九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

九条が世界に広がっています   大西五郎

2008年12月20日 19時18分11秒 | Weblog

先に行った「日本国憲法の原点がここにある」という学習会で、
日本国憲法が改憲派が言うようにアメリカ(GHQ)の押し付けなどでは
決してなく、世界の叡智を結集したものだということを
国際連盟憲章、パリ不戦条約などを引用しながらお話しました。

 その後も世界における日本国憲法第九条についていろいろ調べています。
その結果、憲法九条が人類の宝であるという確信をますます強めています。
日本における九条の会は7294(11月の全国交流集会で確認)になり、
日々増えています。

5月に「憲法九条世界会議」が幕張メッセで開かれ、
41カ国・地域から参加者があり、日本の憲法九条が世界の人々の指針に
なっていることが証明されました。
 九条の会が日本以外でも続々結成され、または結成されようとしています。
その歴史を振り返ってみましょう。

◇1991年にオーバービー博士によって「9条の会USA」が結成されました。
◇2005年にカナダのバンクーバで日系人が中心になって
「バンクーバ9条の会」が結成されました。
   (今では現地の大学教授などカナダ人も加わって運動が発展しています)
◇2006年にスリランカで「スリランカ9条の会」が結成されました。
◇2007年に韓国にも「韓国9条の会」が結成されました。
◇ベトナム、フィリピン、ニュージランドでも「9条の会結成準備会」が
できています。
◇フランス、イタリア、ドイツの青年の間で「ユーロ憲法に9条の精神を」の
運動が起きています。
◇アメリカ退役軍人の人たちが「連邦憲法に9条を」という署名を
上下両院議員に提出しました。

 そして、軍隊を持たない国も広がっています。
◇中米コスタリカが軍隊を持たない憲法を1949年に作りました。
(警察隊はあります)
◇その隣国のパナマも軍隊を持たない憲法を1994年に作りました。
(警察隊はあります)
◇アイスランドも永世中立を宣言し、軍隊を持っていません。
◇リヒテンシュタイン公国、ツバル共和国も軍隊を持っていません。
◇イタリアは1947年に戦争否認の憲法を作りました。
 「イタリアは他の人民の自由を侵害する手段及び国際紛争を
解決する方法としての戦争を否認する」(イタリア共和国憲法第11条)
また、「九条の精神」が世界の人々の考え方をリードしています。
◇かつて長らく戦乱の続いたヨーロッパ全体を一つの国にして、
戦争のないヨーロッパにしようとEUが結成されました。
◇東南アジア友好協力条約が結ばれ、東アジアを一つの国にと
東アジア共同体結成を目指しています。
◇南米でも12カ国が地域統合を目指して南米諸国連合を発足させました。
◇アフリカで部族対立を「日本の憲法9条の精神で解決しよう」と
いう運動が起きています。
◇スペイン領カナリア諸島のグランカナリア島にスペイン語の
「9条の碑」が建てられています。
◇最も新しい動きでは、クラスター爆弾禁止条約が締結されました。

 これらはいずれも日本国憲法が謳った「日本国民は、恒久の平和を念願し、
人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するものであって、
平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、
われらの安全と生存を保持しようと決意した(憲法前文)」結果
生まれた憲法九条の精神が、
世界の人々の間にも広がっていっていることを示すものだと思います。


      大西さんから、送っていただいた原稿です。(落石)


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「メディアの憲法報道を問う」⑫

2008年12月20日 14時08分50秒 | Weblog
東海放送人九条の会 2周年記念講演。
「メディアの憲法報道を問う」
(飯室勝彦中京大学教授)のつづきです。(落石)


改憲問題に中立はあり得るか

それから二番目に申し上げますのは、憲法改正問題というのに
中立という立場があるんだろうかということです。
さっき申し上げた旗印を掲げて突っ走るっのは問題だよと言っておきながら
中立という立場があるんだろうかというのは矛盾じゃないかと
感じられる方もあるかもしれませんが、
僕自身のなかではそんな矛盾という気持ちは全然ないんですね。
もちろんどっちの賛成も直ぐにはしないにしても、
これだけ重要な国の基本の問題に関しては必ず新聞としての
理念なり理想なりがあるはずなんです。
だから、それを持たずにただどっちつかずに中立でいようやと
いう姿勢はあり得ないのではないか。
例えば中日新聞で憲法の論説を書くときにみんなでよく出る、
またこれは社の偉い人たちも会議でしばしば言うことなんですけども、
「戦争はいかんぞ、戦争は絶対に起こしてはいかんぞ」という基本です。
これに関しては、社内でいろいろな意見があっても、絶対に不一致はないんです。
そういう基本がなくてただ中立という方針は僕はあり得ないのではないか、
という気がしています。


どこに軸足を置くか

そういう点から言いますと一番疑問なのは、論憲という言い方で
社の姿勢を示している新聞社です。憲法を論じよう、おおいに議論しよう。
まぁ、大いに議論するのは結構です。
だけど議論するにしたって、今言ったように憲法のような重要な問題ですから
その軸足をどこに置くか、ということは大切だろうと思うんです。

戦争は絶対やめよう、場合によっては戦争もしょうがないか、
のどっちに軸足を置くかで議論の内容が全然変わってきます。
ですから、なんだかんだと議論すればいいというものではないだろう
という気はしています。
それからあっちでもないこっちでもないという議論の仕方をする
社説なんかもあるんです。
形の上では護憲の立場がにじみ出ている社説を書いている新聞社もあるんですが、
僕らの眼で見ると、これは腰が据わってないなぁ、
何かどっかに遠慮してるなぁと云う感じのすることがしばしばあります。
つまり絶対的な価値観を持たない中立というのは憲法問題の社説に関しては
あり得ないと思ってます。
私はいまここに個人として来てますから、
中日新聞社の公式発言だとは理解しないでほしいんですが、
中日の姿勢に関してひと言申します。
私どもが社説を書くときに、「戦争はいかんぞ」ってのは
これは誰もいいますが、その他に一番大事にしてきたことは、
「これまで日本人が築いてきた戦後の秩序感覚というのは
大事にしていこうじゃないか」と云うことです。
つまり、戦後的価値観、戦後的な秩序は大事にしていこうじゃないか、と。

それからもう一つ確認したのは、
これは別に社是とかなんかで決めたわけじゃありませんが、
みんなでこういう考えでいいんだよなぁと云って話し合いの席でよく出るのは、
憲法は国民を縛るものではないよなぁ、国民が公権力をしばるもんだよなぁ、
これが第二点。
それから、ナショナリズムをあんまり鼓吹するのはやめようやねぇ、
危ないよなぁ。
それと関連して、ナショナリズムが高揚しているときに憲法を論ずるのは
危ないよねぇ、と言う議論もよくしました。
つまり、憲法を考えるときにそう言う軸足がないまま論憲と言ったり、
どっちつかずの、中立と言ったって公平ではないという気はしています。

                         つづく

コメント (2)
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『空自撤退! みんなで勝ちとった違憲判決全国集会@なごや』にお集まり下い!!

2008年12月20日 10時47分34秒 | 国内政治・経済・社会問題
★私の参加する昭和区九条の会に上記の催しへの参加要請が、イラク訴訟の川口弁護士よりありました。
このブログでも時々紹介している、元大使の天木直人氏も参加します。違憲判決の内容とその効果など、学ぶことが多い集会だと思います。多くの皆さんが参加されるようご案内いたします。                                     (まもる)

*******************************************************************
平和を願うすべての皆様

『空自撤退! みんなで勝ちとった違憲判決全国集会@なごや』にお集まり下い! 

  4月17日には、名古屋において「違憲判決」を勝ち取ることができました。11月28日、政府はイラク空自の年内撤収を決定しました。これは違憲判決の成果であるとともに、裁判を超えて、多くの皆さんが違憲判決をしっかり受け止めて頂き、イラクからの自衛隊撤退の世論が広がった成果に他なりません。まさに憲法と市民の力で自衛隊の撤退を勝ち取ったのです。
 イラクからの航空自衛隊の撤退(12月中に愛知の小牧基地に戻ってきます)を勝ち取った、この憲法と市民の勝利を、ひとりでも多くの皆さんとともに確認し合い、そしてさらに今後の新たな運動につなげていきたい。そんな思いで,12月23日に下記の「全国集会」を名古屋で開催します。
 この判決は平和を願うすべての皆さんの判決ですから、是非多くの方にご参加頂きたいと思っています。多くの皆さんとともにこの成果を確認し合い、そして今後の新たな運動につなげていきたいと思っています。

【日時】  2008年12月23日(火曜・祭日) 13:30~16:30

【場所】  愛知県勤労会館2階小ホール      【会費】 500円

【概要】 13:00 開場、受付開始     13:30 開会挨拶

    ①「イラク空自撤収完了と裁判勝利」宣言!            
    ②「イラク訴訟紙芝居」特別公演
    ③「リレートーク1」                       
    ④DVD上映と語り 西谷文和さん(イラクの子どもを救う会代表)
    ~~20分休憩~~
    ⑤天木直人さん、小林武さん、内藤功さん他のトーク
    ⑥今後に向けて

     16:30 閉会 

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麻生首相の支持率低落は首相の憲法感覚も原因か  大西 五郎

2008年12月20日 10時03分40秒 | Weblog
12月9日に新聞各紙やNHKそれにJNNが世論調査に基づく麻生内閣の支持率を発表しました。
それによりますと、支持率は朝日新聞の調査で22%、毎日新聞で21%、読売新聞は20.9%、中日新聞が25.5%、NHKが25%、JNNは23.9%と、軒並み20%台前半まで急落し、政権を維持するためには危険水域といわれる30%を大きく割り込みました。
新聞やテレビ報道の解説によりますと、麻生首相は「政局より政策」と言っておきながら、追加景気対策を盛り込む第二次補正予算案を今の臨時国会には提出せず、1月の通常国会に先延ばししたことや定額給付金の不人気などが原因と指摘しています。
もちろんそれが大きな要因と思いますが、それだけでなく、憲法改正を進めようとする麻生内閣の政治姿勢に国民が拒否の反応を示したことが底流にあると思います。

 憲法感覚が問われる麻生首相

明治憲法(大日本帝国憲法)は、国家が国民を統制するという考えに貫かれた法典でした。それに対して現憲法(日本国憲法)は国民が国家権力を縛るという立場で作られたものです。第9条は、国家に戦争の道具である軍隊をもたせないぞ。国家が勝手に外国と戦争をすることを禁ずるぞという宣言です。憲法というものをどう考えるかの根本問題です。
改憲派は、国民を統制するための憲法を再現しようとしています。安倍元首相の「戦後レジームからの脱却」というのは、憲法で国民が国家権力を規制するという現在の体制を明治憲法の時代に戻そうというものでした。だから国民がそれに「ノー」を突きつけ、安倍氏は自信を失って政権を投げ出したのです。
麻生首相はどうでしょうか。麻生内閣の閣僚には第9条をなくせという改憲派(靖国派)といわれる人たちが多数入閣しています。麻生首相は、集団的自衛権の行使について解釈を変更し、他国(米国)の軍隊と一緒になって軍事行動がとれるようにしようと言っています。そしていちいち新しい法律を作らなくても、いつでも自衛隊を海外に派兵できるようにする「恒久法」の成立を目指しています。
麻生首相は、産科医不足問題で「自分は病院を経営しているからわかるが、医師には社会常識に欠ける者が多い」と言いました。医師が不足している中で麻生家が経営する病院で医師に無理な勤務を要求し、それを断られて、経営者である自分の権力に従おうとしないのは常識のない奴だという意味で言ったのだとしたら、麻生首相の方こそ社会常識に欠けています。憲法で国民を統制しようという考え方と同じです。
また麻生首相は、「同窓会に行くと同級生がよぼよぼしている。自分は健康に気をつけているから医療費はかかっていない。私の方が税金は払っている。たらたら飲んで食べて何もしない人の分の金を何で私が払うんだ」ということを言いました。首相でありながら社会保障制度が分かっていないことを露呈しましたが、分かっていないというよりは、国が国民を守る義務を負っていることを拒否し、国民は国に奉仕すべきだという考え方のあらわれです。ここでも憲法感覚が問われます。
国民は、こうした麻生氏の憲法感覚にキナ臭さを感じているのではないでしょうか。それが低支持率をもたらしている底流にあるように私には思えます。

★この記事は、大西氏の承諾を得て東海放送人九条の会のHPより転載しました。

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「旧麻生鉱業に外国人捕虜300人=63年前、公文書に記載-厚労省」

2008年12月20日 09時45分53秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など
『首相は外相時代から旧麻生鉱業に捕虜がいたことを一貫して否定。
麻生首相は、自らの「輝かしい」系譜を誇っているようですが、こういう方面については「なかったこと」にして目を瞑る(隠す)のでしょうか。
前空幕長は「身内の恥は言わないのが良い」みたいなことを言っていました。
「自虐史観」がお嫌いな方々は、「都合の良いところを誇大に言及し、都合の悪いことは隠す」ようです。
もっとも「当時の世界情勢(帝国主義列強による侵略競争の時代)からすれば大東亜戦争は自衛の戦争だ」という”史観”に立てば、「捕虜を労働に使うのは『当時の状況では普通のこと』。(ソ連はもっと酷かったじゃないか)」と、全くもって”平気”なのかもしれませんが、率直に認め謝罪すべき点はそうした方がうまくいくのではないでしょうか。』というメールとともに時事通信の記事が岐阜の近藤ゆり子さんから送られてきました。紹介します。 (ネット虫)


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時事通信
「旧麻生鉱業に外国人捕虜300人=63年前、公文書に記載-厚労省」
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008121800696

 麻生太郎首相の親族が経営していた旧「麻生鉱業」(福岡県)に戦時中、外国人捕虜が300人いたと、厚生労働省が保管していた公文書に記載されていたことが18日分かった。
 民主党の藤田幸久参院議員の求めに応じ、同省が回答した。藤田議員によると、首相は外相時代から旧麻生鉱業に捕虜がいたことを一貫して否定。政府として認めたのは初めてという。
 同省が藤田議員に示した公文書は4つあり、陸軍省を引き継いだ旧第一復員省などが作成したとみられる。
 旧麻生鉱業吉隈炭坑の捕虜収容所「第26分所」に、1945年5月10日から終戦の8月15日まで、英国人101人、オランダ人2人、オーストラリア人197人がおり、うち同年7月にはオーストラリア人2人が死亡したなどと記載されていた。
 18日記者会見した藤田議員は「首相は捕虜の労働条件や、死亡との因果関係について検証する責任がある」と話した。
 厚労省社会・援護局は「捕虜を使うのは当時の状況では普通のこと。虐待などがあれば問題だが、この資料からは分からない」としている。(2008/12/18-16:58)


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