私は朝日新聞の「21の社説」の内容を高く評価している。ネット虫さんが紹介された12日のメールの内容に賛同できないのだ。そのメールへのコメントで、この問題について私の見解を投稿すると書いたが、いざ書こうとするとその内容が多岐にわたっているので、相当に困難な課題であった。
この「21の社説」をじっくり読むということ自体が、相当に困難である。あまりにも長文だからである。読まなければこの「提言」についての論議に参加できない。それゆえ、私の考えを整理する意味もあって、最初にその内容の要点整理から始めることにした。
その前に、大雑把な私の思いを記しておきたい。このブログに参加する前は、私は山とスキーにのめり込んでいた。政治に対する関心はあるものの、深く考えることもなく時を過ごしてきた。このブログに参加するようになってから、投稿内容と関連して、いろいろと考えを深めてきたように思う。
保守系論客(保守系さんではありませんよ)の見解を批判する作業を通じて、では日本はどうあるべきなのか、という点についても、私の考えをある程度整理できてきたように思う。日本のありよう」に対する私の思いが、今回の朝日の「21の社説」と基本線ではほぼ一致していたのだ。私の日本に対する思いの主要部分が、きれいに整理されて提示されていたのだ。ただし、自衛隊にかかわる部分は除いて。自衛隊については、私自身の考えをまとめることは出来ていなかったのだが。
では、「社説21」の要点整理を始めよう。ネット虫さんの連続投稿は全文の紹介なので、要領よく内容を掴むための整理である。それにしても、全文を紹介していただいたネット虫さんの努力に、私は感謝している者である。それがなければ、朝日を取ってない私は、この「提言」を知らずに過ごすところだったのだ。
1.地球貢献国家 - 世界のための「世話役」になる
「地球貢献国家。地球大のさまざまな課題をしっかり考え、国際社会に率先して貢献する。それを通じて日本の国益を確保する」
「そんな道を歩むうえで、日本国憲法は貴重な資産である。‥‥9条には、二度と侵略の愚をくり返さないとう宣言の意味がこもっている。とりわけアジアでは『9条を持つ国』の安心感が役に立つ」
注:国益という言葉はわれわれ年寄りには戦前のイメージが付きまとうが、ここでは次の内容だ。
・平和と民主社会の維持 ・和解によるアジアの共生 ・過激派によるテロの防止
・経済的豊かさの持続 ・地球環境の保全 ・食料・資源エネルギーの確保
2.気候の安全保障 - 「キョート」を地球保全の原点にする
・ 地球の平均気温上昇を2度以下に抑さえる
・ 省資源社会のモデルを日本で実践し、世界に広める
・ 環境ビジネスの魅力を高め、米国や中国も温暖化防止に引き込む
「世紀をまたぐ気候の安全保障では、価値観を地球大で転換させる外交が必要だ。日本はその先端を走っていきたい」
3.省エネ社会 - 新技術を活用し、集中型から分散型へ
「日本はエネルギー構造を大きく転換し、CO2排出を大幅に減らすモデル社会とならなくてはならない。そこでは、火力発電所や原子力発電所などの巨大施設で発電する集中型の従来方式を抑制し、分散型のエネルギーを増やす戦略が柱になる」。「最も望ましい分散型は自然エネルギーだ」
4.原子力と核 - 核廃絶と温暖化防止の二兎を追うべきだ
「適正な規模で原発を利用しつつ、同時に核軍縮・不拡散を進める。核廃絶と温暖化防止の二兎を追うべきである」。(私注:CO2削減のため原子力発電をという意見に対して)
「日本の果たすべき役割は大きい。第一に、核保有国に大幅な軍縮を促すことだ」。「第二に、濃縮ウランとプルトニウムをつくる施設の規制だ」。
5.化石燃料 - 省エネと消費国の連携で、石油危機を防ぐ
・ 省エネは最良のエネルギー安全保障対策である
・ 産油国への投資と交流を広げ、結びつきを強くする
・ 石油、天然ガスを備蓄し、緊急時にアジアで融通し合う制度を整える
次に続く
この「21の社説」をじっくり読むということ自体が、相当に困難である。あまりにも長文だからである。読まなければこの「提言」についての論議に参加できない。それゆえ、私の考えを整理する意味もあって、最初にその内容の要点整理から始めることにした。
その前に、大雑把な私の思いを記しておきたい。このブログに参加する前は、私は山とスキーにのめり込んでいた。政治に対する関心はあるものの、深く考えることもなく時を過ごしてきた。このブログに参加するようになってから、投稿内容と関連して、いろいろと考えを深めてきたように思う。
保守系論客(保守系さんではありませんよ)の見解を批判する作業を通じて、では日本はどうあるべきなのか、という点についても、私の考えをある程度整理できてきたように思う。日本のありよう」に対する私の思いが、今回の朝日の「21の社説」と基本線ではほぼ一致していたのだ。私の日本に対する思いの主要部分が、きれいに整理されて提示されていたのだ。ただし、自衛隊にかかわる部分は除いて。自衛隊については、私自身の考えをまとめることは出来ていなかったのだが。
では、「社説21」の要点整理を始めよう。ネット虫さんの連続投稿は全文の紹介なので、要領よく内容を掴むための整理である。それにしても、全文を紹介していただいたネット虫さんの努力に、私は感謝している者である。それがなければ、朝日を取ってない私は、この「提言」を知らずに過ごすところだったのだ。
1.地球貢献国家 - 世界のための「世話役」になる
「地球貢献国家。地球大のさまざまな課題をしっかり考え、国際社会に率先して貢献する。それを通じて日本の国益を確保する」
「そんな道を歩むうえで、日本国憲法は貴重な資産である。‥‥9条には、二度と侵略の愚をくり返さないとう宣言の意味がこもっている。とりわけアジアでは『9条を持つ国』の安心感が役に立つ」
注:国益という言葉はわれわれ年寄りには戦前のイメージが付きまとうが、ここでは次の内容だ。
・平和と民主社会の維持 ・和解によるアジアの共生 ・過激派によるテロの防止
・経済的豊かさの持続 ・地球環境の保全 ・食料・資源エネルギーの確保
2.気候の安全保障 - 「キョート」を地球保全の原点にする
・ 地球の平均気温上昇を2度以下に抑さえる
・ 省資源社会のモデルを日本で実践し、世界に広める
・ 環境ビジネスの魅力を高め、米国や中国も温暖化防止に引き込む
「世紀をまたぐ気候の安全保障では、価値観を地球大で転換させる外交が必要だ。日本はその先端を走っていきたい」
3.省エネ社会 - 新技術を活用し、集中型から分散型へ
「日本はエネルギー構造を大きく転換し、CO2排出を大幅に減らすモデル社会とならなくてはならない。そこでは、火力発電所や原子力発電所などの巨大施設で発電する集中型の従来方式を抑制し、分散型のエネルギーを増やす戦略が柱になる」。「最も望ましい分散型は自然エネルギーだ」
4.原子力と核 - 核廃絶と温暖化防止の二兎を追うべきだ
「適正な規模で原発を利用しつつ、同時に核軍縮・不拡散を進める。核廃絶と温暖化防止の二兎を追うべきである」。(私注:CO2削減のため原子力発電をという意見に対して)
「日本の果たすべき役割は大きい。第一に、核保有国に大幅な軍縮を促すことだ」。「第二に、濃縮ウランとプルトニウムをつくる施設の規制だ」。
5.化石燃料 - 省エネと消費国の連携で、石油危機を防ぐ
・ 省エネは最良のエネルギー安全保障対策である
・ 産油国への投資と交流を広げ、結びつきを強くする
・ 石油、天然ガスを備蓄し、緊急時にアジアで融通し合う制度を整える
次に続く