東海放送人九条の会 2周年記念講演。
「メディアの憲法報道を問う」
(飯室勝彦中京大学教授)の続きです。(落石)
目の前にある軍事、戦争
そういう声を聴いているうちに、何だ虚脱感なんか持ってはいられないなぁ
と云う感じになりました。
そのころ既に論説委員でした。
憲法に関する論説を書くことも多かったんですが、
沖縄での経験は中日新聞の憲法に関する論説に大きく響いていると思います。
それでは沖縄の人たちが何故そんなに平和憲法を大事にしてるんだろう
ということをもう少し深く掘り下げて見たいと思います。
今日お出での方の中には戦争を体験された方々も
いらっしゃるんでしょうけども、敢えて失礼な言い方をさしてもらいますと、
年配の方でも戦争の体験ってのはある種想い出の部類に入っているんじゃないか、
と思うんですね。
ところが沖縄の人たちにとっては戦争というのは現実体験なんです。
嘉手納基地に行ってみると、基地の脇に安保の丘という
ちょっと高いところがあるんですね。
そこに行くと嘉手納基地が一望に出来るんです。
でっかい爆撃機がグゥアーンってしょっちゅう飛び立つんです。
僕も嘉手納基地とか普天間基地をのぞき込もうと思ってフェンスの外側を
歩いていたら米兵に追っかけられたことがありました。
追っかけられると本能的に逃げるんですよね。
しばらく逃げたあとに、おい、待てよ、
ここは何も米兵に追っかけられる理屈がねぇなぁと思って、
あわてて止まるんですけども。
つまり沖縄ではそれが現実なんです。話で聞く話ではないんですね。
米軍用地は、数字のことはいろいろ言っても仕方がないかもしれませんが、
70%、80%を基地に取られてるって町もあります。
返還という方針は決まったが移転が難航している普天間基地は
話の上では何パーセントという基地用地の数字が話題になってますが、
数字よりも普天間基地のある町の地図を眺めてもらうほうが
よっぽどよく判ります。
楕円形の市があの市です。
基地はその真ん中に玉子の黄身のように占めてるんです。
玉子全体があの町で、その真ん中の黄身が基地だと思って下さい。
ここからあそこに行くのに基地が真ん中にあるから行けないんですね。
ぐるっとまわって行く。
下水管引こうと思ったって、真っ直ぐ引けないんですよ。
行ってみるとものすごく生で判るんです。
つづく
「メディアの憲法報道を問う」
(飯室勝彦中京大学教授)の続きです。(落石)
目の前にある軍事、戦争
そういう声を聴いているうちに、何だ虚脱感なんか持ってはいられないなぁ
と云う感じになりました。
そのころ既に論説委員でした。
憲法に関する論説を書くことも多かったんですが、
沖縄での経験は中日新聞の憲法に関する論説に大きく響いていると思います。
それでは沖縄の人たちが何故そんなに平和憲法を大事にしてるんだろう
ということをもう少し深く掘り下げて見たいと思います。
今日お出での方の中には戦争を体験された方々も
いらっしゃるんでしょうけども、敢えて失礼な言い方をさしてもらいますと、
年配の方でも戦争の体験ってのはある種想い出の部類に入っているんじゃないか、
と思うんですね。
ところが沖縄の人たちにとっては戦争というのは現実体験なんです。
嘉手納基地に行ってみると、基地の脇に安保の丘という
ちょっと高いところがあるんですね。
そこに行くと嘉手納基地が一望に出来るんです。
でっかい爆撃機がグゥアーンってしょっちゅう飛び立つんです。
僕も嘉手納基地とか普天間基地をのぞき込もうと思ってフェンスの外側を
歩いていたら米兵に追っかけられたことがありました。
追っかけられると本能的に逃げるんですよね。
しばらく逃げたあとに、おい、待てよ、
ここは何も米兵に追っかけられる理屈がねぇなぁと思って、
あわてて止まるんですけども。
つまり沖縄ではそれが現実なんです。話で聞く話ではないんですね。
米軍用地は、数字のことはいろいろ言っても仕方がないかもしれませんが、
70%、80%を基地に取られてるって町もあります。
返還という方針は決まったが移転が難航している普天間基地は
話の上では何パーセントという基地用地の数字が話題になってますが、
数字よりも普天間基地のある町の地図を眺めてもらうほうが
よっぽどよく判ります。
楕円形の市があの市です。
基地はその真ん中に玉子の黄身のように占めてるんです。
玉子全体があの町で、その真ん中の黄身が基地だと思って下さい。
ここからあそこに行くのに基地が真ん中にあるから行けないんですね。
ぐるっとまわって行く。
下水管引こうと思ったって、真っ直ぐ引けないんですよ。
行ってみるとものすごく生で判るんです。
つづく