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仏に続きスペインも米に「反旗」  文科系

2023年04月13日 06時04分45秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 10日には『マクロン訪中は中国包摂、戦争終結努力』、昨日『「台湾情勢で米追随は最悪」とマクロンが主張』というエントリーを書いたが、以下に紹介するスペイン情報もこのマクロン外交方針を意識して西欧前面へと押し出したものであることは明らかだろう。以下は、ロイターの記事だ。

『スペイン経済相「欧州は中国無視できず」、役割重要と指摘 4/12(水) 12:01配信 ロイター

[マドリード 11日 ロイター] - スペインのカルビニョ経済相は11日、欧州は中国の役割を無視できないとの見解を示した。同国は主要な貿易相手国であり、地政学的にはウクライナの戦争終結や、低所得国の債務免除に貢献し得る重要な存在だと指摘した。
同相は米シンクタンク、大西洋評議会のイベントで「中国に背を向け、無視しようとはできない。中国が可能な限り早期のウクライナ戦争終結と、誰にとっても不利益となる市場分断の回避に建設的に取り組むことは、われわれにとって共通の利益になる」と述べた。
カルビニョ氏は、今週ワシントンで行われる世界銀行と国際通貨基金(IMF)の総会で途上国の債務免除加速化に向けた手続きが話し合われることを踏まえ、中国に取り組みの強化を要請している。
イベントでは「最も脆弱な国々を保護する共通の安全策強化に時間を使う必要がある。中国は極めて重要な債権国で、この案件の協議において重要な役割がある。同国が建設的に取り組むよう期待している」と述べた。
カルビニョ氏はIMFの活動方針を決める国際通貨金融委員会(IMFC)議長を務める。


 どうも対中外交の欧・米亀裂は意外に大きいようだ。昨日のエントリーのフランス大統領のこんなきつ過ぎる発言もあるのだし。
『ヨーロッパの一部の国は、ワシントンによるドルの「兵器化」について不満を述べている。モスクワと北京の重要な政策目標である「脱米ドル化」同様に、ヨーロッパも米ドルへの依存を減らすべきだ』
 このドルの「兵器化」という言葉が分かる日本人が、金融や関連政治関係者以外にれだけいることか。フランスはおそらく、クレディ・スイス破綻、ドイツ銀行困窮などでリーマン以来骨身に染みたこの今だからこそとうとうこういう外交を打ち出したのだろう。マクロンのこの発言に、カルビニョ経済相のこの発言を重ねて強調しておきたい。これら加えてこそ、欧州委員長フォンディライエンのこんな講演発言もでてくるのだろう。10日のここで紹介したものだが。
『フォン・デア・ライエン委員長は先月末、ベルギーのブリュッセルで行われたシンクタンクのカンファレンスでも「中国とのデカップリングは実行可能でもなく、欧州の利益にも符合しないと考える」、「中国とのデカップリングではなくリスクの軽減に集中すべきだ」と語った。』

 これらマクロンやカルビニョ、フォンディライエンの中国関連発言は、日本で言えば「朝日新聞」にさえ聞かせてやり、「もっと世界、中国関連をちゃんと描け」と言ってやりたい。ちなみにドイツだが、ノルトストリームが何者かに爆破されたというニュースは、ドイツ銀行困窮とともにこの国を当惑させ尽くしているはずだが、この続報も聞こえてこない日本である。それほどに日本の中国(関連)報道はバイアスが掛かっている。ちなみに、スペイン首相も3月末に中国を訪問しているが、その内容は何も報道されていない。




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