OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

ワニワニロックには何時も浮かれてしまう

2014-01-14 16:00:03 | Singer Song Writer

Crocodile Rock / Elton John (DJM / 東芝)

1970年代ロックの有名曲を思う時、そのひとつのキーワードは所謂オールディズ趣味でしょう。

実際、1960年代末頃から顕著になっていたR&R回帰指向はビートルズやストーンズあたりの有名バンドが率先する雰囲気もありましたし、往年のR&Rスタア達によるリバイバルショウや最前線の若手ロッカーと共演した新作レコードの発売等々に加えて、1970年代前半にはTレックススイート等々が人気を集めたグラムロックという、温故知新のジャンルまでもが誕生しましたからねぇ~♪

同じ頃に流行っていたシンガーソングライターというジャンルに属し、確固たる地位を築いていたエルトン・ジョンが、そっちへ色気を出したとしても、不思議ではありません。

なにしろ下積時代には有名ヒット曲のカバーバージョン専門職みたいな、日陰のセッションボーカリストをやっていた過去も無視出来ないキャリアでしょう。

そして1972年に世に出たのが本日ご紹介の「Crocodile Rock」だったんですが、ここまで書いてきた事はサイケおやじにとっては、後付けに他なりません。

リアルタイムの本音としては、あのエルトン・ジョン、つまりネクラな情熱で人の世の諸々を歌ってきたシンガーソングライターが、なんでこんなにノーテンキになれるのかっ!?

そりゃ~確かに、この前に出したシングル曲「Honky Cat」には弾むような楽しさがありましたし、ライプの現場ではグイノリのピアノプレイでロケンロールもやってたんですから、そのイメージの思い込みはサイケおやじの独断と偏見……。

でもねぇ~~、今更述べるまでもなく、「Crocodile Rock」はアップテンポの軽いノリで往年のアメリカンオールディズをメインに、その美味しいメロディとサウンドのキモを剽窃しまくった現実には、著作権問題も含めて、これでいいのかぁ~~~!?!

という気分は否めませんでした。

ところが、それでも気持良くノセられてしまうところに「Crocodile Rock」の恐ろしさ(?)とエルトン・ジョンの才気が感じられるのも、また確かな事実でありました。

ですから、当時のプロのハコバンやパーティーバンドは、ほとんど必須の演目にしていたようですし、サイケおやじも学生時代に入れてもらっていたバンドでアルバイト(?)出演時には、ちょうどアメリカン・グラフティーのブームも重なっていましたので、みっちり練習したものです。

ということで、「Crocodile Rock」は果たして歴史的名曲か? なぁ~んていう議論もございましょうが、少なくとも1970年代中頃の妙に楽天的な気分は、これを聞く度に思い出されるんじゃ~ないでしょうか。

もちろん当時だって、世相は暗く、トンデモ系の事件や悪辣な汚職、陰惨な不幸が多々頻発していた事は言うまでもありません。

しかし、それでも軽い気分でその頃を思い出させてくれるんですから、「Crocodile Rock」の威力は絶大なのかもしれません。

名曲には、そういう「潜在感」も必要と思うばかりです。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

歌謡曲だぜっ! カリフォルニアホテル

2014-01-13 15:40:39 | 歌謡曲

ホテル・カリフォルニア / タンポポ (ワーナーパイオニア)

もしも「1970年代ロックの良く知られたランキング」なぁ~んてものがあったとしたら、イーグルスの「Hotel California」は、まちがいなく上位にランクされるでしょう。

ですから、トーシロのバンドでコピーされたり、時には酔っ払いが鼻唄やってしまうのも充分に許される名曲でありながら、プロのミュージシャンがカパーしたレコーディングは案外少ないのも、それだけオリジナルバージョンの存在感が絶対の証明なのかもしれませんが、どっこい!

それをひっくり返してしまったのが、本日掲載のシングル盤B面に収録の同曲日本語バージョンなんですねぇ~~~~♪

告白すればサイケおやじが、それを演じたタンポポとの出会いを決定的にされたのも、件のカバーバージョンでありました。

その衝撃たるやっ!?

ちょうどその時、某居酒屋で仲間とグタグタやっていた自分の緩みきった頭のネジが逆に締め付けられたというか、有線からは誰が歌っているかも定かではなかった女性デュオが――

 そのホテルにはぁ~酒もあるしぃ~
 女もぉ いるしぃ~

 遊んでおゆきぃ~
 ホテルカリフォルニアぁ~~♪

――なぁ~んて歌っていたんですから、仰天至極ですよっ!?!

で、様々に調べてみると、訳詞というよりは替え歌歌詞を綴ったのが、なかしに礼!

諸事情から全ての言葉を掲載するわけにはいきませんが、う~ん、流石は日本を代表する作詞家の堂々たる仕事の一端として、これは凄いとしか言えません。

それでも気になるのは、オリジナルを書いたドン・ヘンリーやグレン・フライシ以下、当時のイーグルスの面々は、これを知っていたんですかねぇ~~。

という素朴な疑問を抱いてしまうサイケおやじではありますが、イーグルス信者にとっては噴飯物(?)の日本語バージョンがあってこそ、この素敵な姉妹デュオのタンポポと邂逅したのですから、全ては結果オ~ライ♪♪~♪

最後になりましたが、サイケおやじの近況としては当分の間、非常勤の職場に入る事になり、その雪国に昨日やって来ました。

つまりは久々の独り暮らし♪♪~♪

しかも当然ながら、おやじバンドでの諸々にもがっちり参加出来る事から、あれこれ事前にメンバーと連絡し合い、1970年代名曲名演をやろうぜっ!

等々、盛り上がったところで思い出したのが、本日ご紹介の日本語バージョンによる「Hotel California」というわけです。

これをやるかは未定なれど、演じるからにはタンポポのアこースティクなアレンジよりは、エレクトリックなハード仕様が第一希望!

よしっ、まずはイントロのギター、そのアルペジオから練習しておこう!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロック史上最高の演歌

2014-01-12 15:14:42 | 歌謡曲

旅がらすロック / 井上宗孝とシャープ・ファイヴ (日本コロムビア)

「ロック」のルーツのひとつには、黒人音楽を搾取した「ロックンロール」という白人音楽がそのメインでありましょうが、それゆえに誕生した時から、汎用性と雑食性を兼ね備えた、ある意味では懐の深いジャンルだと思います。

と、ノッケから大上段に構えて書いてしまったのは、世界各国でそれなりに解釈された「ロック」が存在してきたという歴史的事実があるからで、例えば本日掲載したシングル盤A面曲「旅がらすロック」はっ!?!?

「演歌」なんですねぇ~~♪

もちろん演じているシャープ・ファイヴは我国芸能史にその名を刻する名門バンドであり、特にエレキインストの分野では寺内タケシが率いたブルージーンズ、あるいはパニーズと並び立つ存在なんですが、些か過小評価されてきた現実は否めません。

その要因は様々にあろうかと思いますか、個人的には決定的なシングルヒットが無かったという部分は大きいのかもしれません。

しかし、シャープ・ファイヴには、彼等が残した世評の高い名盤LP群と同等に、決して忘れられないシングル曲もあって、特にサイケおやじは「旅がらすロック」が最高に好きでたまりません♪♪~♪

なにしろ基本が「演歌」ですらかねぇ~、それを「ロック」に仕立て上げる意気込みや、良し!

しかも作詞:橋本淳&作曲:市川昭介という、当時のコロムビアがど真ん中の昭和歌謡曲フレイバーは強烈ですし、古谷紀のアレンジが自らの弾くオルガンをソウルフルに活かした、なかなか楽しいものなんてすよっ!

ちなみに当時のシャープ・ファイヴのメンバーは少し流動的だったとはいえ、リーダーの井上宗孝(ds) 以下、三根信宏(g)、既に述べたアレンジを担当した古屋紀(org) 、そして前田旭(g)、伊藤昌明(b) という布陣じゃないでしょうか。

そして気になる、ここでのボーカルは三根信宏と言われていますが、ご存じのとおり、この天才ギタリストはディックミネの息子ですからねぇ~、その歌唱センスは認められていたと思われますが、それでも「旅がらすロック」おける粘っこく、ヌメヌメした節回しが演奏の要に使われている尺八にジャストミート♪♪~♪

古谷紀の楽しげなオルガンとの三竦みのコラポレーションが、実に味わい深いと思うばかりで、もちろんきっちりヒットしていたんですから、流石に昭和43(1968)年春の発売という、昭和元禄GSブームの真っ只中の勢いは侮れませんねぇ~~♪

ということで、ごちゃごちゃと屁理屈を積み重ねてしまいましたが、「演歌ロック」でも、いいじゃ~なぁ~い♪♪~♪ 決して[ロック」をコケにしているはずはないし、サイケおやじが今でも「ロック」を聴き続けていられるのは、そういう度量の大きさに甘えられるからかもしれません.

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

しばたはつみの幻の名盤でしょうか

2014-01-11 15:46:04 | 歌謡曲

ムッシュ神戸 / しばたはつみ (日本コロムビア)

さてさて、昨日の続きになりますが、これが今回の出張で入手してきた、個人的には思いっきり驚愕のブツです。

歌っているのはご存じ、しばたはつみ

しかし、サイケおやじにとっては初めて遭遇したシングル盤であり、そもそも彼女がこういうレコードを出していたという事実も全く知りませんでした。

なんとっ!

それは結論から言えば掲載ジャケットに記載があるとおり、「1980-1981年度国際ロータリー第268地区年次大会開催記」として制作されたもので、つまりは一般には販売されなかったと思しき、所謂「委託制作」の1枚みたいなんですよっ!?!?

しかも肝心の中身の楽曲&歌唱が、超特級の出来映えなんですから、大袈裟ではなく、ハナからケツまで、サイケおやじの全身の血液が沸騰逆流させられてっ!

あぁ~、作詞:藤田恵子&山口洋子、作曲:小曽根実が提供したのは、程好いジャズフィーリングが滲むAORの疑似ブラコン歌謡とでも申し増しましょうか、グルーヴィーという言うには、あまりにもお洒落なセンスが強く、ロッキンファンクなぁ~んていう言葉もぴったりせず、基本的には極めて良質なポップス歌謡の決定版でしょう♪♪~♪

しかもバックコーラスが当時のテレビ番組としては絶対的に音楽優先志向だった「サウンド・イン・S(TBS)」でもレギュラー共演していた、あのタイム・ファイヴであり、アレンジが前田憲男とあっては、さもありなん♪♪~♪

ちなみに作曲の小曽根実は、もしかしたら天才ジャズピアニストの小曽根真の御尊父なんでしょうか、そうだとしたら、自身もオルガンプレイヤーとして神戸~関西地区で活躍していたのですから、「神戸」所縁の曲を書いたのもムベなるかな、全篇に漂う本物のジャズの香りも、なかなか説得力が違います。

また、B面に収録されているのは同曲の英語バージョンなんですが、これが如何にもジャズ~フュージョンっぽい感じに思えるのは、しばたはつみの個性のひとつかもしれません。

ということで、この「ムッシュ神戸」がCD化されているかは分かりませんが、まちがいなく彼女の名唱である! とサイケおやじは思いますし、ベスト盤を作るとすれば、絶対に外せないトラックでしょう。

うむ、ますます彼女のアンソロジーボックス編纂が切望されますねぇ~~。

最後になりましたが、もちろんジャケ写に登場している彼女の魅力も素晴らしく、グッと胸のあたりに気持が惹きつけられるのでした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

異国のハプニングス・フォー

2014-01-10 15:40:16 | 日本のロック

あたなが欲しい:横尾忠則デザインバージョン / ザ・ハプニングス・フォー (東芝)

新年早々、因果な仕事で隣国へ赴いたサイケおやじには、思わぬ素敵なプレゼントになったのが、本日掲載のシングル盤♪♪~♪

演じているハプニングス・フォーや楽曲については以前にもご紹介致しまたが、これは横尾忠則画伯のデザインが何んともキッチュにぶっ飛んだ、おそらくは昭和42(1967)年に発売されたオリジナル盤でしょう。

それがなんとっ!

件の隣国の裏通りにあった雑貨屋に超安値で売られていたんですから、まだまだ神様はサイケおやじを見捨ててはいないと、まあ、良い方へ解釈している次第です。

うむ、ここは素直に感謝の一念♪♪~♪

ちなみに同店では、他に4枚ほどゲットしてきましたが、何れも昭和の女性歌手が、その魅力を滲ませながら、全くヒットしなかったレコードばかりというあたり、なんでこんなのが、ここにあるのかなぁ~?

そんな素朴な疑問を抱いくほどですよ。

最後になりましたが、実は出張時宿泊先でネット通信の「ホテル用ルーター」ってものを後輩に勧められ、初めて使ってみたんですが、なかなか便利ですねぇ~♪

気になる皆様はネットで調べると、いろんな機種が出てきますし、今回サイケおやじが使ったのは、現地で調達した所謂バッタモンでしたので、もう少し真っ当な製品を探す決意をしているのでした。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

女のなみだで学んだこと

2014-01-09 11:32:45 | 歌謡曲

女のなみだ / 朋ひろこ (東芝)

女性に対する自分の好みのタイプっていうのは、明らかにレコードのジャケ買い趣味に直結する嗜好だと思います。

本日掲載のシングル盤にしても、サイケおやじはモロにそれを刺激された1枚なんですが……。

そういう嗜好が強いほどに所謂中身とのギャップ、この場合は歌声や曲想、節回しの妙というあたりが、ジャケ写に登場している主役の歌手=朋ひろこから受ける印象と大きくズレているんですから、罪な話(?)です。

だって、このジャケットのポートレイトを見れば小川知子、いしだあゆみ、さらには奥村チヨといった、当時の歌謡ポップス路線と同系と思い込むのが当然の仕儀であり、言うまでもなく、このブツも小川知子や奥村チヨが所属していた「東芝」から発売されているんですからねぇ~~~~▼?◎!?▲

しかし、いよいよレコードA面「女のなみだ」に針を落してみれば、歌謡ポップスなんてのは、どこの国の話っていう、ド演歌どっぷりの盛り場歌謡の黄金律!?

おまけに朋ひろこのボーカルが、青江美奈に都はるみを加味したような、ドロドロにネチネチした情念のイタコ歌唱としか、サイケおやじには表現のしようがありません。

もちろん、それはそれで一級品の歌謡曲に仕上がっていることは否定致しません。

実際、作詞:松井由利夫&作曲大沢浄二、そして編曲:森岡賢一郎の仕事は見事な正統派でありましょうし、朋ひろこの地底声(?)も、そこにはジャストミートしています。

う~ん、しかし……、ですねぇ……。

繰り返しますが、このジャケ写にして、この中身のギャップは???

尤も、これをゲットした当時のサイケおやじは、まだまだ修行も駆け出しの身分でしたから、「女のなみだ」という曲タイトルで、覚悟を決めておくべきだったというのは結果論にすぎません。

告白すると、1980年代のサイケおやじは、所謂ジャズボーカルのレコード蒐集に入れ込んで、殊更そのジャケ写から刺激を受けた美形女性シンガーのレコードであれば、片っ端から集めていた前科があり、しかもここで述べてきたような、ジャケ写のイメージとは掛離れた声質や歌唱に遭遇しては、度々愕然させられ、悄然とした日々を積み重ねていたのです。

そしてこの時期、趣味を同じくする大先輩から、「女性ボーカルのレコードはジャケ写に気持良く騙されるのが、本道」と諭されたのは、大きな心の糧になりました。

つまりご紹介した朋ひろこの「女のなみだ」を入手いた頃のサイケおやじは、そこまでの人格形成が出来ていたかったというわけです。

しかし、後悔はしていません!

だって、少なくともジャケ写に接する限り、これほど自分の好みに合致するイメージの女性歌手もいないほどですから♪♪~♪

当然ながら、ミニスカイメージの二つ折り裏面が「壁」に鎮座した事は言うまでもありません。

ということで、最後になりましたが、朋ひろこは昭和46(1971)年2月に発売された掲載シングル曲が、公式レコードデビューになりましょうか。そのまま続けて合計3枚のシングル盤を出した後、田代麻紀と改名し、歌謡ポップスに接近した作品を歌い、その名義でも3枚ほどのシングル盤を出しています。

ただし結果的にはブレイクする事なく、それでも近年になって昭和歌謡曲マニアから再評価され、この東芝時代の音源はCDに纏められましたが、それでも以降、原ゆう子と再びの改名から発売した楽曲も、なかなか魅力的なんですねぇ~♪

それらのブツについては追々、拙ブログでもご紹介の所存ではありますが、ジャケ写のイメージでは、圧倒的に「女のなみだ」が最高♪♪~ら♪

それに出会えただけでも、幸せな気分になれるのでした。

あぁ~、家帰って、こんな人が居たら、どうしますかねぇ~~~誌♪

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

山川ユキの痛快

2014-01-08 15:18:06 | 歌謡曲

ケリ / 山川ユキ (ミノルフォン)

人間、生きている限り、多かれ少なかれ「しがらみ」から離れられないわけですが、それが義理人情ならいざいらず、仕事の中で新年早々、鬼のような事をやらねばならいとあっては、不肖サイケおやじにしても、気が滅入ります。

でもねぇ~、いずれ決着をつけるんであれば、早い方が双方の為でしょう。

という言い訳を用意した上で、本日は朝っぱらから、掲載シングル盤A面曲「ケリ」を聴いています。

歌っている山川ユキはご存じ、「カメラのさくらや」のCMソングで、その声は広く大衆の耳に到達しているはずですが、表立った(?)歌手活動では特に大きなヒットが無い割に、現代の昭和歌謡曲愛好者からは強い支持と人気を集めているあたりは、「裏街道」と一概に決めつけるわけにはいきません。

それは彼女の芸能界におけるリアルタイムでの立ち位置がアイドルでもなく、当然ながらロックシンガーでもニューミュージック系のボーカリストでもなかった事は、この「ケリ」が発売された昭和54(1979)年であっても、明確ではありませんでした。

しかし、そういうものを堂々と受け入れていたのが、昭和歌謡曲の度量の大きさであり、山川ユキも所謂「ズベ公歌謡」から「歌謡ロック~ソウル歌謡」、そしてもちろん「正統派アイドルソング~歌謡フォーク」、時には「AOR」に接近したサウンド作りにも充分に対応可能な、ちょっとした実力派!?

この「ケリ」にしても、作詞:伊藤アキラ&作曲:川口真が企図したロッキンソウルな歌謡世界を抜群のノリで歌いまくるところに、山川ユキの真骨頂があるっ!

全く、そう思うばかりですし、戸塚修のキャッチーなアレンジも良い感じ♪♪~♪

ですから、これが今でも山川ユキを知らしめる、最高の人気作になっているんじゃ~ないでしょうか。

ということで、何があっても、山川ユキの「ケリ」は痛快な名曲名唱であり、その潔さがあってこそ、現在のサイケおやじには絶好の「口ずさみ歌」です。

そんなこんなは、もう、これ以上書いても、愚痴っぽくなるばかりですから、どうか皆様には、山川ユキ畢生の「ケリ」を聴いていただきたいと、願うばかりでございます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大瀧詠一の出発進行

2014-01-07 15:36:04 | Singer Song Writer

恋の汽車ポッポ / 大瀧詠一 (キングレコード)

今年のお正月は、悲しい……。

そう、嘆いていたポップスファンが夥しいのは、昨年の大晦日、公にされた大瀧詠一の突然の訃報によるものでしょう。

決して優良なポップスファンでは無い不肖サイケおやじにしても、その悲報に接してしまえば、やはり驚きと悲痛な思いは……。

と書いてしまったのは、どうにも故人の偉大な業績に対し、かなり分からない部分が多いからでして、まあ、そんな事を言うと、おまえはダメだなぁ~、と呆れられるのが現代の我国ポップスマニアの世界観ですから、自分でもどうにもならないものは感じています。

ご存じのとおり、大瀧詠一は元祖ニッポンのロックという評価も今は高い、はっぴいえんどのメンバーであり、グループ解散後は自ら設立したナイアガラレーベルで地道に活動しつつ、歌謡曲を中心にした日本の芸能に洋楽ポップスのエッセンスを塗した、そのある種の「布教」は信者を増やすばかりではなく、結果的にニューミュージックが、そこに成り立ったというべきかもしれません。

しかしサイケおやじは、はっひえんどを好きではありませんでした。

何故ならば、メロディが好みでないというか、良くないなぁ……、という本音があり、今となってはビートルズを筆頭とするリアルタイムの最先端ロックであった「ブリティッシュ」が封印され、「アメリカンロック&ポップス」が優先されていた事を、未熟なサイケおやじは気がつかなかったというわけです。

極言すれば、ビートルズが何でも一番の我国洋楽事情に楔を打ち込み、それを個性とすることで「ニッポンのロック」=「日本語のロック」を成立させんと試み、さらには大瀧詠一は自らが、こんなレコードがあればなぁ~♪ というマニア憧れの音楽道を進んだにちがいありません。

ですから、はっぴいえんど解散後は相当に経済的な苦境の時期もあったそうです。

さて、そこで本日掲載したのは、大瀧詠一の初めてのソロ名義作品を収めたシングル盤なんですが、そのA面曲「恋の汽車ポッボ」が驚くなかれ、発売された昭和46(1971)年末としては「珍しい」という認識よりは、失礼ながら「変態」としか思えない、モノラルミックスだったんですよねぇ~~~。

これは当時の深夜放送の音楽偏重のDJ達が、何度も話されていた事ではありますが、結果的に洋楽ポップスのシングル曲は「モノラルミックス」であらねばないない!

という、如何にもポップス博士の大瀧詠一ならではの企画実証だったのかもしれませんが、発売レコード会社は???だったかもしれませんねぇ……。

もちろんリアルタイムで接した高校生のサイケおやじは、そこに何の意味があるのか? さっぱり分かりませんでした。

しかし同じ頃、大きなブームになっていたシンガーソングライターとしてのきキャロル・キングの存在を意識した、つまりは彼女が職業作家時代の名作「ロコモーション / The Loco-Motion」に肖った「恋の汽車ポッポ」という目論見が、ジャケ写のパロディ感覚共々、大瀧詠一という粋な趣味人の稚気と気がつけば、あらためてポップスの持つ魔法に魅了され♪♪~♪

ちなみにレコーディングされていた時点では、はっぴいえんどは解散していなかったので、当然ながら制作参加メンバーは、その人脈ながら、何故かクレジットは変名ばかり!?

今日、その正体は明らかになっているとはいえ、大瀧詠一(vo,g) が自ら多羅(尾伴内(作編曲)、南部半九郎(b) を名乗った他、作詞が江戸門弾鉄=松本隆、ほしいも小僧=鈴木茂(g)、宇野主水=細野晴臣(ds) とは、なんでこんなにっ!?

という感じがしますよねぇ~。

ということで、結果的にはヒットしたとは言い難いレコードではありますが、既に述べたようなサイケおやじの屁理屈に従えば、これはニューミュージック出発点のひとつに思えたりします。

最後になりましたが、大瀧詠一の最大の功績は、山下達郎を世に出した事でしょう。そういう評価は故人にとっては迷惑かもしれませんし、コアなナイアガラ研究家の諸先生方からもお叱りは覚悟して、ここではそう書かせていただきました。

もちろん故人への哀悼の気持ち、尊敬と崇拝の念は変わらず、サイケおやじはこれからも分かるまで、大瀧詠一を聴き続ける所存でございます。

合掌。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スパイダースの雅楽で行こうぜっ!

2014-01-06 16:13:44 | 日本のロック

越天楽ゴー、ゴー / ザ・スパイダース (日本ビクター)

今日から仕事始めなのが世間一般、それでもお正月気分は抜けきらず、新年会やら様々な発会式等々があるとなれば、拙ブログも本日は伝統の雅楽で雰囲気作りと相成りました。

しかし、と言っても、サイケおやじの事ですから、ご紹介するのは定番エレキインスト♪♪~♪

ご存じ、スパイダースが昭和40(1965)年晩秋に出した掲載シングル盤A面曲は、おそらく雅楽で一番に知られているであろう「越天楽」を題材に、なかなか凝ったギターアンサンブルや強いロックのビート感をしっかりと表現し得た傑作だと思います。

それは左チャンネルのスティールギター、真ん中のリードギター、左チャンネルのリズムギターという役割分担の他に、丁寧に聴いてみると、要所に緻密なアレンジを用いた、不思議なオーバーダビングが施されていると感じるのは、サイケおやじだけでしょうか。

また、強靭なリズム感とリードパートまでもやってしまうベースも、これぞっ! エレキの魅力に溢れていますよねぇ~♪

ちなみに当時のスパイダースは、既に公式デビューシングル曲「フリフリ」を同年夏に出して、完全にボーカルを入れたロックバンド形態になっていたんですから、何故にエレキインストを!?

と思われるお若い皆様もいらっしゃるでしょう。

そうです、確かにリアルタイムの我国では、ビートルズが本格的にブレイクした後を受けて、所謂マージーピートと称されたイギリス系のグループ、あるいはそれに影響されたアメリカカンポップスが人気を集めていながら、実は日本で一番人気が高かったのは、エレキインストの王様であったベンチャーズ!

また、同系のバンドがテケテケなブームを巻き起こしていたとあっては、スパイダースも流行から離れる事は出来なかったはずです。

しかし、流石はスパイダース!

基本的に゛「ロック=洋楽」とは相容れない音階に基く「雅楽」を素材にやったのは、日本最高のロックバンドであったスパイダースの矜持と思いたいですねぇ~♪

実際、このサイケデリックと呼んで違和感の無い仕上がりは、今も不滅でしょう。

ということで、ど~せ「おめでたい」と寿ぐならば、その中身には意地と個性と自信がなければ、「ど~せ」で終わっちまうと思います。

今年に限らず、サイケおやじは毎年、とにかく前を向いて行こうっ!

そう決意してきましたが、自らの目指す方向性とは逆ベクトルの企画を与えられながら、それをプログレ(?)な勢いで前に持っていったスパイダースの「越天楽」こそが、案外と心の支えになるような気がしています。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ゆり子と由美子のウルトラなお話

2014-01-05 17:19:03 | Soundtrack

ディスコ・ウルトラマン / ロサンゼルス・ウルトラ・バンド (日本コロムビア)

本日は予定どおり、ひし美ゆり子を電話ゲストに迎えての「原坂一郎と片山由美子の子どもの世界(FM amgasaki)」が放送され、時間が足りないっ! と思わず痛感されたほどの楽しさでした。

だいたいの中身はアンヌ隊員時代の「ウルトラセブン」がメインで、プレイガール時代はちょっぴりでしたが、番組では「ウルトラ警備隊の歌」が流された事から、急に関連音源を聴きたくなって、現在私有のレコードの大半を置いているトランクルームに行ってみたら、掲載の面白盤を発見してきました。

それはディスコブームが続いていた昭和54(1979)年に制作された、ご推察どおりのブツで、皆が知っている、あの「ウルトラマン」の主題歌をインストメインのディスコアレンジで聞かせてしまうという、如何にも安易な企画シングルなんですが、スタジオセッションプレイヤーが担当しているであろう演奏はソツのないスリルに満たされ、ボーカルパートは「うるぅ~とらまぁ~~ん」という掛け声的な女性コーラスのみ!?

他にはウルトラマンが十八番の「ジュワッ」という自己啓発の気合声と怪獣の叫びがSEとして用いられている、たったそれだけの仕掛で、3分半ほどを聞かせてしまうんですから、侮れません。

どうやら真相は、同時期に編集公開された「実相寺昭雄監督作品ウルトラマン」の挿入歌だったと言われているんですが、実はサイケおやじには、これを買った記憶が無くて、ターンテーブルに乗せる時に確認したら、業界の人から貰ったサンプル盤でした。

さて、そこで話は戻りますが、個人的な希望としては、ひし美ゆり子&片山由美子のトークセッションであれば、各々が共通に出演した石井輝夫監督作品についても語って欲しいんですよねぇ~。

石井輝夫監督の印象とか演出のあれこれ、現場の雰囲気等々!??!

まあ、このあたりは成人映画でもありますから、なかなか現在の状況では難しい領域かもしれませんが、ファンとしては大いに興味を惹かれるのが、正直な気持ちかと思います。

ということで、おそらくはこれから先、きっと再会トークショウが企画開催されると思いますので、この場でのサイケおやじの我儘なリクエストとさせていただきます。

楽しみは続きますねぇ~♪

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする