ネットの青空朗読で,今まで読んだことがなかった有名作品をいくつか聴いた.
北条民雄「いのちの初夜」1936
青春エロ映画の原作くらいに思って敬遠していたが,舞台が昭和10年代の癩病院でびっくりした.癩病の記述は大迫力.現在とはまったく状況が異なる,と思う.
タイトルは罹病し入院したばかりの主人公が,ある夜「いのち」についてある夜,悟るというほどの意味.
入院中には聴かないほうがよかった.
新美南吉「おじいさんのランプ」1942
聴いてよかった! 今の自分には童話がちょうどいい⁈
ランプ屋の主人公は一時は電灯文明に反発するが,観念して本屋に転向する.現在,紙の本はデジタル文明の前にやや旗色が悪そうだが…
ストーリーに女性は不在.この時代の童話はこんなもの? 主人公の妻に出番が作れなくもないと思うけど.