本日、天皇杯の決勝戦がある。意外な、かつ興味深い組合せで、浦和VS仙台。誰に聞いても浦和有利と予測するはずだ。アジアチャンピオン鹿島を0封した守備絶好調の浦和に対して、仙台はここまで来たのが不思議なほどの平凡すぎるようなチーム。リーグ戦順位は、降格争いをした勝ち点41の5チームの一つ上にすぎず、勝ち点45。その上、得失点差にいたってはマイナス10とワースト3位である。だが、色々調べてみると不思議なチーム像が見えてくる。以下のように。
先ずリーグ戦績だが、強豪には1敗1分はあっても、2連敗はしていない。2連敗を喫しているのは勝ち点41の降格争いチーム、ジュビロと横浜マリノスだけだ。どうも、自分と同型のチームに弱いらしい。つまり、野心的なあまりに失点が多いチームということだ。ところが、この2チームに天皇杯では直接当たった上に、見事雪辱を果たしているのである。準々決勝で当たった磐田には1対1でPK戦勝ち、その前には横浜マリノスを3対2で破っている。こういう芸当は、普通ならそう簡単にできるものではない。この2チーム以外の例えば川崎や鹿島など強豪にも2連敗はしていないという事実と合わせて、不思議な現象と考え込むことになった。
その答えはこうなった。相手との直前の戦いをよく分析して良い対策を考えだし、実践することが上手い、と。監督には、対策型と育成型とがあるみたいだが、この渡辺晋監督は前者を主体に、後者にも結構強いのではないかと、そんなことを思いついた。
関連して思い出すのはこのこと。渡辺監督は、手倉森・仙台が3年ほど掛けてJリーグ2位まで駆け上がった時のコーチだったはずだ。あの時のチーム急成長とともに自分のサッカー分析眼、強化手腕がどんどん上がっていった、そんな監督修業時代を過ごしたのではなかったか。そして、このチームの失点が多すぎるのも、メンバーの力のわりに得点増を狙いすぎてきたからではないか。つまり、失点ゼロに抑えようとだけすれば、案外成功させられるようなチームなのではないか。1ゲーム平均失点を1以下に抑え得た手倉森・仙台のように。因みに僕は、磐田、マリノスについても同じことを思う。つまり、来年のこの3チームはかなり順位を上げるだろうと。
さて、今の名将オリベイラ浦和ががっちりと構えて来る相手とあっては、どのチームでも得点は難しい。つまり、苦戦は必至。そんな時に、何とか先取点を取って守り切ると、あるいは、乱打戦で1点多く逃げ切ると、そんな全く不似合いな作戦計画の成功を夢見てしまった。
掛け率なら問題外で浦和なのだろうが、新星・仙台による偉大なアップセットを、僕は期待したい。
ここで、監督の話をしたついでに一言。高木、ロティーナなどの去就が決まったのに、彼らよりも数段実力があることが証明されているのにセレッソを解任されたユン・ジョンファンがまだ決まっていない。これは僕にとって不思議で仕方ないことだ。彼は名将である。金のある名古屋グランパス辺りが彼を取ったら、たちまち優勝争いに討ち入ってくるというほどの。今年は、最近ちょっと急変している周囲情勢分析を彼が読み誤って、微調整を間違えただけ。バルサ流繋ぎのサッカーから、ドイツ流高位コンパクトサッカーやハリル流潰しのサッカーへ。さらには、1ゲーム平均失点1以内が3チームもあるというように変転、急成長しつつある日本サッカー界の中で。
どこがユン・ジョンファンを取るのだろう? 日本が手放すには惜しい有能な名監督だと思うから気になって仕方ない。
先ずリーグ戦績だが、強豪には1敗1分はあっても、2連敗はしていない。2連敗を喫しているのは勝ち点41の降格争いチーム、ジュビロと横浜マリノスだけだ。どうも、自分と同型のチームに弱いらしい。つまり、野心的なあまりに失点が多いチームということだ。ところが、この2チームに天皇杯では直接当たった上に、見事雪辱を果たしているのである。準々決勝で当たった磐田には1対1でPK戦勝ち、その前には横浜マリノスを3対2で破っている。こういう芸当は、普通ならそう簡単にできるものではない。この2チーム以外の例えば川崎や鹿島など強豪にも2連敗はしていないという事実と合わせて、不思議な現象と考え込むことになった。
その答えはこうなった。相手との直前の戦いをよく分析して良い対策を考えだし、実践することが上手い、と。監督には、対策型と育成型とがあるみたいだが、この渡辺晋監督は前者を主体に、後者にも結構強いのではないかと、そんなことを思いついた。
関連して思い出すのはこのこと。渡辺監督は、手倉森・仙台が3年ほど掛けてJリーグ2位まで駆け上がった時のコーチだったはずだ。あの時のチーム急成長とともに自分のサッカー分析眼、強化手腕がどんどん上がっていった、そんな監督修業時代を過ごしたのではなかったか。そして、このチームの失点が多すぎるのも、メンバーの力のわりに得点増を狙いすぎてきたからではないか。つまり、失点ゼロに抑えようとだけすれば、案外成功させられるようなチームなのではないか。1ゲーム平均失点を1以下に抑え得た手倉森・仙台のように。因みに僕は、磐田、マリノスについても同じことを思う。つまり、来年のこの3チームはかなり順位を上げるだろうと。
さて、今の名将オリベイラ浦和ががっちりと構えて来る相手とあっては、どのチームでも得点は難しい。つまり、苦戦は必至。そんな時に、何とか先取点を取って守り切ると、あるいは、乱打戦で1点多く逃げ切ると、そんな全く不似合いな作戦計画の成功を夢見てしまった。
掛け率なら問題外で浦和なのだろうが、新星・仙台による偉大なアップセットを、僕は期待したい。
ここで、監督の話をしたついでに一言。高木、ロティーナなどの去就が決まったのに、彼らよりも数段実力があることが証明されているのにセレッソを解任されたユン・ジョンファンがまだ決まっていない。これは僕にとって不思議で仕方ないことだ。彼は名将である。金のある名古屋グランパス辺りが彼を取ったら、たちまち優勝争いに討ち入ってくるというほどの。今年は、最近ちょっと急変している周囲情勢分析を彼が読み誤って、微調整を間違えただけ。バルサ流繋ぎのサッカーから、ドイツ流高位コンパクトサッカーやハリル流潰しのサッカーへ。さらには、1ゲーム平均失点1以内が3チームもあるというように変転、急成長しつつある日本サッカー界の中で。
どこがユン・ジョンファンを取るのだろう? 日本が手放すには惜しい有能な名監督だと思うから気になって仕方ない。