【政界地獄耳】:結党97年で初 共産党が祝意
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳】:結党97年で初 共産党が祝意
★平成最後と令和になって各党は談話を発表した。自民党は4月30日に「天皇陛下の御退位にあたって」の党声明も出したのち、1日には新天皇陛下の御即位にあたっての党声明を出し「本日、新天皇陛下が御即位され、令和の御代を迎えます。新たな時代の幕開けを国民の皆様とともに慶びたいと思います」とつづった。不思議なのは退位の声明は平成31年4月30日。即位の声明は19年5月1日となっていたこと。早く令和に慣れていただきたい。
★公明党も30日、談話を出し「天皇陛下はわが国の平和と繁栄に心を砕いてこられた。平成は災害が相次いだ30年間だったが、犠牲になられた人々を懇ろに追悼し、被災者お1人お1人に声をかけられたお心のこもった激励は被災者の勇気となり希望となった」とした。立憲民主党も30日に代表・枝野幸男名で「本日、天皇陛下が御退位され、『平成』の時代に幕がひかれることとなりました」とした。自民、公明、立憲とも東日本大震災、阪神・淡路大震災、熊本地震などの自然災害が相次いだことを書き留めているが、いずれも福島第1原発事故についての言及がない。
★国民民主党は令和元年(19年)5月1日、党代表・玉木雄一郎名で「上皇陛下は、憲法にふさわしい象徴天皇の在り方として、常に国民の声に耳を傾け、思いに寄り添うことが必要であるとお考えになり、実践され続けられました」とつづった。さて共産党だ。1日、共産党委員長・志位和夫は「新天皇の即位に祝意を表します。象徴天皇として、新天皇が日本国憲法の精神を尊重し擁護することを期待します」。平成元年には無論出していない談話。それどころか結党97年で初の出来事。同党は愛子さまが生まれたときにも祝意を述べたが、政界では衝撃をもって受け入れられた。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2019年05月03日 08:46:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。