ここで4年ほど前から、過去10度以上はその活躍、動向を伝えてきた中島翔哉の移籍ニュースが飛び込んできた。ゴール・コムから。
いま南野、堂安と並んで「代表の顔、3人」と喧伝されているが、誰が何と言っても中島こそが、今や代表ダントツの顔。現に代表10番を付けているし、彼が活躍しているポルトガルは世界3~6位という国。その中堅チームで10番を付けて現在10ゲーム5得点のランク3位と来れば、移籍話が出て当然なのである。アシストも4と、まるでチームの得点すべてに絡むような活躍なのである。長友が彼を「ドリブルお化け」と呼んだように、前へ攻める姿勢、アグレッシブなのがよくって、これは人気が出て当然である。
彼の契約は2020年まで残っていて、その違約金はなんと51億円と付いている。が、この半分ほどでチームは彼を出すだろうと言われて来た。ポルトガルはもちろんイタリア、フランスの強豪とかが名乗りを上げていたが、どうやらプレミアに落ち着いたようだ。ウォルバーハンプトンが違約金の半額ほどを出すということで、最終調整段階に入ったということである。それとも、もっとビッグなクラブがいきなり名乗り出て、かっさらっていくのか。冬の中断期間開けには決まっていることは確かだろう。ただし、プレミアだけには、中断期間はないのだが。
「164センチのちびっ子が、プレミアの大男の林の中をすり抜けていく」と、そんな光景が目に浮かぶのである。とりわけ低い姿勢を取るこの「ドリブルお化け」は、その頭がプレミア大男の腰辺りに来るはずとあっては、さぞかし扱いに困ることだろう。しかも中島は、長友のような強靱な体幹を持って、身体も強いから倒れないので反則、PKになりやすいうえに、左45度辺りからのお得意中距離シュートまであるのだ。と、こんな想像は、日本人なら誰でもする「弁慶と牛若丸」である。人気が出るだろうなー! プレミアが直線的な動きの闘いや勇猛さを愛でるリーグであるだけに、中島にはかえって似つかわしい場所だと思う。イギリス人もさぞ喜ぶことだろう!