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どうなる、EU首脳らの親中国論  文科系

2023年04月14日 00時08分18秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 世界外交、地政学論議にこのところ突如現れたのが、EUの「中国への期待」なるもの。この三日間紹介してきた3人の要人の発言をまとめてみよう。

 まず、分かりやすいスペイン経済相・カルビニョの発言。これが、重要なのは、彼がIMF金融委員会議長であること。三つの点で中国に期待すると述べたのだが、以下がその内容。
・ウクライナ戦争の終結
・世界の市場分断(ブロック経済化)を回避すべし。
・低所得国の債務免除

 フランス大統領・マクロンは、最も過激な「反米発言」をやっているが、その内容にはこんなものがある。
・台湾危機を加速するのはやめよ。
・EUの米ドル依存は減らすべし。「ドルの兵器化」に反対。「中ロがドル離脱をやっているが」とわざわざ形容を付けて、これらを表明。
・EUの兵器、エネルギーの米依存も減らし、EU独自のそれらを大きくすべし。

 そして最後が、EU委員長・フォンディライエンだが、以上を受けるようにこう述べている。
「中国とのデカップリングは実行可能でもなく、欧州の利益にも符合しないと考える」

 
 これらを読んでいるだけだと、まるで世界が3極に分かれていくように見えないか。米英豪加にニュージーランドのファイブ・アイズ(と日本)圏、中ロ圏、そしてEU圏と。すると、中国は別にBRICSを通じてなど中南米やアフリカにも強い影響力を広げて来たのだから(ちなみに、Bはブラジル、Sは南アフリカ。ブラジル大統領が特に熱心に、ウクライナ戦争終結を中国に働きかけている)、また、G20の一つサウジアラビアが中国の仲介でイランと仲直り協定を結んだりしたから、世界は行く末どうなってしまうのかとも考え込んでしまう。

 と見てくるとこのEU動向は極めて重要なものだが、日本のマスコミはこのEUにおける新たな地政学発言をほとんど無視していないか? 日本のマスコミがこんなだからこそまた「米などファイブ・アイズ(と日本)圏」などということになってしまうのか。まー、対中国戦争からEUが抜けたーと声高の声明が出たと見るならばアメリカもこんな戦争は起こせまいと、これは心底ほっとするのだが。また、もし中国がウクライナ戦争を調停できたら、世界が音を立てて変わっていきそうだけど、こんな戦争は終わるのが良いには違いない。

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