~~♪ と歌っていた、そのエキセントリックな味わいは、パンクなんか大嫌いのサイケおやじを不思議に魅了したのです。

もちろん、その時は件の曲がGS期の演目だったとは知る由もなく、てっきり彼等の自作だと思い込んでいたんですが、それにしては中間部の歌謡曲的な泣き節とか、実に良く出来ていたんで、凄いなぁ~♪ と感心していたのですが……。

そこで尋ねてみると、実はザ・ナポレオンというGSのオリジナルということが判明!? それを彼等なりにアレンジしたのが真相でした。

ちなみにコンテストの結果では、残念ながら何の賞も獲得出来なかった彼等ではありますが、なかなか選曲のセンスは面白いと、妙に感服しましたですねぇ。どうやらバンドリーダーは関西の出身ということで、後に知るザ・ナポレオンの正体からすれば、自然の成り行きだったのかもしれません。

そしてサイケおやじは、そのデビューシングルを探し求めて幾年月……。やっぱり売れていなかったブツを探索するのは、難儀な楽しみ(?)がありました。

で、肝心のザ・ナポレオンは、やはり関西GSの代表格として全国的にも人気があったリンド&リンダーズの弟バンドでした。そして昭和43(1968)年5月、メンバーは福沢光夫(vo)、中島国夫(g)、北井俊(g)、小野良芳彦(b)、溝昭夫(ds,vo) という編成で公式デビューしています。

まずはA面、気になる「逢いたい逢いたい」のオリジナルバージョンは、ノッケから疾走するビートに乗って憧れの女の子に逢いたい気持をストレートにぶっつける潔さが痛快で、鳴り響くファズギターも良い感じ!

さらにサビというか、本メロのパートでは、突如として歌謡GSの保守本流が貫かれるというクドサが絶品ですよ。しかも合間には、恥ずかしくなるような語りの台詞まであるんですから、これはもはや昭和元禄の退廃と爛熟をメジャーに展開したサンプルかもしれません。

古川益雄の作詞に加藤ヒロシの作編曲! 恐るべしです。

ちなみに前述の若者バンドは、当然ながらというか、そのクサ~イ部分をかなりシンプルに改変して歌っていましたし、語りの台詞パートも外していましたから、それが1980年代では正解だったんでしょうねぇ。

ただし現代ならば、オリジナルバージョンに忠実か、もっと濃厚な味付けが必要でしょう。それが「昭和」と「平成」の違いじゃないかと思います。

またB面の「恋を消すんだ」が、これまた素晴らしいんですねぇ~♪

アップテンポで露骨にヤードバーズの路線を狙うはずが、現実的にはジャガーズになってしまったというか、実は逆なのかもしれませんが、それで正解的な魅力が横溢しています。特に弾みまくったエレキベースと神経質なドラムスのビート! エキセントリックに黒っぽいボーカルとサイケデリック一歩手前のコーラス処理やファズギター! 

う~ん、これはA面の「逢いたい逢いたい」よりも、ずぅ~~っとロックしていますよ♪♪~♪ まあ、それゆえにB面扱いなんでしょうが、実に凄いです! もちろん作編曲はA面と同じく加藤ヒロシ! そして作詞は菊原四郎とクレジットされていますが、侮れません!

ということで、これほどの楽曲を収めたシングル盤が売れなかったという現実は、プロモーションの問題もあったのかもしれませんが、それだけ入り込む余地が無かった当時の芸能界の充実も否定出来ません。

それが後年、どこかの誰かに発見され、陽の目を見る事が今日も続いているんじゃないでしょうか?

もしもCD化されているのならば、ぜひともお楽しみ頂きたいと願うばかりです。

ちなみに件の若者バンドの話では、親戚の家に放置してあったレコードを聴いて、やってみようと決意したとか!?

やっぱりGS期は日本のロックが黄金時代であったことが、認識されるのでした。

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サントラ「黄金の犬」の嬉しい復刻

2010-09-17 16:56:09 | Soundtrack

黄金の犬 / 大野雄二 (徳間 / 富士キネマ = CD)

とても嬉しい復刻があったので、ご紹介致します。

それは昭和54(1979)年初夏に公開された映画「黄金の犬(山根成之監督)」のサントラ盤で、今日では「ルパン三世」が代名詞となった大野雄二の隠れ傑作!

もちろんリアルタイムでのLP発売はありましたが、当時はほとんど売れていなかった所為で、幻の名盤化していたアルバムです。

それがなんとリマスター&紙ジャケット仕様でのCD復刻となれば、サイケおやじは先日発見した瞬間、即ゲット!!! 音質も期待を裏切らぬものでした。

 01 「黄金の犬」タイトルテーマ (A-1)
 02 彷徨の日々 (A-2)
 03 非情のチェスカ (A-3)
 04 傷だらけの愛 (A-4)
 05 追いつめる (A-5)
 06 天使の墓標 ~インストゥルメンタル~ (A-6)
 07 偽りへの挑戦 (B-1)
 08 帰らざる愛 (B-2)
 09 大いなる孤独 (B-3)
 10 闇の中の眼 (B-4)
 11 たそがれの向こうに (B-5)
 12 天使の墓標 ~主題歌~ 歌 / 長瀬晴美 (B-6)

上記収録トラックは、いずれも大野雄二らしいジャズテイストに溢れたお洒落メロディのフュージョンや泣きのパラード、さらにソウルフルなボーカルが嬉しい主題歌等々、LP片面が飽きない構成にまで拘った素晴らしい流れで楽しめますが、それに触れるまえに、まずは映画そのものについて、サイケおやじの独り善がりを書きたい思いますので、例によってクドイと思われる皆様は、以下をパスされるのも必然かと、ご容赦を願うのみです。

で、映画「黄金の犬」は、徳間書店25周年記念として企画され、徳間康快社長が自ら制作総指揮という、徳間コミュニケーションズ第1回作品でした。

そして実質的な現場は大映、配給は松竹という体制による邦画大作として封切られたのですが、その原作は当時、大衆小説界ではハードなバイオレンス描写と人間の情念や宿業を主題とした諸作が人気の西村寿行! もちろん、作品タイトルからもご推察のとおり、この巨匠のもうひとつのメインテーマであった自然や動物と人間社会の繋がりや関わりを扱っている事は、ご存じのとおりです。

それが徳間書店の「アサヒ芸能」に連載中だった「黄金の犬」で、不慮の事故により飼い主とはぐれてしまった猟犬のゴロが、自宅へ戻るために北海道から東京へ独り向かう旅の途中、様々な人間模様やトラブルに遭遇するというのが基本の設定ながら、そこは西村寿行ですから、日常生活の裏側に潜む波乱万丈な物語の中で、暴力とセックス、陰謀と裏切り、さらに不条理な人情話や社会批判等々がテンコ盛り!

しかも大自然の中の小さな生命力の尊さも、強く主張されている凄みがあるのです。

そこを映画では特に第1部を中心に改変し、大企業と政官癒着の汚職事件を巡って悪徳記者やクールで熱いベテラン刑事、陰湿な殺し屋、ずる賢い政治家、様々な事情を抱えた美女達が、それぞれに刹那の人間模様を展開するという、なかなか一筋縄ではいかない作品になっています。

そして出演が鶴田浩二、夏木勲(=夏八木勲)、地井武男、待田京介、ハナ肇、森田健作、小沢栄太郎、平田昭彦、岡田英次、等々の個性派男優に加え、島田陽子、宮下順子、三田佳子、池玲子、ひし美ゆり子、等々といった超豪華メンバー!

もちろん西村寿行の原作ですから、前述の女優さん達が様々に美味しいサービス場面を披露しているであろう事は、既に制作段階から大きな話題となって、邦画ファンの期待を集めていたんですが、中でも当時は未だ清純派だった島田陽子のセミヌードは、マスコミでも存分に煽られていましたですねぇ~♪

それと個人的に嬉しかったのは、諸事情からセミリタイア状態だった、ひし美ゆり子が久々の銀幕復帰♪♪~♪

実は、もしかしたら……!?

という期待があったのですが、結論から言えば、脱いでいません。

ところが、これはひし美ゆり子ファンは必見の作品です!

それは彼女が当時、銀座六丁目で経営されていた「パブ・サラレジャン」が撮影に使われているからで、ひし美ゆり子は現実と虚構が一致したというか、その店のママの役で出演されているんですねぇ~♪

現在では、ファンにとっての幻の聖地といったところでしょう。

それがきっちり、映像に残されているだけでも、これは「お宝」です。

と、まあ、些か話がそれてきたところで、肝心のサントラ音源は、既に述べたように大野雄二が十八番のメロディとリズム&ビートを存分に楽しめますが、ご推察のとおり、そこには以前に手掛けた松田優作の「遊戯シリーズ」やアニメの「ルパン三世」で耳に馴染んだ世界が集大成の趣で纏められています。

例えば冒頭「タイトルテーマ」は否定出来ないほど「ルパン三世」していますし、続く「彷徨の日々」は「遊戯シリーズ」で散々使い回されたスローなハードボイルドメロディの変奏としか言えません。

ところが、これはアルバム全篇で感じられることなんですが、それよりもアダルトなムードが強く打ち出されているのは流石だと思います。

おそらくは強い影響を受けているに違いないデイヴ・グルーシンあたりのフュージョン系アレンジや曲構成の妙が、大野雄二特有の胸キュン感覚で再構築されたと言っては不遜でしょう。

それでも随所に滲む涙っぽいフィーリングは、まさに和製フュージョンの証明でもあり、また新感覚の歌謡曲かもしれません。

そしてクレジットはありませんが、凄腕ミュージャンによるタイトな演奏は、アドリブパートの充実も含めて、グッとハードボイルドな雰囲気を増幅させるものばかり♪♪~♪ まさにジャズファンクからソウル歌謡までも包括した音源は、そのまま聴いても楽しめますが、車の中で流していれば、自分が映画の登場人物になった気分に浸れますよ。

告白すれば、サイケおやじがこの復刻CDをゲットしたのは、それが大きな目的でした。いゃ~、ハードボイルドに自己陶酔するわけではないんですが、こんな独り善がりも音楽の力ってやつじゃないでしょうか。

その意味でオーラスに収められたボーカルバージョンの主題歌「天使の墓標」は、ほどよい暑苦しさが独得の持ち味で、その長瀬晴美が会心の歌いっぷりは心に染みます。

ということで、映画本篇も既にDVD化されていますので、どちらを先に楽しんでもOKなんですが、やはりそうなると欲しくなるのが、この音源集!

ちなみに収められた各トラックの演奏は、映画本篇の様々なシーンで、丸ごと使われているわけでは、決してありません。現実的には、その断片であったり、時には一瞬のイメージとしてブレイク的な使われ方も当然なのが、フィルムの世界なのです。

しかし、例えそれであっても、この「黄金の犬」は一般作品とは思えないほどのエグイ描写やエピソードが積み重なっていますから、それを尚更に強烈な印象へと導いたり、あるいは和らげたりする効果にはジャストミートしているはず!?

そして耳と目に焼きつけられた映画本篇の余韻に浸る時、こういうサントラ音源集は必須の楽しみとなるのです。

もちろん、大野雄二ファンにはマストアイテムでしょうし、この手のソウルジャズフュージョンに興味を抱かれる皆様には、絶対に満足の復刻でしょう。

既にサイケおやじは、車の中に常備の1枚になっているのでした。

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ザ・バンド気分でやった花嫁

2010-09-16 16:51:05 | 歌謡曲

花嫁 / はしだのりひことクライマックス (東芝)

GSブームが終わった後の我国芸能界は、従来の正統派歌謡曲や演歌の復活、またポップス歌謡の本格化、さらには歌謡フォークの大流行がありました。

特にフォーク関連では所謂アングラ系の歌手やグループまでもが堂々と放送メディアに登場するという状況でしたから、音楽好きの若者達が自ら歌って演奏するのはアコースティックギターを用いるのが主流になったのです。

このあたりは洋楽がリードしていた、シンガーソングライターのブームによるところも大きいでしょう。

ですからエレキを使ったバンドスタイルの演奏を好むサイケおやじのような者は、時代遅れと白眼視され……。

もちろんそこには未だ生き続けていた「エレキは不良」という間違った常識、あるいは日本のロックは売れないという現実があって、しかもアンプやドラムセットを使い、音量もそれなりに大きいバンド形態は、練習場所そのものにも苦労するという内情がありました。

さて、そんな時期に高校へ入学したサイケおやじは、所謂「けいおん」に入れてもらったのですが、そこは前述のとおり、アコースティックギターがメインのフォーク組が中心でした。

というか、ロック系のバンド組も存在していたんですが、実は前年に先輩達が学校側の警告を無視するが如き大音量でギンギンのハードロックを文化祭で演じてしまい、「部」は「同好会」に格下げされ、しかも吹奏学部の預かりになっていたのです。

しかし、それでも細々と存続出来たのは、前述したとおりのフォークブームがあったからで、とにかくそういうものを歌いたいという生徒の気持を大切にしてくれた学校側の配慮に、感謝を忘れてはならないでしょう。

とはいえ、サイケおやじが同好会のバンドに入れてもらった時には、わずか4人という必要最低限のメンバーが揃っていただけで、まあ、それゆえにサイケおやじも最初っからレギュラーという幸運にも恵まれたわけですが、エレキのバカ大将をやろうと意気込んでいた自分が、如何に流行から外れていたかを痛感させられましたですねぇ……。

そして必然的に練習はフォーク組と一緒にやる事になったのですが、そこで最初の課題となったのが、本日ご紹介の大ヒット歌謡フォーク「花嫁」でした。

演じているクライマックスは、フォーク・クルセイダーズのメンバーとしてメジャーに登場した端田宣彦がシューベルツの次に結成した新グループで、この「花嫁」は昭和46(1971)年春から秋にかけてのメガヒット!

確か同年のNHK紅白歌合戦にも出場して、この曲を披露したほどの勢いがありましたから、リアルタイムでフォークを歌いたいのなら、これしか無いの必須演目でした。しかも女性ボーカルがリードを歌っているのが、親しみ易い要因だったのかもしれません。

ちなみにクライマックスは、はしだのりひこ(vo,g)、藤沢エミ(vo)、中嶋陽二(g,b,vo,etc)、坂庭省悟(g,b,vo,etc) という4人組だったんですが、ここに残されたスタジオ録音のシングルバージョンでは、イントロこそアコースティックギターをメインにしているものの、演奏パートの大部分はブラスやストリングスをきっちり使ったオーケストラアレンジになっていますし、当然ながらエレクトリックなギターとベース、そしてドラムスが強いビートでサポートしています。

おまけに重低音が特徴的な当時の東芝サウンドの典型が作られているとあっては、正直言って、これは歌謡曲でしょう。

そして作詞:北山修、作曲:端田宣彦&坂庭省悟による楽曲そのものが、お決まりのコード進行ながらも、流石に良く出来ていると思います。せつない希望に満ちた歌詞と親しみ易いメロディが、悔しいほどに上手く融合しているんですねぇ~♪

ただし当時のサイケおやじは不遜にも、なんでこんな歌謡曲をやらなければならないのか? ツッパリ気分で不貞腐れていたのが本音でした。

これならベンチャーズ歌謡やGSもやれるよなぁ、というのが、せめてもの慰めというか……。

そこで結局、ランチャーズの「真冬の帰り道」とかもやらせてもらったんですが、バンド組の実質的なリーダーだったペース奏者の先輩が、なぁに、フォークって言っても、バックがロックでやれば、ボブ・ディランの気分になれるだろう~♪

そういう転進的解決策を提示したところから、そうかっ! 自分らはザ・バンド!

なぁ~んていう独り善がりで悦に入ったのは、今となっての笑い話です。

ということで、今でもこの歌を聴くと、懐かしさと面映ゆさがゴッタ煮となるサイケおやじです。

そして掲載したシングル盤は後年、百枚纏めて千円という超捨値セールで員数合わせ的にゲットした中の1枚なんですが、これもまた青春の思い出というやつかもしれませんね。

今更恥ずかしがる歳でもありませんが、けっこう好きだったりします。

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必須だったブラック・ナイト

2010-09-15 16:44:38 | Rock

Black Night / Deep Purple (Warner Bros. / 東芝)


さて、なにはともあれ、深紫の闇夜!

本日はご存じ、ハードロックの王者として今も君臨するディープ・パープルの大ヒット曲ですが、1970年代の我国アマチュアロックバンドでは必須の定番演目だった事も忘れてはなりません。

ヘヴィでストレートなロックのリズムと調子が良くて覚え易いキメのリフ♪♪~♪

これぞハードロックの醍醐味が凝縮され歌と演奏は、デビューヒットの「Hush」以来、ちょいと尻つぼみ状態だったディープ・パープルを再ブレイクさせる起爆剤となりましたが、当時のバンドはリッチー・ブラックモア(g)、ジョン・ロード(org)、イアン・ペイ(ds) のオリジナルメンバーに新参加のイアン・ギラン(vo)、ロジャー・グローヴァー(b) という、所謂第二期黄金時代の幕開けが、この1970年に発売された「Black Night」でもありました。

ここまでの流れでは、前述したデビューヒットの「Hush」から以降、基本的にアメリカのレコード会社と契約していた事もあり、同国では特に人気の高かったヴァニラ・ファッジのような有名曲のサイケデリックロック化、あるいはジョン・ロードの趣味なんでしょうか、妙にキース・エマーソンの影響が大きいクラシックの様式美を追及しそこなった演奏、さらにはハリウッドポップスとハードロックの奇妙な結婚のような歌まで演じていたのですから、ひとつひとつの仕上がりは素晴らしくとも、発表されたアルバムは総じて散漫という印象が強くなっています。

ただし、サイケおやじは後追いで聴いたものも含めて、そうした第一期が相当に好きなんですが、やはり「Black Night」を聴いてしまえば、後はうやむやにしたくなるのが、若気の至りとばかり言い切れないでしょう。

で、この「Black Night」を自分らのバンドで演奏しようと決意させる要因は、やはり覚え易いと言うよりも、どっかで聴いたことがあるようなリフの楽しさでしょう。

実は後に知ったことですが、このリフはアメリカのハードロックバンドでは、地味ながら根強い人気のあるブルース・マーグスが1967年にヒットさせた「Nothin' Yet」の完全なるパクリ!?!

ただし、その「Nothin' Yet」にしても、「Black Night」に引き継がれた基本のメロディが、アメリカの某アイドル歌手が演じたジャズスタンダード曲のアレンジを借用したという説もあるほどですから、自然に耳に馴染むのは当然なのかもしれません。

またディープ・パープル本隊にしてみれば、当時はメンバーチェンジを経て新作レコーディングセッションをやっていた中で、レコード会社側からシングル向けのキャッチーな曲を要求され、速攻で作ったのが「Black Night」だったという逸話が証明するように、かなり厚顔無恥な事をお気楽にやってしまった感が否めません。

ちなみに件の新作セッションが傑作アルバム「イン・ロック」に結実したのは言わずもがな、実はその中の名曲「Child In Time」が、これまたアメリカの西海岸派バンドではマニアックな人気が高いイッツ・ア・ビューティフル・デイの「Bombay Calling」をモロパクリした真相は、後に訴訟沙汰にまで発展したのですから、いやはやなんとも……。

まあ、この問題については和解が成立したと言われていますが、それにしても当時のディープ・パープルは焦っていたんでしょうか?

今となってはメンバーチェンジの端境期に制作された、例のクラシックオーケストラとの共演ライプアルバム「ディープ・パープルとロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ」が、ハードロック路線への方針転換に懸念を抱いていたジョン・ロードをなだめる為だったとか!? 様々な憶測もありますが、結果的に「Black Night」のような親しみ易いシングル曲を作れることが、このバンドの強みでもありました。

さて、肝心の自分らのバンド演奏なんですが、まずはギターとペースのユニゾンでキメなければならないリフが難物! ところが当時から既に「Black Night」は素人用のバンドスコアが出回っていて、簡単でありながら、如何にも「らしく」演奏出来るポイントが、やっぱりあったんですねぇ~♪

ただし、その頃のアマチュアバンドは機材が貧弱……。

大出力のアンプはもちろん、各種エフェクター類にしても、お金が無い事以前に入手そのものが困難でしたから、サイケおやじもギターにファズを矢鱈使いまくって、それなりにニューロックな気分に浸っていましたですねぇ。

当然ながら、周囲からはブーイング&顰蹙の嵐でしたが、昭和40年代中頃の高校生バンドは、こんな状況が普通だったんですよ。

また、ついでに書いておけば、当時の必須定番はCCRの「Proud Mary」、サンタナの「Black Magic Mowan」、ショッキング・ブルーの「Venus」、GFRの「Heartbreaker」等々、このあたりが簡単にしてウケが良い曲の代表でした。

ということで、ディープ・パープルは「Black Nigh」のヒットから、以前よりも大きな成功の足掛かりを築きました。

おまけに当時はアルバム未収録曲でしたから、このシングル盤も売れまくっていたはずですが、ほどなくして我国での配給契約が東芝からワーナーに移動すると、必然的にジャケットデザインも同時期のアルバム「イン・ロック」からの流用に変更され、今では私有の掲載盤は珍しくなっているのかもしれません。

しかし楽曲そのものの魅力は永遠のハードロックアンセムとして、輝き続けるでしょう。

そして今日も幾多のアマチュアバンドが、この「Black Nigh」にトライしているものと確信しているサイケおやじは、やっぱりオールドウェイヴなんでしょうねぇ。

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ホノボノと美しいローラ・ニーロ

2010-09-14 16:52:13 | Laura Nyro

Nested / Laura Nyro (Columbia)

女性が一番美しいのは妊娠している時、と言った偉大な先人もおりますが、本日ご紹介するローラ・ニーロのアルバムは、まさにそうした時期に作られた和みの1枚♪♪~♪

発売されたのは1978年の秋で、ライプ盤だった前作「光の季節」から、ほぼ1年ぶりの新作ということで、彼女の大ファンを自認するサイケおやじは、本当にワクワクして輸入盤のシールドを破った記憶が今も鮮明です。

 A-1 Mr. Blue
 A-2 Rhythm & Blues
 A-3 My Innocence
 A-4 Crazy Love
 A-5 American Dreamer
 B-1 Sprigblown
 B-2 The Sweet Sky
 B-3 Light - Pop's Principle
 B-4 Child In Universe
 B-5 The Nest

曲タイトルは、どっかで知っているような題名もありますが、もちろん全てがローラ・ニーロの新作オリジナルで、演奏そのものも、前々作「スマイル」や続くライプ盤「光の季節」のジャズっぽさに比べると、かなりシンプルになり、所謂シンガーソングライターの典型というか、1970年代前半に流行したスタイルに戻っているのが嬉しいところ♪♪~♪

セッションメンバーはローラ・ニーロ(vo,p,org,g,etc) 以下、ジョン・トロペイ(g)、ウィル・リー(b)、アンディ・ニューマーク(ds)、ナディア・マタ(per) をメインに、ジョン・セバスチャン(hmc) やフェリックス・キャバリェ(key) 等々の特別ゲストも控えめに参加しています。

ちなみに他に気になるところでは、ギターでクレジットされている Vinnie Cusano なる人物が、もしかしたら後にキッスに加入する Vinnie Vincent ではないか? という説もあるんですが、いかがなもんでしょう。

まあ、それはそれとして、肝心の楽曲は穏やかでありながら、時には宇宙的な広がりさえも感じさせる名曲がぎっしり♪♪~♪

このあたりの感触は、あまくでも好き嫌いが優先されるものでしょうし、何時も同じ様な歌ばっかり作っているという批判も、あながち間違いではないと思います。

しかしファンにとっては、それこそがローラ・ニーロ的な桃源郷なんですねぇ~♪

まずA面冒頭の「Mr. Blue」は、最初のパートが完全にプログレ(?)なんで、ちょいと驚くんですが、全体はアコースティックギターと幽玄のキーボードワーク、さらに弾んだベースを基本に作られた、全くのローラ・ニーロが十八番の世界! ゆったりしたメロディ展開の中で力強い歌声とニクイばかりのコーラスが流石に良い感じです。

あぁ、この声質が吉田美奈子っ!?!

本当は逆というか、偶然の一致なのは百も承知なんですが、やっぱり自分の好みって共通点が多いという証明に他なりません。

そして次に驚いてしまうのが、「Rhythm & Blues」での軽いタッチの歌いっぷりで、何時もの少~しネクラなムードとは一転、陽気にスイングしている彼女の気分が、聴いているこちらにもストレートに伝わってくるあたりは最高です。もちろん曲調は十八番の「節」が出まくっていますし、ジョン・セバスチャンのハーモニカも味わい深いですねぇ~♪

とはいえ、やっぱり過去のローラ・ニーロに拘るファンの気持を大切にしたというか、フュージョン路線の「My Innocence」には、思わず腰が浮いてしまいますし、ピアノの弾き語りによる「Crazy Love」の意味不明な歌詞と情熱的な彼女の歌声には、完全KOされてしまう、実に美しき流れがクセになりますよ。

おまけにAラスの「American Dreamer」では、これまたエレピをメインにした演奏パートがローラ・ニーロならではのメロディ展開をシンプルに味付けした上手いアレンジになっていて、ほどよいフュージョン味と如何にも都会的なロックサウンドが見事に融合した世界を現出させています。

う~ん、こういう雰囲気って、凡百のAORでは絶対に出せない味でしょうねぇ~♪

ですからB面初っ端の「Sprigblown」では、ローラ・ニーロのボーカリストとしての資質をじっくりと聴かせるスローな展開が実に好ましく、しかもバックはシンプルで隙間だらけという按排ですから、たまりません♪♪~♪ セコイようなスライドギターも、なかなか素敵♪♪~♪

そして同じく簡素なポップソング調の「The Sweet Sky」から一転してスティーリー・ダンみたいな「Light - Pop's Principle」と続く流れも、ローラ・ニーロのダークなイメージを覆すが如き前向きな明るさに満たされています。

なんというか、知らない間にホンワカさせられてしまうんですよ♪♪~♪

既に述べたように、このセッション当時の彼女は妊娠中という事を後に知ってみれば、愛の喜びをポジティヴに感じていたのでしょうか。とにかく歌の随所にサイケおやじの稚拙な筆では表現しえない、未来への希望や美しさが確かに感じられます。

それは厳かにして和みの世界が表現される「Child In Universe」の力強さ、あるいはオーラスの「The Nest」における、おおらかで優しい雰囲気の良さは絶品♪♪~♪

もちろん、こんな個人的な感想なんて、ローラ・ニーロを聴き続けている自分の様な者にしか感じられないかもしれません。

正直、毎度お馴染みの曲調と十八番のメロディしか出ませんから、初めてローラ・ニーロを聴く皆様には、こんなもんか……、という気分にしかならないことは承知しています。

しかし、その中で歌詞の内容からは、これまでのギスギスした本音が明らかに薄まり、それゆえに歌と演奏がホノボノとしたムードになっている事は、やはり否定出来ないと思います。

テンションの高さも刺戟の強さも、また不必要な緊張感も漂わせずに、これだけ秀逸な作品集を作ってしまったローラ・ニーロは、まさに全盛期だったんじゃないでしょうか。

ご存じのとおり、以降の彼女は6年近い沈黙期に入り、その間に育児や家族との時間を大切にする生活があったわけですが、今となっては、このアルバムのように安らぎと希望に満ちたホノボノ盤は、後にも先にも、これっきりだったと思います。

凛とした表情の中にも、不思議な柔らかさを感じるジャケ写のポートレートも印象的ですが、裏ジャケの写真も見てのお楽しみで、和みますよ。

そして後年、早世の悲劇に接してみれば、サイケおやじは尚更に大切にしている1枚なのでした。

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野良猫とガールズ

2010-09-13 16:49:16 | 日本のロック

野良猫 / Girls (フィリップス)

先週末、某所で行われていたグラビアアイドルの公開入浴!

という、とても嬉しイベントに遭遇しました♪♪~♪

どうやらボディシャンプーのキャンペーンだったらしいのですが、それでもバスタブがきっちり用意され、ナイスバディの可愛い娘が泡まみれになるという企画は最高!

もちろん彼女達は全裸ではなく、露出度満点のキワドイ水着姿だったところが、逆にOKでした♪♪~♪

いゃ~、長生きして良かったと思いましたですねぇ~♪

さて、こうした公開キャンペーンは芸能界では当然の企画として、特に新人歌手には必須の行事なんですが、そこで思い出したのが、本日ご紹介のガールズというバンドの事でした。

で、掲載したシングルは、そのガールズが昭和52(1977)年春に出したデビュー盤なんですが、ジャケットをご覧になれば一目瞭然、かなりイケイケなお姉ちゃん揃いながら、彼女達は完全なるロックバンド!?!

つまり我国のガールロックバンドでは、堂々のメジャーデビューを果たした先駆けというわけです。

メンバーはリタ(vo)、イリア(g,vo)、レナ(g,vo)、ジニー(b.vo)、サディ(ds) という5人組で、メンバーのイニシャルを繋ぐと「GIRLS」になるという経緯は、如何にも芸能界らしい後付けかもしれません。

そして既に皆様がご推察のとおり、彼女達がデビューにあたってお手本としていたのが、下着姿でライプをやることでブレイクしたアメリカのランナウェイズというバンドで、そのおかげもあってのデビュー曲「悩殺爆弾 / Cherry Bomb」は、日本でも大ヒットしていますが、本国では完全なるキワモノ扱いだったようです。

今となってはメンバーにジョーン・ジェット(g,vo) が在籍していたことの方が有名でしょう。

しかしリアルタイムの日本では人気が高く、確か来日公演も盛況でしたし、男性週刊誌のグラビアも飾ったランナウェイズの影響は絶大! 決して否定されるべきものでは無いでしょう。現実にガールズがデビューしたのも、それがあればこそです。

ところが件の来日公演で明らかになったんですが、ランナウェイズが下着姿になるのはアンコールの時だけで、それゆえに最後に歌われる前述の「悩殺爆弾 / Cherry Bomb」は効果満点!

もちろん、そのあたりを芸能界的に拡大解釈したのが、ガールズと言ってはミもフタも……。

ですから、ロックな野郎どもがスケベ心を抜きにすれば、ガールズに先入観を抱いてしまうのも、当然でした。

さて、そうした下地があった同年春の某日、サイケおやじは後輩の誘いに応じ、ガールズのキャンペーンライプに出かけましたが、正直、気乗りはしていませんでした。

なにしろ、当時は女にロックは出来ねぇ~!?!

そういう風潮もありましたし、如何にも芸能界的なデビューが面白くもありませんでしたからねぇ……。

また彼女達は失礼ながら中途半端にルックスも良かったことから、宣材写真やポスターを見てしまえば、話のネタぐらいにはなるだろうと思ったわけです。

ところが実際に彼女達の演奏に接すると、これがバンドアンサンブルも纏まっているし、適度な荒っぽさが、結果的にロックしていたという、なかなか悔しい気分でした。

しかも誘ってくれた後輩は、どうやらガールズのメンバーのひとりに一方的な片思いしていたらしく、ほとんど親衛隊の如きノリで熱心にプロモーションしていたのです。なにしろこのシングル盤は、その後輩が自腹で大量買いし、友人関係にバラまいていたという真相の中で、サイケおやじもキャンペーンに来てくれた事のお礼にプレゼントされたというわけです。

で、気になる楽曲は作詞:鳴海昌明、作曲:小田裕一郎、編曲:矢野誠という、なかなか凄い面々が関わっていますから、スタジオで仕上げられたシングルバージョンは、タテノリビートのファンキーロックをベースにした歌謡ロックの秀作♪♪~♪

ツッパリな歌詞と覚え易いキメのメロディ、意図的なアレンジによって演奏テクニックが上手く目立つようなプロデュースもニクイばかりで、しかも絶妙なスタジオの魔術が冴えています。

おまけにライプの現場では、ボーカルのリタが期待どおりのセクシーな衣装で、しかも生意気なアクションで歌ってくれるんですから、こちらのスケベ心も全開♪♪~♪ もちろん他のメンバーも各々が、もしかしたら……♪ と思わせてくれる存在感がありましたですねぇ~♪

そして、このデビューシングルは思惑どおりにヒットし、テレビの歌番組にも出まくったわけですが、良識派を自認するロックマニアは苦笑いだったと思いますし、中にはマスコミで堂々と彼女達をバカにした発言をする評論家の先生も!?!

まあ、それはB面収録曲が前述したランナウェイズの「悩殺爆弾」をカパーしていたことにも、一因があるのかもしれません。

しかしサイケおやじは、けっこうガールズが好きでしたよ。

なんというか、芸能界ノリだったとしても、彼女達は真剣に演じていたと思うんですよねぇ。

実は結論から言えば、シングルを出す度に急速にアイドルポップス化していったのはご存じのとおりなんですが、営業では相当に売れていたと言われていますし、なによりも解散までの2年間、きっちりロックバンドとしての体裁を維持していたのは、当時の芸能界を知っている皆様ならば、凄いことだと実感されると思います。

ちなみにメンバーのその後としては、イリアがジューシー・フルーツに参加してヒットを飛ばしたのが一番有名でしょう。

ということで、今となっては、やっぱりキワモノという評価が強いようですが、後に登場してくるガールロックバンドの中では、一番に毒気があって胡散臭い雰囲気が如何にも「昭和」です。

そしてサイケおやじは、メジャーで堂々のキワモノを真剣に演じる、ガールズのようなバンドが忘れられないのでした。

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ダイナマイツとトンネルぬけぇ~て~♪

2010-09-12 16:46:27 | 日本のロック

トンネル天国 c/w 恋はもうたくさん / ザ・ダイナマイツ (ビクター)

今となっては、ぜひとも生ライプに接したかったGSのひとつに、ダイナマイツがあります。

メンバーは瀬川洋(vo,g)、山口冨士夫(vo,g)、大木啓造(g,b)、吉田博(vo,b)、野村光朗(ds) という5人組で、昭和42(1967)年秋頃にデビューし、サイケおやじはテレビで数回しか見たことがないんですが、ルックスも良かったし、歌とコーラスもばっちりだった記憶が鮮明です。

そして何よりもライプで最高の魅力を発揮したと、実際のステージに接したファンからの証言も多いことから、タイムマシンがあったらなぁ……。

で、本日のご紹介は、そのダイナマイツのデビューシングルで、A面の「トンネル天国」は作詞:橋本淳、作曲:鈴木邦彦という当時の歌謡曲では本流のヒットメーカーが提供したものでありながら、全篇を貫くタイトなロックビートとノイジーなギターが、最高に印象的です。

しかもAメロは抑揚の無いサイケデリック風味でありながら、サビでは一転してGS歌謡がど真ん中という味わい深さは絶品で、しかもワイルドなボーカルと上手いコーラスワークも冴えまくり♪♪~♪

トンネ~ル、ぬけぇ~て~~♪ トンネ~ル、ぬけぇ~て~~♪

という、今日でも有名なフレーズとハードロックな演奏の完成度は、多くのバンドのコピー意欲を刺激するものです。

そしてB面の「恋はもうたくさん」が、これまたGSならではの歌謡ロック!

こちらも作詞が橋本淳、作曲は鈴木邦彦という、お馴染みのコンビによる傑作で、しかもゴージャスなオーケストラアレンジをブッ飛ばす勢いのファズギター、さらにアップテンポでハードなビートを叩き出すロックなノリは最高♪♪~♪

個人的には、むしろB面の「恋はもうたくさん」が好きなほどです。

そして、このシングル盤はリアルタイムで、めでたく小ヒット!

続けて数枚のシングル盤と堂々のLPを発売することになるのですが、結局は尻つぼみ状態……。

それゆえに、このシングル盤だけが後年になって高く評価されている側面は否めませんし、山口冨士夫が今や伝説の村八分というストーンズスタイルのバンドで活動したり、瀬川洋が「ピエロ(コロムビア)」という隠れ名盤を出したりという実績は、そのまんま、ダイナマイツの幻想を膨らませるばかりです。

未確認で申し訳ありませんが、おそらくは残された公式音源はきっちりCD化されていると思われますので、皆様にはぜひとも、お楽しみいただきたいバンドです。

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ジュニア・マンスとソウルジャズな仲間達

2010-09-11 16:54:31 | Soul Jazz

With A Lotta Help My Friends / Junior Mance (Atlantic)

所詮は個人芸がウリと言っては失礼かもしれませんが、それゆえにジャズの世界では、そこに参加しているメンバーの魅力に惹きつけられて演奏を聴いてみようというリスナーの姿勢があることは確かでしょう。

例えば本日ご紹介するジュニア・マンスのアルバムは、サイケおやじにとっては、まさにそうした1枚でした。

なにしろジュニア・マンス(p) を支える参加メンバーがエリック・ゲイル(g)、チャック・レイニー(el-b)、ビリー・コブハム(ds) という、後にフュージョンと称されたクロスオーバーな面々でしたからねぇ~♪

しかも制作発売されたのが1970年ということは、ソウルジャズが真っ盛りの時期でしたから、これはもう、サイケおやじの最も好む音がテンコ盛り! そう確信して針を落としてみれば、やっぱり、その通りの演奏が徹底的に楽しめました♪♪~♪

A-1 Thank You
 ド頭から、いきなりスライの曲が演じられるという仕掛けが、もうニクイばかり!
 ビリー・コブハムとチャック・レイニーが作り出す、なかなか重心の低いブラックビートが実に粘っこく、後のメロウなサウンドを知っていれば、アッと驚くディストーションなギターを響かせるエリック・ゲイルの意外性も圧巻でしょう。
 いゃ~、もう、この3人の存在だけで、サイケおやじは歓喜悶絶のソウルグルーヴにシビレまくりです。
 とにかく蠢くチャック・レイニーのベース、シンプルにしてタイトなビリー・コブハムのドラミング、多重録音で左右から対峙するエリック・ゲイルのギターが、この演奏の完全なる主役で、なんとリーダーのジュニア・マンスは、テーマをちょいとフェイクした後は伴奏に徹するというあたりが、アルバム&曲タイトルどおりの潔さかもしれません。

A-2 Never Say Now
 R&B歌謡の人気者たるパーシー・メイフィールドのブルースな佳曲ですから、ジュニア・マンスにとっては十八番の展開がじっくりと楽しめます。
 それはハードなピアノタッチでネチネチとしたフレーズを積み重ねるという、まさにハードバップのソウルジャズ的な解釈に結実し、またエリック・ゲイルのブルージーっていうんでしょうか、如何にも「らしい」ギターが続けば、正統派ジャズファンも満足する演奏に仕上がっていると思います。

A-3 Don't Rush Us
 そしてA面の締め括りとなるのが、メンバーの共作というよりも、ほとんどソウルビートのジャムセッションという強烈な演奏です。
 特にビシバシにハッスルしたビリー・コブハムのドラミングは、隙あらばエグイばかりのツッコミを入れてきますし、地を這う大蛇の如きチャック・レイニーのペースが、時には例の速射砲フレーズを撒き散らし、当然ながらエリック・ゲイルのギターはハードなリズムカッティングと熱いブルースを描きます。
 そしてもちろん、ジュニア・マンスのピアノはゴスペルソウルのファンキー味が全開!
 あぁ、何度聴いても、全身の血が沸騰逆流させられますねぇ~♪
 もう、この1曲だけで、このアルバムが作られた意義を痛感させられるほどですよ♪♪~♪

B-1 Well I'll Be White Black
 こうして熱い気分に満たされ、レコードをB面にひっくり返して最初に遭遇するのが、ビリー・コブハムが書いたニューソウルな隠れ名曲で、ほとんどブラックムービーのサントラ音源の如き味わいが最高です。
 そしてジュニア・マンスのピアノが心置きなくスイングしているのも流石! もちろんそれはソウル&ゴスペル味が濃厚な脂っこいものですから、たまりませんねぇ~♪

B-2 Home Groovin'
 そして唐突な前曲のエンディングがさらに効果的な、このカントリー&ゴスペルな名演がスタートします。
 ゆったりとしたソウルビートを従え、曲調にジャストミートする泣きのフレーズを積み重ねるジュニア・マンスの上手さは絶品ですし、続くエリック・ゲイルのギターが、これまたせつなく泣きますよ♪♪~♪
 あぁ、本当にソウルジャズって、最高~~~♪

B-3 Spinning Wheel
 ご存じ、ブラスロックの大御所たるBS&Tがリアルタイムで大ヒットさせていた名曲のカパーなんですが、ジュニア・マンス以下の面々は、如何にもジャズっほいアレンジを使いながら、実に楽しく聴かせてくれます。
 しかし、それは決してスマートでも洒脱でもなく、あくまでもハードなソウルジャズ魂を全開させた演奏で、チャック・レイニーのマシンガンベースが堪能出来ますし、ビリー・コブハムのドラミングはビシバシと炸裂し、エリック・ゲイルのギターカッティングは強烈無比!
 そこで転がりまくるジュニア・マンスのピアノは、言わずもがなの暑苦しさです。

B-4 Don't Cha Hear Me Callin' To Ya
 確かウイントン・ケリーも演じていたような記憶がある、実に親しみ易いソウルジャズ曲なんですが、やはりチャック・レイニー&ビリー・コブハムのコンビは侮れません。ジュニア・マンスのピアノは絶好調の名演と断言致しますが、ど~してもサイケおやじの耳はベースとドラムスに惹きつけられてしまうんですよねぇ~♪
 こうした、きっちり纏まった演奏の中にも、個人技の自己主張が楽しめるところに、ジャズの面白みがあるんじゃないでしょうか?

ということで、演奏の雰囲気やスタイルから、このアルバムセッションを認められないファンも確かに存在していますし、同時期のジャズ喫茶でも無視されていたと思しきアルバムです。

しかし既に述べたように、ソウルジャズとしては濃厚なアドリブと個人技の充実によって、極みつきの人気盤であることも確かです。

例えばビリー・コブハムにしても、後年の超絶テクニックを象徴する千手観音ドラミングというよりは、タイトなリズム&ビートを大切にした直截的なスタイルが、ブリブリに蠢くチャック・レイニーのエレキベースにはジャストミートしていますし、エリック・ゲイルの予想外にツッコミ気味のギターソロやエグイばかりのコードカッティングも、軟弱なムードをブッ飛ばしたポイントでしょう。

そして主役のジュニア・マンスが、十八番の積み重ねるゴスペルピアノを、これまでの4ビート以外のところでも爆発させたのは、大正解!

実はこの時期のジュニア・マンスは、チェンバロを弾いたり、コーラスやオーケストラとの共演を目論んだり、ちょいとフラフラしたレコードを作っていた印象なんですが、サイケおやじにしても後追いで聴いた中では、このアルバムが最高のお気に入りです。

ただし残念ながら、1970年代前半は健康問題等々から半分はリタイア状態……。

個人的には、もっとこの路線を継続して欲しかったと思うのですが、一応のカムバック後はハードバップリバイバルを演じているのは、悔しいところです。

まあ、それも時代の流れでしょうねぇ。

ご存じのように、ジュニア・マンスにはモダンジャズのピアノトリオ盤としては決定的な名作「ジュニア(Verve)」を筆頭に、凄いアルバムがどっさりあるわけですから、今となっては本日ご紹介の1枚なんか、全くの異端作なんでしょうか……。

しかしジュニア・マンスがやっている事は、そんなに変っていないと思うんですよねぇ。

その意味でソウルジャズがど真ん中の共演者3人に偏って聴くのも、間違いではないでしょう。

これからそうした分野に興味の抱かれる皆様にも、なかなかオススメのアルバムです。

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